眠くないはずなのに、なぜかアクビをしている人を見たら、自分もアクビをしてしまった。なんて経験はありませんか? 今回は、そんな人体の不思議とサプライズを上手に組み合わせた、ブラジルの事例です。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日更新です。
キャンペーン概要
時期:2015年
国名:ブラジル
ブランド/企業:Café Pelé
業種:飲料
国名:ブラジル
ブランド/企業:Café Pelé
業種:飲料
あくびを感染させた目的は……?
目の前でアクビをしている人がいたら、自分もつられてアクビをしてしまったことはありませんか?
ニューヨーク州立大学の研究調査によると、“誰かがアクビをするのを見たときに、つられてアクビをする人”は70%もいるといいます。
今回はそんな「アクビが伝染する」という生理現象を応用した、ユニークなプロモーションをご紹介します。
舞台はブラジル。朝の地下鉄構内では眠い目をこする通勤客が大勢います。構内には一枚のデジタルサイネージが置かれており、そこには1人の男性(または女性)が映っています。
このディスプレイにはモーションセンサーが組み込まれており、人がそばを通りかかるとそれを認識し、ディスプレイに映っている男性が大きなアクビをするのです。
人が大勢通れば通るほどディスプレイに映る男性がたくさんアクビをし、それに目の前の人たちや周囲がつられてアクビをして、どんどんアクビが伝染していくという仕掛けです。
でも、このPRはそれだけではありませんでした。あくびの後にディスプレイには、「あなたもあくびした? コーヒータイムですよ!」と、“強いコーヒー”をウリにするブランド「Café Pelé」からのメッセージが。さらに、すぐさまコンパニオンがあらわれて、コーヒーを試飲させてくれるではありませんか。
つられてアクビをした大勢の人がこの試みを大いに楽しんだようです。
「眠いときには、Café Peléのコーヒーを!」というメッセージを、愉快なアプローチで“自分事”としてとらえさせたデジタルサイネージ&サンプリング施策でした。