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土曜日, 10月 16, 2021

「ついに来るべき時が来た」有効射程1200メートルの銃器を装備したロボドッグ

銃器装備の犬型ロボットが登場、「来るべき時が来た」と海外紙
 

 

 

30倍光学ズーム・暗視用サーマルカメラを備える有効射程1200メートルの銃器を装備した四足歩行ロボットが登場しました。IT系ニュースサイトのThe Vergeは「来るべき時が来た」と表現しています。

They’re putting guns on robot dogs now - The Verge
https://www.theverge.com/2021/10/14/22726111/robot-dogs-with-guns-sword-international-ghost-robotics

このロボットは、アメリカのGhost Roboticsが開発した「Vision 60」という四足歩行ロボットに、個人携行用銃器を専門とするSWORD Internationalが製造した、ロボットプラットフォームに取り付る用途の専用の銃器「Special Purpose Unmanned Rifle(SPUR)」を装着したもの。SPURは30倍光学ズーム・暗視用サーマルカメラを備えており、有効射程は1200メートルとのことです。

 



SPUR - SWORD Defense
https://sworddefense.com/spur/

 

Ghost RoboticsとSWORD Internationalがどの程度の協力関係を結んでいるのかは不明ですが、少なくともGhost Roboticsの四足歩行ロボットはアメリカ軍によって運用されています。2020年にフロリダ州のティンダル空軍基地にある第325治安部隊は国防総省傘下の中で初めて四足歩行ロボットを通常業務の中で運用しましたが、その際に用いられたのがGhost Roboticsの機体でした。当時のインタビューの中で、Ghost RoboticsのCEOは「(四足歩行ロボットは)人間や車両にとって好ましくない湿地帯などで運用されている」と解答しています。

 


 

この機体は2021年10月11日から13日にかけて開催されたアメリカ陸軍協会主催の年次会議「陸戦用兵器に関する展示および専門的開発フォーラム」の中で初めて披露されたもので、実際に販売されているかどうかは不明。ただし、SWORD InternationalはSPURの専用ページに今回の機体の写真を掲載し、「SWORD Defense SystemsのSPURは無人兵器システムの未来であり、その未来は今です」と銘打っているため、The Vergeは「販売していなかったとしても、販売されるのは時間の問題だろう」と述べています。

 


四足歩行ロボット「Spot」の知名度によって四足歩行ロボット業界最大手と評されるボストン・ダイナミクスは、軍事運用を禁じる厳格なルールを設けていますが、当然ながら全てのメーカーがこうしたルールを設けているわけではありません。The Vergeは多くの団体が求めているにもかかわらず(PDFファイル)アメリカの公式政策が自律型致死兵器システムに関する開発や販売を禁止していない点を指摘し、来るべき時が来たと述べています。

 



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ロボット警察犬。すでに2事件で出動

ロボット警察犬、誕生。Boston DynamicsのSpotが就職してた

ロボットに聞き込みとかされる日も近い。
Boston Dynamicsの犬型ロボット「Spot」は、建設現場で作業したり大型トラックを引っ張ったりといった実験を経て、最近では普通に買えるようにまでなっています。なので今はどんな現場に出ててもおかしくはないんですが、じつは米国の警察ですでにトライアル中であることが発覚しました。

すでに2事件で出動

アメリカ自由人権協会(ACLU)のマサチューセッツ州支部が入手した資料などによると、米マサチューセッツ州警察(以下MSP)は遅くても2019年4月以前からSpotの実用実験を開始しており、すでにふたつの「事件」での出動実績があるそうです。どんな事件だったのかは不明で、またSpotを人間がコントロールしていたのか、それともある程度自律稼働していたのかもわかりません。ただSpotの法人向けリースが正式に始まったのは2019年10月なので、それより若干早く開始していたのはたしかです。米GizmodoはMSPにメールで質問しましたが、まだ回答はありません。

この件を最初に伝えたボストンの公共ラジオ局・WBURによると、ACLUが入手した資料の中にはメールや契約書があり、その内容からは警察がロボットをどう活用していくかの将来像がうかがえます。MSPのRobert G. Schumaker氏は資料の中で、ロボットは「戦術運用の重要なコンポーネント」であり、州の「安全保障戦略」を支えるのに必須だと訴えています。

Spotには90分持続する充電式バッテリーとさまざまなセンサーが搭載されていて、360度動画も撮影できます。Spotの最高速度は時速3マイル(約4.8km)、最大積載量は約30ポンド(13.6kg)です。「頭」の部分から伸びる特殊な腕を使い、ドアを開けることもできます。

入隊経緯が不明で、モヤっとする

ちょっと変わってるのは、SpotがMSPで使われるようになった経緯です。Boston Dynamicsが普通に売り込んだとかじゃなく、Boston Dynamicsの上層部が、警察内部と個人的につながっていたから、らしいんです。州警察K-9部門のメンバーが2018年9月1日にSchumaker氏に送ったメールには、「私の友人は現在Boston Dynamicsのセキュリティオフィサーをしています。彼は研究開発チームに対し、Spotを警察組織に見せて、開発や警察コミュニティへのマーケティングに対するフィードバックを得てはどうかと提案しました」と書かれています。

Boston DynamicsとMSPの契約書には、興味深い条文もあります。たとえばMSPはロボットの写真を公開しちゃいけなくて、Spotの写真を撮るだけでもNG、とかです。でもBoston Dynamics自身は、MSPがSpotを使っているところを撮影し、今年行なわれたカンファレンスで公開(以下動画の10:20あたり)していました。






今回発見された契約書は2019年8月7日から11月5日までをカバーしていますが、Boston DynamicsのCEO・Marc Railbert氏はこの動画の2019年4月時点で、MSPのSpot活用について語っています。Spotが警察官の指示でドアを開ける様子も、10:25あたりから見られます。

今回、MSPの文書を発見したACLUのTechnology for Libertyプログラムのディレクター、Kade Crockford氏は次のように語っています。「マサチューセッツ州内でこれらロボティクスシステムがどこでどのように使われているか、わからないことが多いのです」「こうした技術の現場への適用は、我々が社会的、政治的、法的に対応できるより早く行なわれがちです。我々は政府機関のさらなる透明性を強く必要としていますし、彼らは新しい技術のテストや実用の計画について前もって公開すべきです。加えて、我々は人工知能時代において、市民の自由、権利、人種間の正義を守るため、州全体としての規制を必要としています」。

そして「マサチューセッツ州は、セーフガードが技術革新に追いつくようもっと努力すべきです」とCrockford氏。「ACLUは、我々の法が技術についていくための解決策を見出し実装するために、地域・州当局と進んで協力します」。

ただ、上のWBURの記事にあるように、警察がロボットを使って犯罪捜査にあたるのは、Spotが初めてじゃありません。2016年にはテキサス州ダラス警察が、爆弾処理ロボットで「銃撃犯」とされる人物を爆殺しました。米Gizmodoはそのとき連邦情報公開法に基づいて爆殺時の動画と音声データの開示を要求したんですが、却下されました。米国の警察は、ロボット利用に関してすごく秘密主義的なんです。



うちのロボットは怖くない、とBoston Dynamics



Boston Dynamicsは、彼らのロボットが恐れられることを(意外と)嫌っているようです。それならもうちょっと怖くない外見を考えてもいいのでは…とかつい思ってしまうんですが、きっと見た目がどうであれ、ロボットって怖いんですよね。Boston Dynamicsが犬型ロボットのSpotを二足歩行ロボットのAtlasより先に警察に使わせているのは多分意図的で、人間っぽいロボットが犬っぽいロボットより深い恐怖感を与えるのを意識しているはずです。その人間っぽいロボットが容疑者追跡に使われるとしたら、なおさら恐怖です。
「ニュース記事を数多く見ましたが、その大半がロボットを怖いと言っていました」Railbert氏は今年10月、Boston.comで語っています。
「たしかに我々のロボットは、ある面では人間のように見えるし、人間の中には悪事を行なう者がいます」とRailbert氏。「ですが人間のように見えるのは、そこに腕があり、足があり、歩けるというだけなのです。そこには必ずしも、感情や性格、自我といった、人間の悪行の動機づけになるようなものは存在しません。」
ちなみに米GizmodoからBoston Dynamicsに対し、警察でのSpotの活用について質問したところ、以下のような回答がありました。


…マサチューセッツ州警察は、我々にとって唯一、公共安全に特化した関係です。今後5〜10年で、消防や救急、警察などの人員がSpotを危険な場面で目として使い、不審な荷物を点検したり、緊急事態において有害ガスを検知したりといったことに利用できるようになるでしょう。Spotのように敏捷なロボットをこれらの状況に活用することで、命をも脅かしうる環境から人間を外しつつ、危険な現場の状況把握が可能になります。こうした能力は、石油やガス、電気、原子力施設閉鎖や採鉱といった業界のユーザーも活用でき、人員を危険にさらすことなく重要な安全点検を実施できます。
我々がSpotユーザーと交わしているライセンス契約書では、人に危害や威嚇を与えるような目的でのSpotの利用は許可していないことを、改めて強調いたします。

 

ロボコップの時代が始まってしまった


ロボットが、自律的でもそうでなくても、警察官の後を追って町に出始めている今、我々は何か新しい世界の入り口に立っています。次のステップでは多分、こうしたロボットが武器を持つようになるでしょう。

問題は我々がロボコップを現実として受け入れられるかどうかですが、残念ながら一般市民に選択権はなさそうです。Spotが警察で使われていることも、ACLUがわざわざ情報開示請求しなければわからなかったんです。そして開示される情報は氷山の一角にすぎず、これからロボットがどんな風に使われていくのか、引き続き多くのことがわからないままになっています。