ラベル porsche の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル porsche の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

月曜日, 8月 07, 2017

新型パナメーラ・ターボ | ポルシェ

 

乗る人に自信を与える「ポルシェ」

新型パナメーラ・ターボ


8年前にポルシェが初代パナメーラを出したとき、それは激しい批難の嵐だった。

後部はぼったりと、ポルシェらしからぬプロポーション。
初めて投入された4ドアセダンは、まるで茄子とカボチャの間に生まれた不運な子供のようだった。中身は高級なパフォーマンスカーとして良く仕上がっていただけに、 他のライバル車種の引き立て役になってしまったのが残念だった。


しかし、ポルシェはその苦い試練を乗り越え、アヒルの子をシャープでプロポーションの美しい、ポルシェらしい高性能サルーンに生まれ変わらせた。





とにかく新パナメーラは格好良くなった!
しかもスペース・シャトル以上のテクノロジーを搭載しており、俳優に例えるなら筋肉マッチョのヴィン・ディーゼルが、紳士的でプロポーションの整ったヒュー・ジャックマンに変身したかのようだ。
事実、同社のデザイナーたちが、フラッグシップである高級モデルに初代から引き継いだのはたった3点。コンセプトと名前、ポルシェのエムブレムだけだ。





新型パナメーラこそ、ポルシェが最初に送り出すべきセダンだった。海外にはV6仕様、ハイブリッド仕様のバージョンも用意されているが、僕が乗ってみたのは、日本仕様のV8仕様のパナメーラ・ターボだ。旧型よりわずかに小さめのボディはアルミと鉄の合金で、剛性が高い。刷新されたパナメーラはVWグループで初めて新MSBシャシーを採用。そう、ポルシェはVW傘下に入った。







コックピットは、ボーイング社がデザインしたかのよう。ポルシェの伝統的な要素と新しいニュアンスを上手い具合に融合させたインパネはすっきりとスタイリッシュで、ボタン類が少なく、12.3インチのスクリーンを採用。ルーフラインは低くなっているものの、後部席のヘッドルームは初代とほとんど変わらず、しかも後部にも2つの10インチのスクリーンとUSB接続口が用意されている。



そして何といっても特筆すべきは、インパネから後部席まで流れるセンターコンソールがよりコンパクトになったため、旧型と比べて閉塞感をほとんど感じないことだ。



新しいターボ・モデルが搭載するのは、ツインターボ、4.0L V8エンジンで、もちろん初代ターボSよりも速い。
強力な542馬力の四輪駆動はなんと、00kmから100km/hまでの加速は3.6秒。
306km/hという最高速度を試すことは滅多にないだろうから、80km/hから120km/hへの加速がわずか2.4秒で達するというほうが、現実的な数字だろう。これならどんな高速道路でも合流に充分だ。

V8エンジンは、どの回転域でも溢れるほどのパワーを発揮し、1960回転からトルクはかなり太い。そして、すでに評判となっているポルシェ独自の8速PDKトランスミッションのギアチェンジは絹のようになめらかで素早く、ターボならではの限界なしのパワーを楽しむことができる。





ただひとつ、ノイズだけは気になった。外で聞こえるのはスポーツセダンらしい音で、とくに高回転時には高らかに響く。それが室内では、このエギゾースト・ノートがぼやけてしまうのは高級車だからなのか。この快感のサウンドは消さないで欲しいものだ。





四輪駆動システムは、路面に食いつくようで、アンダーステアもオーバーステアも完璧に制御してくれるのでドライビングの楽しさを損なうことはない。
ポルシェのどのモデルにも共通することだが、充分過ぎるパフォーマンスとブレーキング性能を備えている。コーナリング性能はこのジャンルで一番高いので、性能を70〜80%ほど発揮した時点で体にかかるあまりの引力に耐えかねて、乗員は「もう勘弁して〜」と言うことだろう。

ターボに標準装備のアダプティブ・エアサスペンションは3つの重要な特徴を産む。
つまり、どっしり感と素晴らしい乗り心地、そして他のどの高級4ドアセダンよりも優秀なハンドリングだ。



日本では、パナメーラ・ターボの価格は標準車で2370万円だが、このポルシェのドライブを最大に楽しむなら、10ピストン付きカーボン・コンポジット・ブレーキとスポーツ・クロノ・パック&エギゾースト、アダプティブ・スポーツシート、リア・アクスル・ステアリングをオプションで装備することをお薦めしたい。



これで2700万円となるが、10ピストン・ブレーキとより速いギア比のステアリングなら、コーナーでのターンインがシャープになり、各段のフィーリングを堪能できる。運転性能がフルに発揮され、この大きなポルシェを操るドライバーにおおいに自信を感じさせてくれること請け合いだ。




 

http://www.porsche.com/japan/jp/models/panamera/

パナメーラ・ターボ|ポルシェ

http://www.porsche.com/japan/jp/models/panamera/

月曜日, 2月 15, 2016

Porsche 718 boxster & 718 boxster S

「ポルシェ718ボクスター」(左)と「718ボクスターS」(右)。

 

ポルシェ「718ボクスター」の予約受け付け開始

 

ポルシェ、「718ボクスター」の日本導入を発表

ポルシェ ジャパンは2016年1月27日、「718ボクスター」と「718ボクスターS」の予約受け付けを同年2月1日に開始すると発表した。


車名は往年のミドシップスポーツカーに由来

ポルシェ718ボクスターは、4気筒の水平対向エンジンをミドシップ搭載したコンパクトな2シーターオープンモデルである。従来の「ボクスター」と 「ボクスターS」が大幅改良するのに伴いモデル名が変更されたもので、「718」の名称は1950~60年代にタルガ・フローリオやル・マンなどのレース で活躍した4気筒エンジンのミドシップスポーツカー「ポルシェ718」に由来する。


「718ボクスターS」。「718」の車名は1950~60年代に活躍したレーシングカーに由来する。


トランスミッションには両モデルとも6段MTと7段AT(PDK)が設定される。ハンドル位置についても左と右が用意されるが、左ハンドル仕様の予約受け付けについては、2016年4月1日から4月30日までの期間限定となっている。

価格は以下の通り。

・718ボクスター(6MT):658万円
・718ボクスター(7AT):710万4000円
・718ボクスターS(6MT):852万円
・718ボクスターS(7AT):904万4000円

欧州を皮切りに、2016年4月30日から順次、各国に導入される予定。


新開発の水平対向4気筒ターボエンジンを搭載


先述の通りエンジンはいずれも4気筒で、718ボクスターには2リッター、718ボクスターSには2.5リッターの水平対向4気筒ターボが搭載される。いずれも可変ジオメトリー機構を用いたターボチャージャーを搭載しており、従来のボクスターやボクスターSより、最高出力と最大トルクが向上している。具体的には、718ボクスターの最高出力は従来モデルより35psアップの300ps、最大トルクは10.1kgmアップの38.7kgm。718ボクスターSは35psアップの350ps、および6.1kgmアップの42.8kgmとなっている。

これにより動力性能も向上しており、718ボクスターは0-100km/h加速は4.7秒(従来モデルより0.8秒の短縮)で最高速は275km/hを、718ボクスターSは4.2秒(0.6秒の短縮)と285km/hを実現している(いずれも7段PDK仕様のスポーツクロノパッケージ装着車)。

同時に燃費性能の改善も図られており、7段PDK仕様の718ボクスターは6.9リッター/100km(約14.5km/リッター)、718ボクスターSは7.3リッター/100km(約13.7km/リッター)となっている(NEDC計測値)。


「718ボクスター」には300psの2リッターフラット4ターボエンジンが搭載される。

「718ボクスターS」には350psを発生する2.5リッターフラット4ターボエンジンが搭載される。

オプションでLEDヘッドライトも用意


エクステリアデザインも変更されており、フロントまわりではより大型のクーリングエアインテークや、LEDデイタイムランニングライトを統合したバイキセノンヘッドライトを装備。オプションで4灯のデイタイムランニングライトを備えたLEDヘッドライトも用意されている。

一方、サイドビューではフェンダーやサイドシルの形状を変更するとともに、2つのフィンを備えた大型エアインレットパネルを採用。新デザインの19 インチホイールに加え、20インチホイールもオプションで用意される。リアビューではテールライトの仕様を変更したほか、左右のテールランプをつなぐアクセントストリップとその中央に配した「PORSCHE」のロゴにより、ワイド感を強調している。

「718ボクスターS」のリアビュー。テールライトの仕様が変更されている。

「718ボクスターS」。オプションで4灯のデイタイムランニングライトを備えたLEDヘッドライトも用意されている。

ポルシェ最新のインフォテインメントシステムを採用


シャシーもコーナリング性能を高めるために見直しが図られており、電動パワーステアリングは従来モデルより10%ダイレクトな設定。サーキットと日常走行の両方において、より俊敏で操縦しやすくなっているという。

718ボクスターには車高を10mm低める「ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)」が、718ボクスターSには車高を20mm低める「PASMスポーツシャシー」がオプション設定される。同じくオプションの「スポーツクロノパッケージ」については、最新の「911カレラ」シリーズと同じく、ドライビングプログラムスイッチの中央にスポーツレスポンススイッチが追加された最新式のものとなっている。
またインフォテインメントシステムについても強化が図られており、オプションでオンラインナビゲーションやWi-Fi ホットスポット、Apple CarPlayなどの機能を追加可能な「ポルシェ・コミュニケーションマネージメントシステム(PCM)」が採用されている。



「718ボクスター」

「718ボクスターS」

「718ボクスターS」

「718ボクスターS」のインテリア。



伝説のポルシェ 718が、再びその姿を現わします。



Porsche 718


ポルシェ ミッドシップエンジンスポーツカー


ミッドシップエンジンスポーツカー。ポルシェにおいて、それは長い伝統を誇ります。始まりは、1953年のポルシェ 550スパイダーの登場。サーキットとロードにおいてセンセーションを巻き起こしたこのスポーツカーは、車両重量わずか550kg。1956年のタルガフローリオでは、同クラスのライバル達を約15分もの差をつけてフィニッシュラインを駆け抜けました。ミッドシップエンジンの優れたコンセプトと徹底的な軽量設計によって実現した鮮烈な走りを、人々に強く印象づけたのです。

軽量、高速、そして美しい外観。これらを追求し、理想的な姿へ磨き上げることでポルシェ 718はミッドシップエンジンスポーツカーの進化を示しました。718は数多くのレースで勝利するとともに、ポルシェ ファンやポルシェのドライバー達の心を魅了したのです。圧倒的なパワーウエイトレシオによって、ポルシェ 718の最高速度は260km/hに達し、極めて優れた操作性も実現しました。このような性能の向上により、ポルシェ 718は先代モデルの勝歴を再び塗り替えたのです。1959年、1960年のタルガフローリオでの勝利は、その真価を特に証明しました。1990年代中盤においても、ボクスターの進化を通してポルシェのミッドシップエンジンスポーツカーの長い伝統は脈々と受け継がれました。10年後には、ボクスターと同じくポルシェ生粋のミッドシップエンジンスポーツカーであるケイマンがラインナップに加わりました。

心高鳴る新しい歓び、718シリーズ。

私達には、ポルシェの伝統を継承していく使命があります。つねに先進の技術やアイデアを探求し、ポルシェならではのミッドシップエンジンスポーツカーの未来を創り出すスタイルを貫きます。そして、718はサーキットを走る車の水準を塗り替えました。2016年初めに、718ボクスターおよび718ケイマンが先代モデルの後継として登場する予定です。「インテリジェント パフォーマンス」を追求するポルシェの信念は、いつの時代も決して変わることはありません。

次世代の718ボクスターと718ケイマンは、その名に冠されたモデルタイプ「718」がモータースポーツを原点にしたスポーツカーの系譜であることを物語っています。新たに開発された車両と高効率エンジンにより、この伝統が現代のコンセプトで再び具現化されました。

新開発された水平対向4気筒ターボエンジン

718シリーズは、1957年に誕生した4気筒ボクサーエンジン搭載のポルシェ 718の伝統を踏襲しています。新開発の4気筒ボクサーターボエンジンが採用され、その磨かれたパワーが、ミッドシップエンジンスポーツカーのパフォーマンスをさらに高め、次世代の扉を拓きます。
他と一線を画す最大の違いは、「ボクスター」と「ケイマン」の名称に息づきます。これらは718シリーズとして、今を刻むモデルと歴史を残したモデルの融合です。いずれも、妥協のないスポーツ性を徹底的に追求することで進化を遂げた、スポーツカーの夢を体現する車なのです。

 

 

MP4; 32.5 MB WEBM; 7.3 MB OGV; 10.6 MB

 

関連記事

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー

Porsche 911 Targa

Mission E|Porsche

 

金曜日, 2月 05, 2016

自動運転車に魅力は感じない|Dr. Oliver Blume CEO - Porsche

ポルシェ社長、自動運転に否定的『ポルシェオーナーなら自分で運転したいだろう。iPhoneはポケットの中でいい』




ポルシェの社長オリバー・ブルーメ氏が、自動運転車を「魅力的ではない」として現在のところそれを開発する計画がないことを明らかにしました。ブルーメ氏は「ポルシェのオーナーは、iPhone をポケットにしまって自分で車を運転したいと思うだろう」と語っています。  

ポルシェといえば言わずと知れたドイツの高級スポーツカーメーカー。特に自動車レースの世界では、ポルシェが走っていないカテゴリーを探すほうが大変です。とはいえ、現在のポルシェはスポーツカー専業というわけでもなく、SUV/クロスオーバー や(スタイルこそスポーツカーっぽいものの)セダン車もラインナップに存在します。

現在ポルシェが注力している技術といえば、そのカタログのハイブリッド化。ポルシェは "E-Performance" と銘打ち、持ち前のスポーツ性能に環境性能を融合させるコンセプトを打ち出しています。現在はSUVのカイエン、さらにセダンのパナメーラそれぞれにプラグインハイブリッドモデルを投入、オープンスポーツカー 918スパイダーも、コンセプト段階では PHEV でした。

さらに2015年のフランクフルトモーターショーではコンセプトカーながらポルシェ初の EV となる4ドア車「Mission E」を発表、後に市販化を宣言しています。
 

一方、これまでポルシェが自動運転技術を開発しているという話題はありませんでした。昨年末にはランボルギーニが自動運転に否定的な意見を表明しており、今回のポルシェ社長の発言も、同じ高級スポーツカーの分野で売るメーカーの言葉としては驚くほどのことではないのかもしれません

運転する楽しさ、喜びを提供するスポーツカーにとって、自動運転はその対極にある存在かもしれません。とはいえ テスラ・モーターズ CEO のイーロン・マスクが、2018年までに完全に自動運転が可能になると発言し、フォードは自動運転技術のために Google と提携すると言われます。ベンツや BMW、日本国内の自動車メーカーも競って自動運転技術の開発を進めており、将来的には自動運転車がそれなりに道路を走る時代はやってくるはずです。

そうなれば、もしかすると "完全自動運転のスポーツカー" という斬新なジャンルが生まれないとも限りません。それが本質的にスポーツカーなのかという疑問はさておき、SUV、セダンと守備範囲を拡げてきたポルシェがそのとき、どんな手を打つのかが気になります。

ちなみに、ポルシェもランボルギーニも現在は独フォルクス・ワーゲンの大きな傘の下。同じグループ内には自動運転でサーキットを爆走する技術を持つアウディもいます。その気になれば、いつでも自動運転技術を手にすることはできそうです。


ポルシェ初の電気自動車 Mission E 発表。600hpで100km/h加速3.5秒、フル充電500km走行

木曜日, 9月 17, 2015

Mission E|Porsche

ポルシェ初の電気自動車 Mission E 発表。600hpで100km/h加速3.5秒、フル充電500km走行




ポルシェは14日、フランクフルト・モーターショー開幕前夜に催された「フォルクスワーゲン・グループ・ナイト」において、電気自動車のコンセプトカー「ミッション E」を初公開した。

15分間の充電で400km走行

ポルシェ初の完全な電気自動車(EV)となったミッション Eは、今年のル・マン24時間レースで優勝した「919ハイブリッド」とほぼ同じ永久磁石同期モーターを前後に1基ずつ搭載し、合計出力は600馬力以上。

2基のモーターによる4輪駆動だけでなく4輪操舵も採用されており、4人乗り4ドアの車体を、ポルシェのDNAを受け継ぐスポーツカーらしく走らせることができるという。ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは8分を切るそうだ。

【フランクフルトモーターショー2015】ポルシェ、初の電気自動車「ミッション E」を発表

リチウムイオン・バッテリーは、スポーツカーとしての適切な前後重量バランスと、なるべく低重心になるように、前後車軸間のフロア下に搭載される。その最大の特徴は、現在主流のEVと比べると電圧が2倍の800ボルト・システムを採用することだ。

これにより短時間で複数回の全開加速が可能になり、0-100km/hを3.5秒以下、200km/hまで12秒未満で加速するだけでなく、1回のフル充電による航続距離は500kmを超えるという。しかもその容量の80%まで、わずか15分で急速充電が可能。これで400kmの距離を十分に走れるという。

もっともこれは800ボルトの「ポルシェ・ターボ・チャージング」と名付けられた急速充電システムを使用した場合。一般的な400ボルトの充電器も使用できる。プラグをつなぐポートは運転席用ドアの前に設けられているが、オーナーのガレージでは床に埋め込んだコイルによる無接点充電方式の採用が想定されている。



ピラーレスの観音開きドア

当然、軽量化に腐心したであろうボディの素材には、アルミニウムと鋼鉄、カーボンファイバー強化ポリマーが使い分けられている。前21インチ、後22イン チのホイールはカーボンファイバー製だ。独立式4座のシートを装備する4ドア・サルーンにも拘わらず、全高は130cmと低い。

前後と両側に装着された控え目なスポイラーと各部に開けられたダクトから、アンダーボディを利用したエアロダイナミクスが想像できるだろう。サイドのエ ア・アウトレットは、ホイールハウス内の空気を抜いて揚力を抑制するためのもの。リア・エンドに付くポルシェのロゴは光るようだ。

左右に4灯ずつ装備されたマトリクスLEDヘッドライトは、919ハイブリッドを想わせる。その中央には、ドライバー・アシスト・システムのセンサーが組 み込まれている。前後のドアは乗り降りしやすいピラーレスの観音開き(下の動画を参照)。両サイドまで伸びた巨大なフロント・フードの下には荷室が備わ る。斜め後方から見ると、サイド・ウィンドウからCピラー、ふくよかに張り出したリア・フェンダー辺りに、911の面影が感じられる。ドア・ミラーはな く、代わりにカメラが装備されており、フロント・ウインド・スクリーンの下端に後方の映像が映し出される。



視線認識技術を採用したディスプレイ

ポルシェの伝統に従い、ドライバー中心の視認性と操作性を重視したコクピットには、有機LEDを使用した3Dディスプレイが装備されている。これはカメラによる視線認識技術が採用されており、ドライバーは目の動きと、ステアリング・ホイールに備わるボタンで、表示切り替えなどの操作が可能。

さらにドライバーのシート位置、ポジションに合わせて自動的に画面が調整されるという。ステアリング・ホイールの陰になって大事な情報が見えない、ということにはならない。ダッシュボードには助手席前方に向けてホログラフィ表示を採用したディスプレイが備わり、ジェスチャー・コントロールでナビゲーション・システムや空調が操作できる。より細かな設定には、センター・コンソールに搭載されたタッチ・スクリーンを使う。

まさに、ポルシェが電気自動車を作ったらこうなる、と大いなる自信を持って提示したコンセプトカーと言えるだろう。おぼろげながら、水平対向エンジンさえ捨てた911の未来がその向こうに想像できるかもしれない。



Porsche Mission E

すべての写真を見る
9 枚

Porsche Mission E Concept: Frankfurt 2015

すべての写真を見る
21 枚


[from Autoblog JP]

 

水曜日, 10月 15, 2014

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー


Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー

10年ぶりのスーパー ポルシェ

試乗、ポルシェ 918 スパイダー

2010年の発表いらいすこしずつその姿を垣間見せ、2013年のジュネーブモーターショーでついにお披露目を果たした、ポルシェ「918 スパイダー」。前作「カレラGT」からきっちり10年を経て登場した、スーパーハイブリッド スポーツだ。もちろん、ただ速いだけではなく、ブランドの頂点モデルとして、今後のポルシェにおける方向性を表現した、走るテクノロジーショーケースでもあり、興味は尽きない。自身もポルシェ オーナーである河村康彦氏が、そんな特別なポルシェに触れ、乗った。

伝説的レーシングマシンと最新レースウェポンのあいだにはさまれた実力

われわれは、およそ10年ごとにスーパースポーツ モデルを世に送り出してきた──開発陣のそんな声とともに、2003年デビューの「カレラGT」いらいまさに10年ぶりというタイミングでリリースされたスーパー ポルシェが、限定918台のみが生産をされる「918スパイダー」だ。
その車名や、生産台数の由来となった(そして、生産の開始までもが2013年の9月18日!)『918』という数字はもちろん、1970年のル・マン24時間レースで総合優勝を獲得するなど、ポルシェの伝説的レーシングマシンとして知られる往年の『917』にたいするオマージュから決定されたもの。
Porsche 917 KH Coupe(1971)

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー 07
Porsche 918 Spyder
ちなみに、今年2014年のル・マン24時間レースの最高峰クラスに復活参戦するマシンとしてジュネーブ モーターショーで披露をされたモデルの名称は、『919ハイブリッド』と発表されている。

かくして、ポルシェ社のレーシング スピリットがタップリ注ぎ込まれた918スパイダーのアピアランスやそこに採用されたテクノロジーは、そのいずれもがいかにも“技術者集団”が手掛けたことをほうふつとさせるコンペティティブなもの。

このモデルそのものによるレース活動の予定は発表されていないが、その過酷さで知られるニュルブルクリンクの旧コースでの最速ラップが6分57秒をマーク! と報じられることからも、その速さがまさに「レーシングマシンの水準」であることはまちがいないのだ。

最高出力887ps、0-100km/h加速2.6秒でも、リッター30km超の燃費

4,643mmという全長にたいして全幅は1,940mm。いっぽう、その全高はわずかに1,167mmに過ぎないという文字通りの“ワイド&ロー”なプロポーションを特徴とする脱着ルーフ付き2シーターの918スパイダーのボディは、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)製モノコックシェルと、おなじくCFRP製ユニットキャリアによるコンビネーション構造を採用。

パラレル式ハイブリッドシステムと組み合わされた、「RSスパイダー」用をベースとするミッドシップ マウントの4.6リッターV8エンジンからの排気が上方に向かって放たれるのは、たんにデザイン的な要素に留まらず「エンジンルーム内の冷却性に優れ、背圧低減にも寄与するとともに、リアタイヤの温度上昇を抑制することでサーキット連続走行時のラップタイム低下を緩和する」などと、数かずの実利的メリットが謳われてもいる。

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー 24
いかにも“いまの時代のスーパースポーツカー”を印象づけるハイブリッドシステムは、低重心化や前後重量配分の適性化を意識してシート後方のモノコックフロアに横置き搭載された、6.8kWh容量をそなえるプラグイン充電対応のリチウムイオンバッテリーが発する最高230kWの出力を、クラッチを介してエンジン後方に締結される最高出力115kWのモーター付き7段DCTという後輪駆動用のユニットと、それとは機械的な結合を持たずに独立してフロントにレイアウトされた最高出力95kWのモーターによる前輪駆動用ユニットへと伝達。8,700rpmと、いかにもレーシングユニットを起源とすることをしめす高い回転数で発せられる608psの最高出力を放つエンジンと組み合わされた結果の“システムトータル出力”は、じつに887ps/8,500rpmと発表されている。
そんな心臓が発する怒涛のパワーを、前述のハイブリッド4WDシステムによって4輪に効率良く分散することで、わずかに2.6秒という驚異的な0-100km/h発進加速タイムと、最高345km/hという最高速を達成。

いっぽうで、エンジン動力ナシでも16-31kmの距離をEV走行可能で、NEDC(新欧州ドライビングサイクル)計測法で3.0-3.1ℓ/100km(およそ33.3-32.3km/ℓ)という燃費も両立させるという点こそが、まさに「現代のスーパースポーツカーとしての最たる見どころ」と紹介しても過言ではないはずだ。
Porsche 918 Spyder Weissach Package
ちなみに、標準仕様車でもちいられるアルミニウム製コンポーネンツの多くを無塗装カーボン製へと置き換え、遮音材の省略や超軽量マグネシウムホイールの採用などによって40kgの軽量化を果たすとともに、一部に専用のエアロパーツを採用しながら伝説の“ポルシェ レーシングカラー”を纏うことでひと目で識別が可能な『ヴァイザッハパッケージ』仕様では、0-200km/h加速で0.1秒、0-300km/h加速では1.0秒を短縮するさらに強力な動力性能がアピールされる。

ニュルブルクリンク旧コースのラップタイムを3秒短縮し、前述のように7分切りの成績をアピールするのも、「全台数中の約1/4がこちらで生産される」というヴァイザッハパッケージ仕様車だ。


カーボン表面に初めてほどこされたペイントも特別

スペイン東部に位置する一周4km強のバレンシア サーキットを舞台に開催された国際試乗会で当方に割り当てられたのは、前出2タイプのモデルのうちの標準仕様車だった。

深くて淡いシルバーのボディ色がうつくしい……と、まずは実車を目前にそうかんじたものの、じつはそれもそのはず。

“リキッド メタル シルバー”と呼ばれるその特別色は、3回の手作業での塗装の上に2つのクリア層を形成するなど複雑な過程を経て、合計で9つの塗膜層から構成される「開発に2年を要したペイント」だというからだ。カーボン素材の表面に塗装をほどこせるようになったのは、「これが初めてのこと」であるという。

いかにもホールド性の高そうなバケットデザインのドライバーズシートへと身を委ねると、ダッシュボードのドアサイドに設けられたキーシリンダーや丸型の三連メーター、前方でせり上がるセンターコンソールなど、いかにもポルシェ車らしい“アイコン”がいくつも目にはいる。
高いカウルポイントのため振り向き後方視界は絶望的ないっぽうで、前方や左右方向への視界の広がりは事前の予想をはるかに上まわった。ウインドシールド越し左右に“フェンダーの峰”が目に入るのもポルシェ車らしい特徴。ダッシュボード端のライトスイッチや、ドアトリムに設けられたパワーウインドウスイッチが量販モデルと同様デザインなのは、開発陣が語る「このモデルに採用されたテクノロジーは、今後の量販モデルへと展開されてゆく」というフレーズに説得性をもたらす。

いっぽう、フロントリッド下に用意をされるラゲッジスペースは必要にして最小限。VDA計測法による110リットルというそのボリュームは「911カレラ4と同等を目指した結果」というものだが、付属される専用アタッチメントをもちいてルーフトップの外したパネルを収納すると、もうそれだけでいっぱいという状況だ。


動力性能のフィーリングはまさに「レーシングマシンそのもの」

あたらしいデザインのステアリング ホイール上のマップスイッチで『Eパワー』のモードを選択し、まずはEV走行優先の状態でピットレーンを後にする。

それ以上踏み込むとエンジンが始動する、というクリック感のあるポイントまでアクセルペダルを踏み込むと、918スパイダーは想像以上の勢いで加速をはじめる。じつは、このモデルはエンジンパワー無しでも0-100km/h加速を約7秒でクリアし、その状態での最高速も150km/hに達するという“速いEVとしての実力”も兼ねそなえるのだ。

すなわち、プリウスをはじめとするこれまでのハイブリッドモデルのように、「モーターだけではゆるゆるとしか加速が効かない」という印象とは、このモデルのEV走行はまったく次元がことなるということ。それにしても、“こうしたカタチ”のモデルがエンジン音もなくスルスルと加速してゆくのは、何とも言えない違和感であると同時に、これまで受けたことのない未来感もほうふつさせるのは確かだ。

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー 06
そんなEパワーモードから『ハイブリッド』モードを選択すると、アクセルペダルからは前述したクリック感が姿を消し、必要に応じて即座にエンジンが始動して背後で“爆音”が耳に届くと同時に、強力な加速力が上乗せされる。

さらに『スポーツハイブリッド』モードを選択するとアクセルOFF時のコースティング機能や停車時のアイドリングストップ機能が停止され、エンジンは常時運転状態に。トランスミッションもつねに高いエンジン回転数をキープすべく低めのギアを選ぶようにセッティングが改められ、スーパースポーツカーとしての本領がいよいよ顔を覗かせはじめる。
そして『レースハイブリッド』のモードを選択すると、トランスミッションはさらに加速力重視のプログラムへと変更されて、エンジンはより高い回転数を保つ。圧倒的な加速力にくわえ車速とエンジン回転数がきれいにリンクすることもあり、その動力性能のフィーリングはまさに「レーシングマシンそのもの」だ。

ちなみに、このモードでは必要とされる駆動力を差し引いたエンジンの余力がバッテリー充電のためにもちいられ、「完全に放電したバッテリーを20分以内でフル充電させるポテンシャルがある」とも説明される。
このモード選択中にマップスイッチ中央のボタンを押すことで「駆動用バッテリー内の使用可能な全エネルギーを集中的にもちいる」という“ホットラップ”の機能も使用が可能。ただし、ためしにとそれを押してみても、限られたテストドライブの時間内ではおおきな差は見出せなかったというのが率直なところ。すなわち、レースハイブリッドモードでも、フル加速する先導の911ターボSに簡単に追いすがることができるほどの“怒涛の加速力”が得られるゆえに、その効用のほどを享受するにはいたらなかったのだ。


圧巻だった高速コーナリング

いっぽう、フロント=ダブルウィッシュボーン式、リア=マルチリンク式のサスペンションを採用のうえで電子制御式可変減衰力ダンパーが奢られ、さらにリアには最新の「911 GT3」が先鞭をつけたアクティブ ステアリングシステムまでもがもちいられた結果のフットワークの仕上がりにも、まさに「コンペティションモデルに匹敵する高いポテンシャル」を実感させられることになった。

電動式パワーステアリングはあくまで正確無比で、路面とのコンタクト感を見事に濃密にステアリングへと伝えてくれる。ストレートでは250km/h近いスピードまでを試せたなかで「直進性もすこぶる高いな」と実感できた秘密のひとつには、グランドエフェクト効果をコントロールするフロントアクスル手前のアンダーフロアに設けられた2個のエアフラップと、高さと角度をコントロールする可変ディバイスが与えられたリアウイングが協調制御される“アダプティブ エアロダイナミクス”の効果ももちろん含まれているはずだ。

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー 03
さらに圧巻だったのは高速コーナリングのシーン。

前述の空力ディバイスによってボディが路面へと押さえつけられた上で、フロントが265/35の20インチ、リアが325/30の21インチという専用開発されたミシュランのハイパフォーマンスタイヤ「パイロット スポーツカップ2」が生み出す高いグリップ力には、おもわず“身体がついていかない”ほど。

こうしたシーンでは、さすがにプロのインストラクターが駆る911ターボSに追いすがるのは容易ではなかったが、見方を変えればまだコースレイアウトも把握できない初めてのコースを、曲りなりにもレーシングスピードで走行できたという点に、このモデルがそなえる恐ろしいほど高い走りのポテンシャルの片鱗を見ることができたというのも、また確かであったわけだ。

冒頭述べたように生産台数が限定され、随所に最新のハイテクノロジーが散りばめられたうえで、ユーロ建てのみで表示される価格を単純に円換算すれば、それは9,500万円以上(!)ということになるこのモデルにたいしては、「たんなるテクノロジー ショーケースであり、ポルシェ社のプロモーション活動のひとつに過ぎない」という見方もあるかも知れない。

が、開発陣はこのモデルは「未来に向けたDNAの青写真」であり、「たんなるアリバイではないハイブリッドモデル」と表現する。

昨今のポルシェがもちいるキーワードは『インテリジェント パフォーマンス』なるもの。918スパイダーは、「より少ない燃料でより高い効率とより低いCO2排出量」の実現を意味するこのフレーズの下で開発をされた最新各ラインナップたちの、もっとも頂点に位置する存在でもあるというわけなのだ。

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー 28
Spec|スペック
Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー
ボディサイズ|全長 4,643 × 全幅 1,940 × 全高 1,167 mm
ホイールベース|2,730 mm
トレッド 前/後|1,664 / 1,612 mm
重量(DIN)|1,634 kg
エンジン|4,593cc V型8気筒 DOHC
最高出力| 447 kW(608 ps)/ 8,700 rpm
モーター出力|210 kW(286 ps)/6,500 rpm
システム最高出力|652 kW(887 ps)/8,500 rpm
システム最大トルク|917-1,1280 Nm
トランスミッション|7段オートマチック(7PDK)
ギア比|1速 3.91
    2速 2.29
    3速 1.58
    4速 1.19
    5速 0.97
    6速 0.83
    7速 0.67
    後退 3.55
減速比|3.09
駆動方式|4WD(235km/h以降はMR)
サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン サスペンション
サスペンション 後|マルチリンク サスペンション
タイヤ 前/後|265/358ZR20 / 325/30ZR21
ホイール 前/後|9.5J×20 / 12.5J×21
ブレーキ 前|ベンチレーテッド セラミックディスク(PCCB) φ410×36 mm
ブレーキ 後|ベンチレーテッド セラミックディスク(PCCB) φ390×32 mm
最高速度|345 km/h(電気モーターのみでは150km/h)
0-100km/h加速|2.8 秒
0-200km/h加速|7.7 秒
0-300km/h加速|22.0秒
燃費(NEDC値)|3.3-3.0 ℓ/100km(30-33 km/ℓ)
CO2排出量|79-70 g/km
燃料タンク容量|70 リットル
バッテリー容量|6.8 kWh
トランク容量(VDA値)|最大110 リットル



Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー
Porsche 918 Spyder Weissach Package|ポルシェ 918 ヴァイザッハ パッケージ
タイヤはミシュランが専用開発した「パイロットスポーツカップ2」がおごられる。フロントのサイズは265/35ZR20。そのなかにおさまるポルシェ セラミック コンポジット ブレーキ(PCCB) は、φ410×36mmのもの
「パナメーラ S Eハイブリッド」とおなじく、グリーンで縁取りされるハイブリッドロゴがサイドにあしらわれる
ボディ左サイドに給電口
ボディ右側は給油口
排気が上方に向かって放たれるのは、たんにデザイン的な要素に留まらず「エンジンルーム内の冷却性に優れ、背圧低減にも寄与するとともに、リアタイヤの温度上昇を抑制することでサーキット連続走行時のラップタイム低下を緩和する」などと、数かずの実利的メリットが謳われてもいる
高さと角度をコントロールする可変ディバイスが与えられたリアウイング
リアタイヤは、ミシュランが専用開発した325/30ZR21サイズの「パイロットスポーツカップ2」。スポークのあいだから覗くブレーキディスクは、φ390×32mmのポルシェ セラミック コンポジット ブレーキ(PCCB) だ
フロントのラゲッジスペースはVDA値で100リットル。ルーフパネルを収納すると、それだけでいっぱい
ポルシェが開発した、プラグインハイブリッド向けの壁掛け式チャージャー。全世界で利用可能だ。今回の試乗会においても設置されていた
918スパイダーの透視図。フロントアクスルとリアアクスルは機械的なつながりをもたない
赤く着色されたパーツは、左から順にフロントモーター、バッテリー、リアモーターをあらわす
グランドエフェクト効果をコントロールするフロントアクスル手前のアンダーフロアに設けられた2個のエアフラップ
Porsche 917 KH Coupe(1970)|Porsche 917 KH クーペ(1970)
1970年にル・マン24時間耐久レースで優勝したポルシェ917
Porsche 917 KH Coupe(1970)|Porsche 917 KH クーペ(1970)
1970年にル・マン24時間耐久レースで優勝したポルシェ917
Porsche 917 KH Coupe(1971)|Porsche 917 KH クーペ(1971)
翌1971年にも、マルティーニカラーをまとったポルシェ917がル・マン24時間耐久レースで優勝を果たす
Porsche 917 KH Coupe(1971)|Porsche 917 KH クーぺ(1971)
Porsche 917 KH Coupe(1971)|Porsche 917 KH クーペ(1971)