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土曜日, 10月 17, 2015

Ferrari F12 tdf |Ferrari

伝説のネーミングが復活したF12のスペチアーレ|Ferrari

伝説のネーミングが復活したF12のスペチアーレ|Ferrari

Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf

伝説のネーミングが復活したF12のスペチアーレ

フェラーリは、11月8日にイタリアはムジェロ サーキットを舞台に開催される年に1回の最大のイベント「フェラーリ フィナーリ モンディアーリ」において、新型のスペチアーレ「フェラーリ F12 tdf」を発表する。その車名からもわかるように、このスペシャルモデル、イタリアのメーカーであるフェラーリ風にいうのなら“スペチアーレ”は、「F12 ベルリネッタ」がベース。しかし最高出力やトップスピードをふくめ、大きな進化を遂げているのが特徴だ。世界限定799台というスペチアーレ独特の伝統がもたらす希少性もまた、トピックスである。

フェラリスタ垂涎の全世界799台限定のモデル

新型のスペチアーレ「フェラーリ F12 tdf」が発表される「フィナーリ モンディアーリ」は、世界各地でおこなわれているフェラーリ関連のワンメイクレース「フェラーリ チャレンジ」の最終戦にあたる世界一決定戦のほか、「コルソ クリエンティ」と呼ばれるフェラーリのレーシング部門によるオーナー参加の「XXプログラム」、「F1クリエンティ」などの走行が催される、フェラーリの1年間を締めくくる一大イベントだ。
昨年はアラブ首長国連邦のアブダビで開催され、その模様はOPENERSでも報告済である。会場となったヤス マリーナ サーキットでは、こうしたレースや走行イベントのほか、サーキット専用モデル「FXX K」もワールドプレミアされ、訪れたフェラーリ オーナー達から熱い視線をおくられていた。
Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf
Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf
年に一度のこのイベントで、特別なモデルを発表するのが恒例となるなかで、今年は最強のFRロードモデル「フェラーリ F12 tdf」が登場することになった。世界限定799台が販売されるF12 tdfは、現行のカタログモデルでフラッグシップという位置づけの「F12 ベルリネッタ」をベースに開発。ボディデザインやフロントミッドに積まれる自然吸気V12エンジンは、究極と呼べるレベルにまで進化を遂げている。

しかし気になるのは、車名に掲げられた「tdf」という3文字。じつはこれは、「ツール・ド・フランス」の略で、1950年から60年代にかけて開催された伝説の耐久ロードレース「ツール・ド・フランス」をしめす3レターである。フェラーリは、このレースに勝つために、「250GT」のボディをアルミとした軽量高性能モデル「250GT Tdf」を開発。公道とサーキットを舞台に開催されていたハードな耐久レースにおいて、フェラーリは4連覇を成し遂げている。「F12 tdf」のネーミングは、いまも語り継がれるこの伝説のレース「ツール・ド・フランス」へのオマージュでもあるわけだ。

ちなみにその「250GT Tdf」は、先頃ロンドンでおこなわれたRMオークションで、1958年式のモデルが476万ポンド(邦貨約8億7500万円)で落札されている。オリジナルモデルはそう簡単に購入できそうもないが、「F12 tdf」は、ひょっとすると早めに手を上げさえすれば、購入は難しくないかもしれない。庶民には関係のない話だが、なにせ、これから生産されるモデルである。「250GT Tdf」にくらべ、購入のハードルはぐっと低いとさえいえるだろう。

伝説のネーミングが復活したF12のスペチアーレ|Ferrari

空力向上を狙った大胆なデザイン

公道でおこなわれていた「ツール・ド・フランス」を車名のルーツとするだけに、「F12 tdf」も合法的に一般公道を走行可能な車両として、最高峰のスペックを目指している。たとえばエンジンは、F12ベルリネッタとおなじ総排気量6,262cc、バンク角65度の自然吸気V型12気筒エンジンながら、最高出力は740ps/8,250rpmから780ps/8,500rpmに向上をはかっている。同時に最大トルクも70.3kgm/6,000rpmから71.8kgm/6,750rpmへと引き上げられているが、最大の特徴は、わずか2,500rpmですでに最大トルクの80パーセントを発生させている点だ。

高性能マシンにありがちな気難しさや、ドライバーを選ぶといった特別な技術などは必要なく、条件さえ許せば誰でもが340km/h以上とフェラーリが発表するパフォーマンスを味わうことができるはずだ。トランスミッションは、ギア比を6パーセントクロスレシオ化した専用のF1 DCT(7段DCT)を搭載、アップは30パーセント、ダウンでは40パーセントもシフト時間が高速化されているという。
Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf
Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf
そうしたチューニングされたエンジン以上に注目すべきポイントが、ボディデザインである。フロントセクションは、圧倒的なダウンフォースを生み出す形状に進化し、ボディ下部はより大胆な造形が与えられている。レーシングマシンそのものと言っても言い過ぎではないアグレッシブな形状のスプリッター、ダイブプレーン、フロアウィング、そしてルーバーが組み込まれており、ストックのF12 ベルリネッタとの識別は容易である。

そうしたラジカルなボディ形状の変更は、単にスポーティなアポアランスを演出するためだけのものではないない。フロント側面のエアロブリッジ、ホイールアーチに備えたルーバー、60mm長く30mm高くなったリアスポイラー、GTレーシングマシン由来のストレークが装備されたがエアロダイナミック アンダーボディの採用などもくわわり、F12 ベルリネッタ比で30パーセント増となるダウンフォースも得ているのである。

結果、フェラーリが発表したF12 tdfのエアロダイナミクス効率数値は1.6。これはF12 ベルリネッタの約2倍であり、200km/h走行時のダウンフォースもF12 ベルリネッタの107kgから230kgへと大幅にアップしている。


伝説のネーミングが復活したF12のスペチアーレ|Ferrari

残された数少ない大排気量NAエンジン

アグレッシブなデザインのボディはもちろんのこと、インテリアでも可能な限り軽量なカーボンファイバーを使用。ドアのインナーパネルやインパネ、センターのブリッジなどにも惜しみなく用い、フロアにはカーペットではなくアルミが張られ、1g単位で重量を削った。さらにエンジン、トランミッション、ランニングギアの再設計や使用部品の見直しなどをおこない、トータルで車両重量を110kg削減することに成功した。

こうした軽量化とエンジンのパワーアップ、さらにはリアホイールが垂直軸を中心にステアするアクティブなリアアクスル機構「バーチャル ショートホイールベース システム」を導入。カーブの連続するワインディングでも、難易度の高いテクニカルなサーキットでも瞬時にターンインする応答性をもたらすシャシー技術などの総合的なパフォーマンス向上策により、F12 tdfでは0-100km/h加速2.9秒、0-200km/h加速7.9秒という驚異的な数値を叩き出すことに成功した。
Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf
Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf
フェラーリの性能を測る指針でもあるF12 tdfのフィオラーノ サーキットでのラップタイムは、1分21秒フラットであるという。スリックタイヤを履いた純サーキット専用マシンのFXX Kが1分14秒であったことを考えれば、公道走行も可能なタイヤを履いた「F12 tdf」のタイムは、まさに合法的な市販マシンとしてはトップクラスであることが窺い知れる。

ポルシェが「911」のターボ化を進め、フェラーリもまた「488GTB」や「カリフォルニア」 でいち早くターボ化をおこなっている。スポーツカーやスーパーカーにもダウンサイジングターボの波が押し寄せてきていることは否定できないが、限定生産799台のスペチアーレ「F12 tdf」では、大排気量自然吸気エンジンのポテンシャルにまだまだ伸びシロがあることを証明してみせた。

しかし、この先はどうか。考えたくはないことだが、ひょっとすると、F12 tdfは、大排気量自然吸気V12エンジンが最後に見せた大きな輝きなのではないか。そう思えば、幸運な799人のオーナーは、クルマのエンジンのメカニカル的な頂点である、大排気量自然吸気V12エンジンの最高峰を知る最後の証人なのかもしれない。

Ferrari F12 tdf |フェラーリ F12 tdf

ボディサイズ|全長 4,656 × 全幅 1,961 × 全高 1,273 mm
重量|1,415 kg(軽量オプション込み)
エンジン|6,262 cc V型12気筒
最高出力| 574 kW(780 ps)/8,500 rpm
最大トルク|705 Nm/6,750 rpm
トランスミッション|7段デュアルクラッチ(F1 DCT)
駆動方式|FR
最高速度|340 km/h以上
0-100km/h加速|2.9秒
0-200km/h加速|7.9秒
タイヤ 前/後|275/35R20 / 315/35R20
燃費|15.4 ℓ/100km(およそ6.5km/ℓ)
CO2排出量|360 g/km






























金曜日, 10月 10, 2014

Ferrari F12 Berlinetta|フェラーリ F12 ベルリネッタ


Ferrari F12 Berlinetta|フェラーリ F12 ベルリネッタ

F12 ベルリネッタに宿るフェラーリのデザイン美

いつの時代も人々を惹きつけてやまないクルマがある。フェラーリの魅力はどこからやってくるのだろう。スピード、サウンド、匂い、歴史、それともデザインだろうか。今回、フェラーリのフラグシップモデル、「F12」のステアリングを握る機会を得た九島辰也氏は、東京から成田まで、その答えを探しにアクセルを踏んだ。


フェラーリはこれが2度目

去る5月の終わりにフェラーリから興味深いニュースが入ってきた。フェラーリ「F12ベルリネッタ」が、ADIコンパッソ・ドーロ・デザイン賞を受賞したというものである。
“金のコンパス”を意味するコンパッソ・ドーロ賞は、今年60周年を迎える伝統あるデザインアワード。授賞式は3年ごとにおこなわれ、国際的な設計者やスペシャリスト、歴史学者、ジャーナリストによって直近3年間にイタリアの創造性と専門技術の範例となる20のプロダクトを選出するというものだ。

そこで今回、F12ベルリネッタが選ばれた。2012年にリリースされたモデルだけに「いまさら?」とおもったのは確かだが、3年に一度と聞けば納得である。
さらにおもしろいのはフェラーリはこれが2度目だということ。しかも、前回はクルマではなくルカ•ディ•モンテゼーモロ会長自身だという。そのときはマラネロで働く従業員の地位向上や企業的文化の浸透が讃えられた。ちょうど彼らが“フォーミュラ・ウォモ”プロジェクトを掲げたときとおもわれる。

一度だけマラネロのファクトリーを見学させてもらったことがあるが、その環境はすばらしいものだった。あれだけ自然光の入る生産工場をかつて見たことがない。建物の中に自然光を浴びる樹木があったのが印象的だ。フェラーリの美学をそこで感じた。





ロングノーズ&ショートデッキのプロポーション

さてそんなF12ベルリネッタ。モノがモノだけになかなかステアリングを握る機会は少ないが、今回それを得た。

このクルマの特徴は前述したように美しいデザインもそのひとつに挙げられる。ロングノーズ&ショートデッキのプロポーションはまさにFRスポーツの極み。広いボンネットの下にはパワフルな12気筒ユニットがおさまり、生み出されるエネルギーを駆動力に変換しリアの太いタイヤが大地を駆る様子が伝わってくる。停まっているだけで、だ。

もちろん、それは見た目から想像されるだけではない。F1を実験室とする彼らは空力を味方につけている。そのひとつがエアロブリッジだ。これはボンネット上部を通る風の流れをフロントフェンダーにトンネルを設け、ダウンフォースに変えるというもの。

Ferrari F12 Berlinetta|フェラーリ F12 ベルリネッタ 8
資料によると彼らはこれをつくるために、5,000時間の演算と250時間の風洞実験をおこなっている。結果、ダウンフォースは13パーセントプラス、空気抵抗は3パーセント低減した。時速200キロ走行時のダウンフォースはフェラーリ「599」が70kgだったのに対し、F12 ベルリネッタは123kgとなる。

この他にはアクティブブレーキクーリングがある。こいつはグリル下左右のフラップを開けて空気を流れ込ませフロントブレーキを積極的に冷やすというものだ。もちろん、通常走行では必要なくトラックでしか効果はないが、あるとうれしい機能。というか、フェラーリオーナーの心をくすぐる装備と言える。

全体のフォルムに目がいきがちなフェラーリのデザインだが、細部まで精緻に計算されているのが彼ら流。なかなかニクい演出が散りばめられている。





クルマが軽く感じる

走りに関していまさら多くを語るまでもないが、740馬力のパワーは相当だ。というか、出だしや中間加速でその一端は垣間みれてもすべてを実感することはできない。サーキットへ持ち込めばある程度体感できるだろうが、いろいろと条件は必要だろう。

それと同時に最大トルクの80パーセントを2,500回転で発生させることも、パワーを実感できないことと関係する。ピーキーなところがないため、いつも低い回転域で走ることができてしまうからだ。つまり街中でもフツーに扱える。

もちろん、フェラーリサウンドを楽しみたければ、下のギアを引っ張ればOK。F1デュアルクラッチギアボックスがそれをかなえてくれる。レスポンスは一流だ。ちなみに、このサウンドは吸気側に二次吸気システムを設けたり、6気筒づつ1本に束ねたエキゾーストマニホールドのチューブ長を左右同じにしたりしてクリエイトしている。この辺のこだわりはかなりのものである。

Ferrari F12 Berlinetta|フェラーリ F12 ベルリネッタ 2
走りに関していろいろ感じることは多いが、一番言いたいのはクルマが軽く感じること。V8フェラーリよりもボリュームあるスタイリングからして、そうはおもえないところもあるが、実際は想像以上だ。この軽快さは、走れば走るほど驚きの連続である。個人的には599からその傾向は強くなった気がする。そしてこいつはそれを遥かに超える。事実、調べてみると、F12 ベルリネッタは599よりも50kg軽くなっていた。

そんなことを感じた今回のテストドライブだったが、やはりすごいのは注目度。撮影のため成田空港のそばまでドライビングしたが、高速も街中も視線は熱かった。でも似合うのはやはり六本木界隈。フェラーリ ジャパンのお膝元だけに、おもいのほかしっくりくる……。
Spec|スペック
Ferrari F12 Berlinetta|フェラーリ F12 ベルリネッタ
ボディサイズ|全長4,618×全幅1,942×全高1,273 mm
ホイールベース|2,720 mm
トレッド 前/後|1,665 mm / 1,618 mm
車輌重量|1,525 kg*
エンジン形式|65度V型12気筒
総排気量|6,262 cc
ボア×ストローク|94 × 75.2 mm
圧縮比|13.5
最高出力|545 kW(740 ps)/8,250 rpm
最大トルク|690 Nm(約70.4 kgm)/6,000 rpm
トランスミッション|7段AT(F1デュアルクラッチ)
サスペンション|磁性流体ダンピングコントロールシステム(SEM-E)
ブレーキ|カーボンセラミックブレーキ(CCM3)
タイヤ 前/後|255/35ZR 20 / 315/35ZR 20
ホイール 前/後|9.5J x 20 / 11.5J x 20
最高速度|340 km/h以上
0-100km/h加速|3.1秒
燃費|15ℓ/100 km(約6.6km/ℓ)
CO2排出量**|350 g/km
価格|3,730 万円

*軽量パッケージ装着車(オプション)
**HELEシステム搭載車

フェラーリ・コンシェルジュ
 0120-325-408 (月曜日 - 金曜日、午前10時 - 午後6時)