Apple Watch Sportの「Ion-Xガラス」の耐摩耗性をテストした動画
Apple Watch Sportに使われている「Ion-Xガラス」のキズに対する耐性をテストした動画が公開されています。
動画は「Bendgate」で広く知られるようになったUnbox Therapyが作成したもので、Apple Watch Sportのものとされるパーツに対して、実際にキズを付けるテストを行っています。
Apple Watchの上位2つのモデル「Apple Watch (ステンレス)」と「Apple Watch Edition (18K)」には、画面の保護にサファイアクリスタルが使われています。
一方「Apple Watch Sport (アルミ)」は、「Ion-X」と呼ばれるガラスを採用しています。
「Ion-X」という新しい名前が使われていますが、アルミノケイ酸ガラスという化学処理によって強化されたガラスで、iPhone等に使われている「ゴリラガラス」に近い素材と考えられます。
サファイアクリスタルよりもキズに弱いとはいえ、アップルのサイトでは、
… 小さいイオンをより大きなイオンと交換するイオン交換を利用して通常のガラスよりはるかに強靭な表層を作るという、分子レベルでの強化がされています …
と紹介されており、実際にどの程度キズに強いのか気になるところです。
そこでこの動画では、カギ・ナイフ・スチールウール・サンドペーパーを使い、「Ion-X」にキズを付ける実験をしています。
まずは最も柔らかいと思われるカギで実験。さすがにキズが付くことはないようです。
次に鋭利な刃物も試していますが、やはり無傷。
次はスチールウール。研磨用に金属が入ったスポンジでしょうか。
これもダメージを与えることはできないようです。
次は2種類用意されたサンドペーパーのうち、柔らかいとされる方での実験。
さすがに「ヤスリ」の一種なので、あっけなくキズが付いてしまうようです。
既に結果は出ていますが、研磨剤に酸化アルミニウムを使ったさらに強力なサンドペーパーを使用。
みるも無惨な状態に。
サンドペーパーで擦ることは現実的ではなく、実生活では砂埃に含まれる石英等に気をつけるべきかもしれません。
条件が異なるものの、以前行われたApple Watchのサファイアクリスタルへの実験では、サンドペーパーでもキズが付かなかったとのこと。
サファイアクリスタルと比較すると、強化ガラスは耐摩耗性は落ちるものの、軽量かつ低価格で、柔軟性がありより割れにくいというメリットもあり、一概にはどちらが優れていとは言えない面もあります。
また、ケースの素材・表面加工に関しては、鏡面仕上げの「ステンレス」「18K」よりも、アノダジング(陽極酸化処理)を施してある「アルミ」の方がキズに強い(目立たない)と思われます。
常時身につける腕時計にはキズをつきものですが、、画面へのキズが気になる方は、アマゾン等で大量に出回っている安価なフィルムを貼っておくと安心かもしれません。