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月曜日, 3月 14, 2016

ストリートアートの翻訳

 

 

DASH SNOW

早いもので今年の夏でDash snowがこの世を去ってから10年になる 昔はよくNYのローワーイトサイドの公園やデリで見かけたものだ
 結局、彼はヘロインのオーバードーズで亡くなったのだが、彼みたいに生き急いだ人間はそうそう見る事がなかっただけに
亡くなったという話を聞いたときは「やっぱりなあ」と感じたのを覚えている
彼の才能は多彩で写真、オブジェ、コラージュと枠にはまらず、常にストリートと密着してすごくかっこいい作品を発表していた
NY timesを始め様々なメディアからはウォーホールチルドレンと言われていたし、ダミアン ハーストの出現以降、世界を引っ張っていたNYのアートシーンはロンドン勢に打って変わり、NYのアートシーンが静かだった所に現れたDash Snowの存在は大きかったと思う
作品は至ってアナーキーで文字通りエッジに生きた人、超・サラブレッドでアメリカでも有数の裕福な家系の生まれたにも関わらず、自分に正直に境界線を歩いた男としては近年まれに見る生き様な男だったように感じます
顔もかっこ良かったし、おしゃれだったし、、、
 
今でも思い出すのが「NEST 」って言う作品で廃屋のスタジオで電話帳を1000冊ぐらい破って紙くずを引詰めた空間で大音量でバンドが演奏する中、ドラッグを摂ってへべれけになりながらハムスターの気持ちを味わうという、インスタレーションや黒人のエレクチオンした下半身にヘロインを乗っけてライアン•マッギンレーがスニーズしている写真作品、壁にタギングすると逮捕されてしまうのでホームレスにタギングしていく作品はやもはや境界線を一歩越えた作品が当時印象的でした

自分を取り巻く社会や発言態度などドラッグ・カルチャーの問題も含めて賛否両論や新しいものを求めるギャラリーなどの持ち上げっぷりなど色々あったけども、こんな生き方できるのかと?
言われるとこの人しかできなかったんだなあとおもいます
生き方自体が作品として成り立ってたなあとつらつらと、NYUの学生やヤッピーが跋扈するコマーシャルプレイスに変わり果ててしまったローワーイーストサイドを通りかかるたびに彼の事を思い出してしまう

 

 




 

 

 

 

街角のグラフィティを、読めるようにしてみた──「ストリートアートの翻訳」



コンクリートの壁やガレージに書かれたスプレーペンキによる殴り書きを記録し、活字書体に「翻訳」するフランス人アーティストのマシュー・トレンブリン。その作品「タグ・クラウズ」によって、彼は落書きのプラスの面に人々の目を向かわせたいと言う。


フランス人アーティストのマシュー・トレンブリンは、6年前から数多くの落書きをペンキで消し続けてきた。そんな彼が、実は落書きに愛着を感じていると語るのは不思議に思える。「わたしは心の底からタギング(スプレーペンキで描かれた落書き)を愛しています」とトレンブリンは言う。
トレンブリンの日課である、スプレーペンキによる殴り書きを消していく作業は、彼が現在行っているプロジェクト「タグ・クラウズ」に関係するものだ。独特の書体によるタギングで飾られた建物やガレージのドア、地下道を見つけては、注意深くそれぞれのタグの記録を取り、消してから元に戻す。
ただし、新しい書体は元の落書きのそれではない。トレンブリンが再びプリントするタグには、ヘルヴェチカやアリアル、タイムズ・ニュー・ローマン、ジョージアなどの書体が使われる。路地裏ではなく、新聞紙や電子メールで一般に見かける美しい活字書体だ。
書体を変えることによってトレンブリンが提供するのは、「ストリートアートの翻訳サーヴィス」のようなものである。



Where's sniper?


Where's sniper?


Where's sniper?


Where's sniper?


Where's sniper?


Where's sniper?

 

街を新しい目で眺めること

「タグ・クラウズ」の目的は、タギングをした人々を暴き出したり、更生させようとしたりすることではなく、賞賛することにある。「タギングをたどり、それを読むことにより、タギングとは、街をいつもとは異なる方法で巡るきっかけを与えてくれるものだということを明らかにしたいのです」とトレンブリンは言う。
タギングによって、人々の視線は街灯の柱や人が住まなくなった建物など、通常なら見られないかもしれない場所に向けられる。たとえ、落書きやそれが表現するものすべてが嫌いだったとしてもだ。トレンブリンは、タギングを支持する陣営にいる。彼によればタギングとは、身体全体で描かれる、一種のカリグラフィーのような装飾書体なのだ。
「タグ・クラウズ」にはもうひとつ、さらに遊びの要素が大きいテーマがある。トレンブリンが「IRL(In Real Life) 対 URL」と呼ぶものだ。
トレンブリンが翻訳し、新しくプリントしたタグは、インターネットで使われる単語のまとまり「タグクラウド」のように見える。タグクラウドのなかでは頻出する単語が大きく表示されるが、落書きのタグも、サイズがさまざまに異なっている。
ただし、こうした言葉遊びは、トレンブリンがフランスの街で「タグ・クラウズ」を始めた2010年のほうが適切であったと彼は言う。2016年のいま、特に『ポケモンGO』が爆発的な成功を見せたあととなっては、彼の作品における「IRL 対 URL」は、拡張現実(AR)を使って表現するほうがふさわしいのだろう。
想像してほしい。街を歩いていて、橋の側面にスマホを向けると、ヘルヴェチカでプリントされたタグが見える世界を。





Where's sniper?


Where's sniper?








PHOTOGRAPHS BY MATHIEU TREMBLIN
TEXT BY MARGARET RHODES
TRANSLATION BY MAYUMI HIRAI, HIROKO GOHARA/GALILEO

WIRED (US)

水曜日, 12月 16, 2015

シリアにジョブズ

シリア難民キャンプに『スティーブ・ジョブズ』出現。



紛争で国を追われた数百万人のシリア難民を巡り各国が対応に苦慮するなか、仏カレーの難民キャンプに『難民スティーブ・ジョブズ』のグラフィティが現れ話題を呼んでいます。

描いたのはメッセージ性の強いグラフィティで知られるアーティストのBanksy。
シリア人の父とドイツ系アメリカ人の母のあいだに生まれたジョブズを難民として描くことで、難民・移民は社会を脅かす害悪であり排斥すべき、といった論調に物申すことを狙ったようです。



英国を拠点に活動する Banksy は、本名・年齢・出身地などすべて非公開の覆面アーティスト。公共物への落書きに留まらず、意表を突いたゲリラ的発表方法とメッセージ性の強い作風で知られています。

有名な「作品」は、大英博物館やMoMAといった博物館・美術館に一見それらしく、実はメッセージ性を含んだ自作を気づかれぬよう勝手に展示したり、ヨルダン川西岸地区の分離壁に穴を描くなど。

フランス・カレーのシリア難民キャンプの壁に描かれた今回の作品は、Banksyの公式サイトでもすでに公開されています。キャプションは「シリア移民の息子」。

スティーブ・ジョブズ の父 アブドゥルファタハ・ジョン・ジャンダリ氏はシリアの裕福な家に生まれ、留学生としてウィスコンシン大学で学んでいた際に、ジョブズの母となるジョアン・シーブルと出会っています。

ジョブズが「移民の子として生まれた」かは微妙なところですが、ジャンダリ氏はそのまま米国に移住していることから、「移民の息子ジョブズ」は間違ってはいない表現です。

(余談ながら、ジョブズの生みの母はその父親(つまりジョブズの母方の祖父)に「相手がイスラム教徒のシリア人だから」という理由で結婚を許されなかったため、生まれてすぐの息子をポール&クララ・ジョブズ夫妻へ養子に出しています。このためスティーブ・ジョブズ本人は生物学上の父が誰かも知らないまま米国人家庭に育ちました。移民や難民の子として苦労したわけではありません)。


なおBanksyといえば、ディズニーランドの荒涼としたパロディテーマパーク Dismaland でも話題になりましたが、取り壊し後はスタッフと資材をフランスに送り難民のためのシェルター Dismal aidを建設するなど、一貫して難民支援の姿勢と行動を示しています。

一方、「移民の子」ジョブズの後を継いでアップルのCEOに就任したティム・クック氏も難民への支援を呼びかけており、社としても赤十字への多額の寄付や、iTunesなどサービスを通じたチャリティ企画を実施しているのはご存知のとおり。

ティ ム・クックはLGBT雇用差別反対や環境への取り組みなどにより今年のロバート・F・ケネディ人権賞を受賞しましたが、そのスピーチでも「(...) どこで生まれたかというだけで、戦争の被害者が今度は(米国で) 恐れと誤解の被害者となっている」と、シリア難民への強い支持を表明しています。前CEOをネタにしたグラフィティ活動家と思いは同じようです。



 

 

バンクシーが新作「難民のジョブズ」で見落としたもの

有名なストリートアーティスト「バンクシー」の新しい作品が、フランスの難民収容所に出現した。シリア移民の父を持つ故スティーブ・ジョブズを難民風に描いた作品であり、難民支援を世界に訴える意図がある。




有名なストリートアーティスト「バンクシー」の新しい作品が、フランスの都市カレーにある難民キャンプに突如出現した。

トレードマークであるタートルネックとジーンズを着た故スティーブ・ジョブズが、片手に初期のパソコンを持ち、あれこれ詰め込まれた袋を肩に下げている壁画だ。
作品に込められたメッセージは明白だ。難民の入国を禁止したい人々は、次の「スティーブ・ジョブズ」の可能性を奪いかねないというのが、そのメッセージだ。なにしろ、ジョブズ氏自身がシリア移民の息子なのだから。

この絵には痛烈な批判が込められており、バンクシーが善意からこの作品を書いたのは明らかだ。自身のウェブサイトに画像を投稿することによって、世界各地で増える一方の難民キャンプの悲惨な状況に注意を喚起しようとしているのだろう。そうするだけの価値はある。

バンクシーは『The Independent』紙への声明で、 この作品を書いた動機を説明し、次のように述べている。「移民は国のリソースを枯渇させると考えられがちだが、ジョブズ氏はシリア移民の息子だった。アッ プルは、世界で最も高い利益を上げている企業で、年70億ドル以上の税金を支払っている。アップルが存在するのはひとえに、シリアの都市ホムス出身の若者 を受け入れたからだ」

ただ、バンクシーが送っているメッセージには、多くの点で、難民危機に関する重要なポイントが欠けている。

確かに、戦争や迫害から逃れてきたシリアやスーダン出身の難民6,000万人のなかには、ジョブズ氏が成し遂げたような並外れた偉業に続く運命にあ る者が多数いるだろう。だが、そうした運命にない者もたくさんいる。「残りのわたしたち」のように、次のジョブズ氏や次のアルバート・アインシュタイン、 あるいは、難民を支援する価値がある証拠として名前が挙げられるほかの有名な存在にはなれない人々が大勢いるのだ。

たくさんの「普通の人々」が苦しんでいる。こうした普通の人々は、世界を変えることはないかもしれないが、だからといって、人としての価値が劣るわけではない。

もちろん、移民問題に関する議論では、経済効果も話題に取り上げられている。だから、経済的な面に目を向けさせようとしたからといって、バンクシー が悪いわけではない。
それでも、困っている大勢の難民を、「iPhone」のような商品をいつか発明する可能性があるという理由ではなく、単に彼らが困っているという理由で、世界が一丸となって支援することを、筆者としては願っている。


 

 

banksy: london olympics 2012