土曜日, 2月 22, 2014

ひきだしにテラリウム カバー/見返しイラストのエピソードMAP


ひきだしにテラリウム カバー/見返しイラストのエピソードMAP




ひきだしにテラリウム
きらめく33の宝石
ひきだしにテラリウム


作者:九井諒子
出版社:イースト・プレス
発売日:2013/03/16

掲載:マトグロッソ
 ―amazon文学・評論ページを入り口としたWeb文芸誌

備考:[短編集(ショートショート)][33話収録]

装丁:名和田耕平デザイン事務所


短いストーリーの今の中に、地続きで広い世界を感じさせる短編の名手、九井諒子先生。『竜の学校は山の上』、『竜のかわいい七つの子』と2作の短編集を生み出す著者の次の作品は、短編よりさらに短い、ショートショートの作品集。最短2ページ最長11ページの短いエピソードが集まってその数33作品。未来に宇宙、コメディに日常、メタ。多種多様なネタに各話の絶妙な絵柄の描きわけが合わさって、非常に密度の濃い作品集となっております。

装丁もいつも通りこだわっていて、ナルティスにコードデザインスタジオと強力なデザイン事務所とタッグを組んで生み出されたエピソード集合系の短編デザインは、名和田耕平デザイン事務所が担当した本作でも健在。一目で沢山のエピソードが集まった作品であることは、その書影で伝わってきます。しかし、今回はエピソードが33個もあるわけで、カバーの中にはいくつのエピソードが潜んでいるのかと数えてみたところ…。


33作品、全てありました。


実際には、カバーにはタートルやバーコードの枠でイラストの一部分が隠れていますが、見返しにも同様のイラストが印刷されていて、こちらはその全容を確認することができます。一目で思い出せるものからどこに出てきたか少し考えてしまうものまで、ものすごいネタでイラストが埋まっています。せっかくなので、見返しのイラストをお借りして、表と共にイラストの各部分とエピソードとの対応をまとめてみました。既読の方で、「あのエピソードはどこだろう」と探しておられる方は、イカのマップをご参照ください。


【ひきだしにテラリウム 見返しイラスト】(左側:最後の見返し、右側:最初の見返し)
ひきだしにテラリウム

【エピソードとイラスト登場キャラ対応表】
NOタイトルキャラ/アイテム
1すれ違わない担当
2湖底の春春の湖と男
3恋人カタログ男と社長令嬢
4博士とアンドロイドたち
5かわいそうな動物園1:象の親子 2:飼育員たち 3:鳩
6パラドックス殺人事件1:田中さんと居間の二人 2:殺害現場
7未来面接1:面接風景 2:ロボット
8龍の逆鱗竜と美食仲間
9TARABAGANI1:タラバガニ 2:佐々木堅二
10遺恨を残す1:地球人と神様※ 2:ペロペロ星人 3:係員
11代理裁判法廷
12ノベルダイブ美しきテシアと馬
13記号を食べる○△□
14えぐちみ代このスットコ訪問記1:トーワ国の男性 2:えぐちみ代こ
15旅行に行きたい栃木行きバス
16ユイカ!ユイユイカ!1:イェーカー 2:兵士達
17ピグマリオンに片思い恋多き女性
18すごいお金持ち1:お金持ち 2:オーケストラ 3:布団 4:マップのピン
19語り草二人
20春陽人間とクマ
21秋月メカ
22かわいくなりたい1:猫彼 2:猫彼女
23パーフェクト・コミュニケーション音ゲー脳の青年
24ショートショートの主人公1:ショートショートの主人公 2:退魔師
25遠き理想郷1:うさぎ人とネズミ人と生徒 2:モグラ人
26神のみぞ知る神さまとノミと村人
27すごい飯すごい飯
28生き残るため1:彼ら 2:ゾンビ
29スペースお尺度1:宇宙模型と追う男 2:マスコットキャラ
30ひきだしテラリウム
31こんな山奥に1:客と店員 2:カップル
32夢のある話ダニエルたち
33未来人未来人
※MAPの番号指定箇所以外にも多数存在

カバー/見返しの全景イラストは、掲載元のマトグロッソ内、作品紹介ページに掲載されています。紹介ページには4つのエピソードが公開されているので、未読の方もそちらから試し読みができます。

⇒マトグロッソ入口(amazon文学・評論ページ右)

短編好きに、かなりオススメしたい作品です。