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木曜日, 4月 27, 2017

【就活】断ってよし。避けるべき企業の面接官が聞く10の質問

こんな質問が出たら要注意!

絶対に避けるべき企業の面接官が聞く10の質問



恐怖は世界で最も強大な力だが、それについては誰も話題にしない。恐怖心はキャリアにおける決断に非常に大きな影響を与える。

上司を恐れる社員は、職場で本当は言いたいことがあっても、口を閉ざしてしまう。失職中に手持ちの現金が減って来月の家賃支払いが心配になると、面接でたとえその仕事についての危険な兆候を察知しても、目をつむってしまう。

恐怖を感じていると、本能の声を無視してしまう。入社すれば悲惨な経験をすることが目に見えていても、この仕事がまんざらではないふりをしてしまうのだ。

次第に、自信を持って恐怖心を克服すれば良いことが起こるということが分かってくる。自分に合わない仕事には勇気を持って「ノー」と言えば、良い仕事が舞い込んでくるだろう。「ありがたいですが、見送らせていただきます」と言うのが怖ければ怖いほど、断ったときには大きな恩恵がある。

以下に、その仕事が自分に合わないことを示す面接官の質問を10紹介する。こうした失礼で侮辱的な質問をする人の下で働くのは辛い経験になるだろう。こうした前兆を見逃すことがないように!



1. 昨年、予定になく欠勤してしまった日数の合計は?


体調不良や家族の緊急事態による欠勤を望む人などいない。予定外の欠勤をした日数など、どうでもいい情報だ。

それが候補者の適性とどう関係するのだろう? 交友関係や家族、仕事以外の責任を、従業員の人間としての最優先事項ではなく事業の妨げと捉える企業では、あなたは働きたくないはずだ。





2. 過去の上司3人は自分をどう評価していると思う?


私はこの質問が特に嫌いだ。というのも、上司が一般社員よりも優れた存在であるという、誤った前提に基づいているからだ。

過去の上司が刑務所にいる可能性だってある。なぜ元上司の意見が重要なのだろうか。



3. 受け入れられる最低給与は?


これを聞く面接官は、あなたを搾取しようと思っている人だ。そんな人には近づかないようにしよう!



4. この会社で2年は働くことを確約できる?


こんなことを聞くのは、確約がないとあなたが労働条件のせいで逃げだしてしまうのではないかと恐れている人だけだ。



5. 過去に解雇されたことはある?


過去に解雇された経験の有無など面接官には関係ない。「解雇される」ということ自体、実際には存在しない。従業員が「辞めます」と言い出す直前に上司が「お前はクビだ」と言っただけの話だ。



悲しいことに、恐怖心が強い上司の中には、自分に力があると信じたいが故に、従業員よりも先に言葉を発することに喜びを感じる人もいる。


6. 履歴書のどの部分を誇張して書いた?


これを聞く面接官は、自分に自信がなく、不安を抱えている人だ。自分の経歴を「盛る」必要性を感じているため、他の人もそうだろうと思い込んでいるのだ。




7. あなたが他の候補者よりもこの仕事にふさわしい理由は?


あなたは面接に臨む際、他の候補者より自分の方がこの職にふさわしいと言ったり、それをほのめかしたりしたことはなかった。それなのに面接官はなぜ、面識のない人と自分の適性を比べることをあなたに要求するのだろうか?

この質問をする人は、あなたに「仕事をください」と懇願させたいのだ。その手に乗ってはいけない!



8. 今までのキャリアで最大の失敗は?


過去の失敗について聞いてくるのは、おびえた弱虫だけだ。そんな人はあなたの人生に必要ない! そうした仕事は断るのが早ければ早いほど、より自分に見合う面接官が現れる。

自信のある人は、あなたの失敗体験ではなく、成功体験を聞いてくるだろう。



9. 夜間や週末も勤務は可能か?


勤務時間外のスタンバイに報酬を支払う仕事であれば話は別だが、そうでないのに時間外労働の可否に関する質問をする企業は、あなたを搾取しようと企んでいる。



10. 要求が多かったり、失礼な態度を取ったりする同僚や上司がいたら、どう対処する?


健全な会社は、社員間の争いの解決や、扱いの難しい同僚・上司の対処のスキルを従業員に期待したりしない。難しい従業員との間の問題は本人との直接的なやり取りで解決し、周囲に任せるようなことはしない。





私は30年以上にわたり何万人という求職者の面接をしてきたが、初めて会う人に失礼なことはしたくないため、こうした質問をしたことは一度もない。

しかし悲しいことに、面接の場で上記のような配慮に欠ける質問をされた求職者の話を毎日聞く。

こうした質問をされたら怒りを感じるかもしれないが、そうではなく、価値あることを学んだと受け止めて、静かに喜ぶことをお勧めする。

面接官にこのような質問をさせる企業は、どのような会社であってもあなたの才能をささげるに値しない。

自分の勘に耳を傾け、従うこと。そうすれば、間違った人々の下で働かずに済むだろう。







履歴書には書かないほうがいい17の言葉

その時、シリコンヴァレーで何が起こっていたのか

 

水曜日, 4月 26, 2017

例えば会社にとって「危険な人材」とは

 

「勝手に忙しくしている人」にあまり同情の余地はない。



ビジネスマンは忙しい。

朝出社して、前日に残した仕事の続きをしていると、メールや電話がかかってきて、次々と小さなタスクが積み上げられる。
なんとかそれらをこなしていると昼休みだ。
急いで昼ごはんを掻きこんでいると、あれもこれもやらなければ、と気づく。
席に戻った彼は、頭の中でタスクを整理して、優先順位を決め、処理していく。
この調子だと、今日も残業かもしれない。そういえば有休もしばらくとっていない。
ふと窓辺にいる課長を見ると、緩慢な動作で書類に目を通したり、思いついたようにどこかに電話をかけて、どうでもいい話題で盛り上がったりしている。
どう見ても暇そうである。
それなのに、給料はこちらのほうが安いときている。自分に対する評価は正当なのだろうか?

このような光景を会社の中で見かけることは珍しくない。
かわいそうな話だと思う。自分もそうだ、と忙しい彼に感情移入できる人もいるかもしれない。
しかし、彼にそれほど同情の余地はないかもしれない。というのが今回の話。

忙しさと属人性


私はプログラマなので、プログラミングという仕事を例に出すが、システムを作っていると、必ず「属人性」というものが生まれる。
そのシステムのプログラムの詳細は自分しか知らないので、誰かに引き継ぐことが難しいという状況である。つまり「仕事」が特定の人物に強く結びついてしまう。

もちろんこの業界でも「属人性」は良い事ではない、とされている。

よって、出来る限り、プログラムにコメント(解説)を残し、ドキュメントを作成する、ということが推奨されている。

しかし、当人の感覚で言わせてもらうと、気の進まない行為である。そもそも誰に引き継ぐというのか、どうせ自分はこの仕事から解放されないし、プロジェクトが終わった後も、システムに何かある毎に呼び戻されるに違いないのだ。

なので、往々にして、コメントはほとんどなくなるか、深く考えずに書かれて、解説になっていないどうでもいい内容になり、ドキュメントは体裁だけは整っているが、システムの理解にはほとんど役に立たない代物になりがちである。

しかしこのように自分に紐付いた仕事を増やしていくと、こなしたプロジェクトが多くなればなるほど、加速度的に自分は忙しくなっていく。
結果として、冒頭の「彼」のように日々仕事に追われる人間になってしまうのだ。
なぜこのような事が起こるのだろうか?

 

自分にしかできない仕事の魅力


人には才能を発揮して誰かの役にたてる時に、充実感が得られるという性質がある。
それが、他ならぬ自分だけが出来る、という状況であれば、さらにそこに自尊心(プライド)も生まれる。

この仕事は自分にしかできないのだから、自分はこの会社という集団の中で必要不可欠な存在なのだ、という認識は、気持ちを安定させるし、毎日の長い通勤時間をかけて会社に向かう原動力になるほどの、蠱惑的な魅力があるのだ。

この仕事は自分にしかできない、という状況はビジネスマンとしてのアイデンティティを強化し、仕事に対するモチベーションを上げる面があると言えるだろう。


しかし、これをそのままモチベーションとして生かすだけならいいのだが、次に彼が思うことは

「何故、これほど重要な自分が、会社の中でそれほど評価されないのだろうか?」

という不満である。

どう考えても空き時間にソリティアに興じている上司より、自分のほうが会社にとって必要な筈だ。なのに、会社は昇格どころか昇給すらしないのである。



これは余談だが、たまにネットの掲示板などに、業務を劇的に改善した人物が、正当に評価されないので辞めた結果、会社が大いに困ったり、潰れてしまったりするという話が書かれていることがある。

真偽の程はわからないが、これらの話がネット上でそれなりに人気を呼ぶのは、読者の中にも「自分にしかできない仕事をしているのに、会社がちっとも評価してくれない」という思いが少なからずあって、このような「退職による復讐譚」がある種のカタルシスをもたらすからだろう。

 

彼にしか出来ない仕事は実は存在しない


さて、忙しい彼が辞めてしまえば、本当に会社は困ったり倒産したりするだろうか?
彼の退職の可能性は会社にとってどれほどのリスクになっているだろうか?
残念ながら、大したリスクにはなっていない、というのがほとんどの場合の答えである。



仮に彼が退職したとする。

当然、彼が日々忙しくしていた「仕事」は誰かが代わりにすることになる。
彼が何らかの資料を残していようといまいと、残された者はやらなければならないことを実行するだけである。
おそらく苦労はするだろうが、ほとんどの場合、実行できてしまうだろう。
何故なら、引き継いだ社員は、彼と同じやり方はしないからである。

そのやり方は辞めた彼から見れば不十分で、安全でなく、クライアントへの配慮にも欠けたやり方に見えることだろう。
しかし、これは代役なのだ。ある程度のアラは、会社からもクライアントからも大目に見てもらえる。

最悪の場合でも、会社は彼のやっていた「仕事」を経営上の判断でやらないことにしてしまうということすらできるのである。

つまり、大まかに言って彼の代役はほとんど成立してしまう。



日々忙しくしている社員の給料が上がったり、昇格したり、ということがないのであれば、上層部は彼を会社にとって「無くてはならない人材」と見なしていない、と言うこともできる。

皮肉にも彼がせっせと作っていた「自分にしかできない仕事」は、会社側から「あいつ以外でもできる」と考えられているから、許容されているのである。

もっとひどい事を言うと、勝手に自分にしかできない仕事を沢山抱えている社員は、会社にとって、単に都合の良い存在になっている場合が多い。

なぜなら、彼らは「自分にしかできない」という思いから、必要とあれば残業してくれ、有休もとらずに働き、自分が辞めたら迷惑がかかると勝手に思ってくれて、退職もしづらいからである。

 

例えば会社にとって「危険な人材」になる


「自分にしかできない仕事」を安易に増やしても、忙しくなるだけで、大したメリットはない。
という話を長々と書いた。つまりは努力の方向が間違っているのだ。

会社が給料を上げたり、昇格させたりして、その社員が退職しないように必死に配慮する人材というのは、「真にその人間にしか出来ない仕事」を持っている人である。

例えば、
クライアントの担当者の言うとおりに動く人間ではなく、その上司である上層部と通じている人物であるとか、ずば抜けたスキルを持っているとか、人を動かして、多くの仕事をさせて、必要に応じて部下を教育して生産性を高められる人材などが考えられる。

このような人の進退は会社の業績に大きな影響を与える。
会社にとって「危険」な人材だ

だからこそ、会社はこのような人材を必死に引き止め、さらには仕事を取り上げてリスクを軽減させようとする。

もしあなたに「自分にしかできない仕事」が沢山あるのなら、そしてその状況を会社が許容しているのであれば、あなたは、会社にとって重要な存在とは見なされていない。

手を一度止めて、業務を見る視点を高くして、会社にとって真に重要な存在になるために、「危険」な人物になるにはどうすればいいか、考えてみるのも良いかもしれない。










http://blog.tinect.jp/?p=39145

金曜日, 4月 14, 2017

人間関係が仕事の質を左右する

 

 

炎上案件を見て「金銭や方法論よりも、人間関係が仕事の質を左右する」と知った話。

 


時々仕事をもらっている会社で、あるキャンペーンサイトの構築案件が炎上したという出来事があった。
私はその案件に直接には無関係だったのだが、その関係者と飲む機会があったので、野次馬根性からその案件について聞いてみた。

システムの人間は
「そもそも最初のスケジュールに無理があった」と呆れたように言い、
デザイナーは
「クライアントの修正要求が多すぎた」と恨みがましく言った。
ディレクターは
「現場から情報が上がってこないから対応が遅れてしまった」と憤懣やるかたない様子であり、別々に聞く上では皆が皆、それぞれに不満を持っているようであった。


まるで芥川龍之介の「藪の中」である。


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ただ、小説と異なるのは、皆がある程度、正直に語っている、ということだ。

話を聞いていて、私はある印象を持った。

これはビジネスと人間関係の軋轢(あつれき)ではないか、ということだ。

ビジネスというものの定義はひとそれぞれであろうが、話を単純にするために
「金銭をともなった労務のやりとり」としておこう。

どこかで読んだ例をあげるが、叔父の家に招待され、素晴らしいホームパーティに参加した。美味しい手作り料理に舌鼓を打ちながら、ホストである叔父に「この料理は素晴らしいですね。お代として5万円出しましょう」と言ったならば、おそらく叔父は表情を一変させて怒り出すであろうし、

逆にプロのカメラマンをしている友人を1日付き合わせて、さんざん撮り直しを要求したあげく、気持ちばかりの御礼もなしに「ありがとう。助かったよ」の一言ですませてしまえば、その友人は二度とあなたの写真を撮ろうとはしなくなるだろう。


前者は人間関係にビジネスを持ち込んだ結果であり、後者の結果は本来ビジネスであったものに人間関係を持ち込んだことによるものだ。


このようにビジネス、または単純に「金銭のやり取り」というのはある種、人間をひどく冷淡にする面がある。

社会の中で本来誰もやりたがらない仕事を誰かがやっているのは、そこに報酬が発生するからだし、報酬を払う側も自分たちが出来ないこと、ひいては、やりたくないことを他人に押し付けるために金銭を払っている。


このような、「人を金銭で動かす」というビジネスの論法は様々に実践されていて、いかにクオリティの高い成果物を最小のコストで得ることができるか、というのがビジネスの中で生きる人間の基礎教養となっている。


それで言うと、会社とは間違いなくビジネスの場である。


仮に、皆が会社で行う「ビジネス」の利潤や自身の生産性というもの「だけ」に目を向けているのであれば、(言い換えれば、皆が充分に冷淡であれば)

案件が炎上しようが、採算が割れようが、純粋に案件の経緯と結果を反省するだけで、「誰が悪かった」というような不満は出てこないだろう。


しかしながら、同僚やチームといった会社内の関係性の中には、貸し借りや、好意、苦手という人間らしい側面もある。


おそらく今回の炎上案件がそれぞれに怨嗟の情を残した訳は、ビジネスがもたらした苦難に

「長年の付き合いなのだから、こちらの事情ぐらいそれなりに察してくれよ」

という対応を求めたことであり、突き詰めれば、それぞれのコミュニケーションが上手くとれなかったという所に行き着くように思う。



さて、この平凡な結論を「それぞれのプロ意識が足りない」と断じることもできるだろう。

または、このようなケースに適用できるような様々なビジネス・メソッドが思いついた方もいるかもしれない。

しかし、私がそう言ったものにあまり興味がない、というのもあるのだが、私はむしろ人間関係というものが仕事の質を左右することを経験的に知っている。

例えば、あるクオリティの仕事ができる人間に、10倍の報酬を出せば、10倍のクオリティのものが上がってくるということが基本的に有り得ないことがわかるように、「金銭」だけでは労務の結果である成果物の質はあまり変化しない。

それよりも、長年の付き合いでお互いの好みや長所を知っているとか、気軽に円滑なコミュニケーションが保てるということのほうが、成果物の質やその後の結果にとって重要なことも多い。

もちろん、それらもビジネスの文脈で、何らかの堅苦しい専門用語で説明できることはわかっている。



ただ、私が思うのは、人間が生来持っている「社会性」

――自分の為にすることよりも他人の為にすることに、より価値を見出すという性分――

は、主に人間関係によって惹起されるものではないか、ということだ。



ここに、ビジネスの文脈で「PDCAサイクル」がどうとか、「プロジェクト管理の妥当性」がどうとか、という話を持ち出しても、おそらく当人たちにはそれほど伝わらないようにも思うのである。

もちろん、皆が仲良く、気分良く、仕事できるようにしよう。という漠然とした希望だけでこの種の軋轢が解決できるほど甘いものではない、ということも事実だ。


ビジネスの文脈で語られる様々な合理的なメソッドは、

人間関係、ひいては社会性というものを「補完」する目的で用いられることが望ましいのではないか。

漠然としていて申し訳ないのだが、この話の結びとしては、これが現場にいる人間の「感想」である。






人生に捧げるコント 3 20130827 投稿者 PModel






http://blog.tinect.jp/?p=38788

水曜日, 3月 29, 2017

仕事で大切なのは「頭の良さ」ではない

 

仕事で大事なのは「頭の良さ」

ではなく「目標の具体化」



現代では「知的能力」は特にビジネスにおいて大きく評価されている。

「知識労働者」が増えるに従い、知的能力のアドバンテージが大きな富を生み出せすことに皆が気づいたからだ。だから皆、学歴を気にするし、教育格差を社会問題として取り上げる。

中には「知的能力がほとんど遺伝で決定されるから、社会的な成功は生まれる前からほぼ決まっている」という極論を唱える人物まで散見される時代となった。

だが、ビジネスに知的能力というものがそこまで重要なのか、といえば、私は懐疑的である。おそらく知的能力はあまりにも過剰に評価されている。

天才がいるとか、知的能力がビジネスの成否を決める、とか、経営陣が高学歴である、とか、そのようなことはすべて、「うちの営業マンは根性があります」というのと、中身においてさほど変わりはない。それは、数ある強みの1つであるにすぎない。

まして「世界は一握りの知的エリートによって支配される」など、SFの読み過ぎである。確かに能力による格差は広がるだろうが、それは「知的能力」によるものではない。


皮肉にも、「知識労働者」という言葉を生み出したピーター・ドラッカー自身は著書※1の中で「知力や想像力や知識は、成果の限界を設定するだけ」と述べた。

頭の良い人間であっても、成果を出せるかどうかはそれと関係がない。
ハーバード卒であっても、AIというテーマでで博士号を取った人間であっても、それは知的能力の高いことの証明ではあっても、仕事で成果が出るかどうかの証明にはならない。



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実際、私の経験の中でも「知的能力を過剰に評価する人物」は、大した成果をあげることができていなかった。

知的能力が高く、論理は立派なのだが、実践ができない、継続ができない、誤りを認めない、素直ではない、勉強しない、そういった人物は、結局何事も為すことはなかった。

彼らは物事がうまくいかないと、「コンセプトがマズい」「戦略がマズい」「マーケティングがマズい」という。だが単に行動の量と、継続するだけの工夫が足りないだけだった。

時には「計画通りにできない社員がダメだ、客がダメだ」と言い出し、周りを困らせたものである。彼らは「ビジネスの成否は、知的能力とは関係がない」という事を受け入れなかったのだ。
 
才能に恵まれていながら、実にもったいない話だ。

 
——————————



では、ビジネスで成果を出す上でほんとうに重要なことはなんだろうか。様々な考え方があるだろうが、私が1つの真理だと思ったのは、あるプロジェクトの、打ち上げの時の会話で聞いたことだった。

「どうしたら、マネジャーみたいになれますか?最年少でマネジャーになったの、先輩ですよね。」

「まあね。」

「どんなやり方をしたんですか?」

「やり方ね……。一所懸命やるだけ。」

「本当にそれだけなんですか?真面目に教えてください。」

すると、マネジャーは新人に向き直って言った。

「個人的な目標は、持ってる?」

「え……、どういうことですか。」

「いや、そのまんまだよ。個人的な目標はあるのか、と聞いてるんだ。」

「もっと稼ぎたい、とか、楽しく仕事したいとか、そういうことですか?」

「ああ、それは目標じゃなく願望っていうんだ。」

「……何が違うんですか?」

マネジャーは言葉を選んでいるようだったが、こう言った。

「リアリティがない。稼ぎたいって、本気で思ってる?」

「……正直、まあ、なんとなく、って言うレベルです。」

「仕事はね、そこなんだよ。「なんとなくやりたい」とか「なんとなくできるようになりたい」って言う人は、ダメ。」

「どうしたらいいですか?」

「ないのか、目標。」

「ま、まあ、なくはないですけど。」

「どんな夢だ。」

「年収で一千万は稼げるようになりたいです。」

マネジャーは身を乗り出した。

「どうやって?」

「わかりません。とりあえず給料を上げたいです。」

「それはまだ、単なる願望だな。まだ「給料が上がればいいな」と思ってるだけだ。」
「どうしろっていうんですか。」

「いいか、仕事で成果出す奴は願望を目標に変えてるんだよ。自分で考えてな。考えてみろ、年収一千万なんて給料は、この会社で無理だ。ウチは普通の会社だからな。」

「そんなこと言われても……」

「具体的に考えるやつだけが、仕事も、人生も成果を出すんだよ。これは才能じゃなない。ハートの問題だ。真剣な姿勢なんだよ。もちろんこんなことしなくたって、人生楽に生きられる。どっちを選ぶかはお前次第だよ。」

「転職したほうが良いんでしょうか。」

「そんなこと、オレもわからん。まあでも、転職活動してみたら?年収一千万もらえる人間になるために、何が足りないか見えるんじゃないか?」

「あ、具体的に考えるって、そういうことですか。」

「仕事ができる奴は「具体的に何が足りないか」を動きながら考える。オレはマネジャーになりたかったから、目標達成とか上司への売り込みとか、地道にやった。まあ、ただ大抵の奴はあれこれ想像するだけで動かないし、具体化もしないし、継続もできない。それはあくまで「願望」であって「なったらいいな」程度にしか思っていないからだ。」

「……。」

「所詮、会社員の仕事だからな、誰でもできるんだよ。だからさっき聞いた。オマエは何をしたいのか。具体的に決まっている奴が、成功するやつだ。夢物語に逃げたりしないでな。」


——————————


私はこの話を聞いて以来、「その人の持つ目標の具体性」について、強い興味を持つに至った。それは仕事の能力の有無の判断基準であることは間違いない。
結局、できる人たちはひたすら現実的に考える人たちなのだ。














http://blog.tinect.jp/?p=24307

月曜日, 3月 27, 2017

仕事に必要なのはモチベーション??

 

 

仕事に必要なのはモチベーション

ではなく、プロ意識である




社員のモチベーションをどうやって上げるか、日々苦労している経営者、管理職は多い。

その証拠に、書店のビジネス書を見れば「社員のやる気」や、「動機付け」というテーマで埋まり、セミナーは悩んだ管理職でいっぱいである。

だが、仕事において本当にモチベーションが重要なのか、といえば、そう思わない人も多い。

私が以前、「管理職研修」を営業した時、ある専門サービス業の経営者はこう言った。

「社員のモチベーションなど気にする必要は全くない。管理職研修など不要。」

いきなり全否定された私は、その理由を聞いた。

彼は言った。

「モチベーションは外から与えるものではなく、その人が自ら生み出すものだからだ。」

経営者は続けて言った。


「養うべきは、モチベーションではなく、プロ意識だ。これは徹底的に教育する必要がある。」



また、ある時私は保険の代理店に訪問した。その会社は社員は10名程度、ほとんどが「おばちゃん」だった。

彼女たちにモチベーションと呼ぶべきものは見当たらなかった。なにせほぼ毎日「仕事するの嫌やわ−」と言っているのだ。

だが、彼女たちは実によく働いていた。その代理店の成績、顧客満足度は、全国でも有数のレベルであった。

「仕事は嫌だけど、お金をもらってるんだから、きちんとしなきゃ。」




モチベーションは本質的に不安定である。

なぜなら様々な要因によって影響を受けるからだ。
例えば

パートナーと喧嘩した。
歯が痛い。
友人関係がうまく行っていない。
親の体調がすぐれない

そういった、日常の出来事から大きく影響を受けてしまう。モチベーションは気まぐれであり、プライベートの状況に左右されやすい。

だが、顧客はあなたのプライベートの状況など斟酌しない。顧客にとってはサービスのレベルが全てだからだ。

だが、プロ意識は異なる。やる気を言い訳にしない。プライベートの状況にかかわらずクオリティの高いものを仕上げようとする。納期に間に合わせようとする。

「会社員も給料をもらって働いている以上、プロとして行動すべきだ」と、管理職研修は不要と断言した経営者は語った。

「アルバイトですら、プロ意識を持って働く人々がいる。社員は言うに及ばずだ」




結局のところ、モチベーションは外部から与えることは不可能だ。
しかし、プロ意識は教育によって高めることが可能であるという。

件の経営者に「プロ意識はどのように教育するのですか?」と聞くと、彼はこう言った。

「必要なのは、
まず
プロとしてのあるべき姿・規律などの行動規範。
第二によく考えられた目標。
そして最後にそれらを体現する模範的人物。

これらが必要なことの全てであり、どれが欠けてもプロ意識は生まれない。」

確かに、 納得である。











































http://blog.tinect.jp/?p=14310


木曜日, 3月 23, 2017

中国のセックス産業で働く女性は「1千万人以上」

 

中国のセックス産業で働く女性は「1千万人以上」

 



少なくとも1000万人の女性が中国の違法セックス産業で働いていると、中国の社会問題をテーマにした小説の著者が試算している。ベルギーの人口に匹敵する数の女性がセックス産業に従事していることになる。


小説「Lotus(ロータス)」の著者の張麗佳(Lijia Zhang)は、自身の試算は国連による試算の400~600万人を大きく超えていると語る。張の小説では、急成長する広東省深セン市のセックス産業で働く女性が主人公となっている。


張によると、この小説を書き上げるのには12年の歳月を要した。理由の1つはセックスワーカーがなかなか口を開いてくれないことだ。情報を収集するにあたり、売春婦にコンドームを配布するNGOでボランティア活動も行ったという。
張は3月18日、上海で外国人記者クラブが主催したイベントで小説について語り、およそ100人が集まった。


セックス産業で働く女性のほとんどが高収入を求めてこの仕事を始めている。若い女性が多いと思われがちだが、張がインタビューした中には65歳の女性もいたという。中国では平均収入が上昇し、セックス産業での需要も増えている。女性らにとって最大のリスクは、暴力被害や金品の強奪、さらに性感染症への感染だという。

張は中国で育ったが現在は外国のパスポートを所有している。今回の小説を書いた背景には、自身の祖母が売春婦だったこともあるという。彼女の祖母は常連客だった祖父の愛人として囲われ、のちに祖父が最初の妻と分かれて一緒になった。祖父母の過去を知ったのは、祖母の死期が迫った時だったという。中国の急速な経済発展の裏側には、数多くの過酷な人間ドラマが眠っている。 







 

Sex, love, culture and leftist issues (Part 3)

木曜日, 3月 16, 2017

成功できない人の6つの「時代遅れ思考」

 

成功できない人の

6つの致命的な「時代遅れ思考」



現在の労働環境に合わない古い習慣や考え方は、今もあちこちの職場に残っている。世界各地のさまざまな企業で働く多くの人たちが今も、何十年も前に時代に合わなくなった考えを持っていることには、さらにはミレニアル世代の中にも同様の考えを持つ人たちがいることには、驚かされる。

それらの中でも特に致命的な勘違いの6つは、以下に挙げるものだ。





 

1. 良い仕事をしている限り、今後も社内に自分の居場所はある


コーチングをはじめキャリア関連のサポートを提供するワークイットデイリー・ドット・コム(WorkItDaily.com)の最高経営者(CEO)が指摘するとおり、「全ての仕事は臨時雇い」だ。

終身雇用の時代は、とうの昔に過ぎ去った。
変化の激しい現在の職場では企業でさえ、従業員の仕事やその担当する製品が明日も存在するかどうか、明言することができない。素晴らしいものに見えるあなたのスキルも、時代遅れになる可能性がある。つまり、私たちは常に、次の仕事に向けた準備を整えておかなければならない。

 

2. 「私の専門能力の開発に責任を負うのは勤務先」


大型の教室で一斉に研修を受ける時代は終わった。
学習はいまや、個人の計画に基づいて行われるものだ。

キャリアに関する目標を定め、目指す仕事に就いて成功するために、自分に合った学習プログラムを選んで学ぶ。

これは、私たち自身が自ら責任を負うことだ。

 

3. ソーシャルメディアで仕事について発信するのは自分勝手


世界的な規模で行われる信頼度調査の結果から示される「エデルマン・トラストバロメーター」によると、私たちの41%は、企業の業務内容に関する最も信頼に足る情報源は、その会社の従業員だと考えている。

ソーシャルメディアに精通していることは、「刃を研いでおく」ことだ。仕事のためのネットワークを拡大することであり、必要な人材を

確保することでもある。これらの全てが可能であることは、私たちを器が大きく価値の高い従業員にしてくれる
筆者はフォーブスのある読者から、次のようなことが書かれたメールを受け取った。

「個人的なブランドを築こうとすれば、勤め先に対する誠実さに欠けると見られる」「個人のウェブサイトを作ることは自分自身を売り込む行為であり、謙虚さに欠けると言われた」

実際のところ、力のある企業は自社ブランドと従業員の個人的なブランドの双方による相乗効果を歓迎し、それを最大限に活用しようとする。筆者はこの読者に対し、健全なブランド管理ができていることを示すのは、「一致」ではなく「一貫性の維持」だと伝えた。

この現実を否定する企業にキャリアをささげることは、筆者としてはお勧めできない。






4. 「私の成功は社長にかかっている」


どれほど良い人間関係を築いていたとしても、勤務先の社長だけを信頼していればいいと考えることは危険だ。最近では、あなたのキャリアはあなた自身の問題であり、CEOが自社を経営するように、あなたはそれを管理していかなくてはならない。

上司にはその人自身の考えや計画があり、その人があなたのために望むことは、必ずしもあなた自身が望むことではないかもしれない。自分のキャリアを上司任せにすることの問題は、この点にある。




5. 自分の個人的なブランドを築こうとすることは、勤め先に対して不誠実


筆者はフォーブスのある読者から、次のようなことが書かれたメールを受け取った。

「個人的なブランドを築こうとすれば、勤め先に対する誠実さに欠けると見られる」「個人のウェブサイトを作ることは自分自身を売り込む行為であり、謙虚さに欠けると言われた」

実際のところ、力のある企業は自社ブランドと従業員の個人的なブランドの双方による相乗効果を歓迎し、それを最大限に活用しようとする。筆者はこの読者に対し、健全なブランド管理ができていることを示すのは、「一致」ではなく「一貫性の維持」だと伝えた。この現実を否定する企業にキャリアをささげることは、筆者としてはお勧めできない。





6. 個人的なブランドの管理が必要なのは転職するとき


実際には、私たちは日々、何をするときでも自分の「ブランド」を管理している必要がある。あなたがまだその存在に気付いてさえいない機会に対しても、対応可能な状態でいなくてはならないのだ。

あなたのブランドが確固たるものであり、適切な人たちの目にとまるものであれば、機会はそちらの方からあなたの下にやってくる。そして、あなたは自分のキャリアを自分の手で管理していくことができる。














考え方を「アップグレード」して、時代遅れのプレーブックを捨てるべき時だ。







http://forbesjapan.com/articles/detail/15527/2/1/1

火曜日, 2月 28, 2017

「努力する人」、「努力できない人」

 
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「努力する人」と「努力できない人」

 の6つの大きなちがい

 

数々の「仕事のできる人たち」は、ほぼ例外なく努力をしていた。

無論、努力をしたからといって成功するわけではない。だが、努力なくして成功はない。努力は成功のための前提条件であり、要件である。

でも、「努力が苦手」という人は少なからずいる。
頑張れない、続けられない、「どうしたら努力できるか?」と悩む方も大勢いると思います。

数々のコンサルティングの現場で数多くの「努力できる人」と「努力できない人」を見聞きし、そして、両者は一体何が違うのかということに強い関心を持ちました。

その結果、努力できる人とできない人は、「能力」が異なるのではなく「考え方」が異なるのだという結論に。

実際、能力の高低にかかわらず、努力を続ける人達がおり、現場ではそのような人たちが結果を出していた。

では、その「考え方」のちがいはどこにあるのか。

それは大別すると6つある。




 

1.努力とは、精神論でなく、方法論である

努力をする人々は、「きついことを何とかしてこなそう」とするのではなく、「どうやって楽に継続するか」を考える。
良い意味で、自分を信用していないので、努力を仕組み化する。
例えば、「家に帰らず、会社帰りに勉強する」など、継続できるためのルーチンを作る。

 

2.努力とは、才能でなく、環境に依存する

努力を出来る才能、と言う方がいるが、努力できる人たちは「才能」といった眼に見えないものを当てにしない。
代わりに、目に見える「環境」を何とかして努力ができるようにしてしまう。
勉強しやすい環境、継続しやすい環境、心地よい環境を自ら作り出す。

 

3.努力とは、結果でなく、過程である

努力できる人たちは、結果よりも過程を重視する。
「どうせ勝てないからやらない」「今から一流になるのは難しいからやらない」とは言わない。
「勝てるようになるかどうかは分からないが、そこに至るまでの過程が大事」あるいは、「一流を目指す姿勢が重要」と言う。

 

4.努力とは、楽しむものではなく、単なる習慣である

努力をし続けている人たちに聞くと、ほぼ例外なく「キツくて嫌になる」と述べる。
「では、なぜ続けているのですか?」と彼らに聞くと、彼らは決まって「習慣だから、やらないと気持ちが悪い」という。

努力をし続けている大半の人は楽しんでいるわけではなく、いつものことをしているだけである。

 

5.努力とは、達成感ではなく、学習感である。

達成感を味わうために努力している、という方も中にはいるが、実際にそれよりはるかに多い人が感じているのは、「今日はこれを学んだ」という学習感である。
大抵の場合、努力は成果と直接には結びつかないため達成感は味わいにくい。
むしろ自分の中に何が得られたのかを重視するほうが、努力するにあたっては有益である。

 

6.努力とは、信仰である。

努力をしたほうが良いかどうかは、本質的には誰にもわからない。
報われる保証もないし、結果がでるという客観的な証明もできない。
だが、「努力をする人」は、「努力をすることの価値」を信じている。
それは一種の信仰であり、証明を必要としないものである。



















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火曜日, 2月 21, 2017

「無知」と「バカ」



 

「無知」は何とかなる、

「バカ」を変えるのは難しい。

 

とあるグループのマネジメント上の課題を抽出してほしい、との依頼があり、昔、システムコンサルティング業を営む会社に訪問したことがある。

当時、リーダーおよびメンバーにヒアリングをかけ、状況を聞き、チームのミーティングにも出席して様子を見た。


すると、問題は明白であった。

1.若手の力量は低い
2.リーダーの力量が突出している
3.ただし、リーダーはメンバーの力量と意欲には無関心である。

 

この会社ではリーダーが仕事をしていない。
正確には「仕事をしているのだが、マネジャーとしての仕事をしていない」と言うべきか。

元インテルのCEOであるアンドリュー・グローブが述べている状況のとおりである。

人が仕事をしていないとき、その理由は2つしかない。単にそれができないか、やろうとしないかのいずれかである。
つまり、能力がないか、意欲がないかのいずれかである。(中略)
マネジャーの最も重要な仕事は、部下から最高の業績を引き出すことである。したがって高いアウトプットの妨げとなるものが2つあるとすれば、マネジャーとしての問題の取り組み方は2つあることになる。
それは“訓練”と“動機づけ”である。


特に気になるのは、リーダーの口がとても悪いことだ。
メンバーに若手が多く、また絶対的に知識が不足している人が多いので、下に対しては特に容赦がない。

「バカ」だの「頭が悪い」だの、言いたい放題である。

リーダーは知識豊富で仕事もできる。
その点において彼は「無知」ではない。
リーダーのことを嫌うメンバーでさえ、リーダーの知識と経験には一目置いている。
だが、このチームにおいて真に「バカ」なのは、メンバーではなくリーダーであることに異論を唱える人はあまりいないだろう。

チームメンバーの多くは、リーダーが人の話を聞かず、自分の思い込みによって気まぐれに動き、理不尽に怒ることに対して辟易している。

つまりメンバーは「バカなリーダーの下で働くのは本当にうんざり」と思っている。


余談だが、バカ無知は異なる。

ためしに広辞苑をひくと、最初に書かれている説明は

バカ おろかなこと
無知 知識がないこと

となっている。要するに、知識があっても愚かな人は数多くいるし、逆に知識がなくても賢い人も、ということは十分あり得る。



上のチームの場合、端的に言ってメンバーは「無知」の状態であり、リーダーは「バカ」である。

そして、「無知」はたいていはなんとかなる。
知識が不足している場合の対処は極めて簡単であるからだ。
時間を使って知識を蓄えれば良い。

例えば、学校の勉強はその典型だ。
テストができないのはバカだからではなく、辛抱強く知識を蓄えていないから、すなわち勉強不足だからである。

要は、無知に対しては「訓練せよ」で問題はない。



逆に「バカ」は、対処がとても難しい。

バカは知識のように「詰め込めばなんとかなる」という性質のものではなく、概念の問題、世界観の問題だからである。

例えば

「部下は知識が不足している」→「努力していない」→「だからバカだ」

という思考に対して、

「いや、知識が不足しているからと言って、努力してないとは限らないですよね?」

と聞いたり、

「努力できないからと言って、バカとはいえないですよね?」

と言ったりしても、彼に取って不都合な話は「存在しない」のと同じで、聞き入れてもらうことは難しい。



さらに、このリーダーは

「部下は仕事ができない」→ 「それはやる気がないからだ」→「やる気がないやつには教えられない」

と述べていたが、これも「彼がそう思いこんでいる」限り、なにも改善はしないだろう。

こういった思考の頑なさ偏見強い思い込み視点の少なさ、そういったものを総称して、世間は「バカ」と揶揄するのである。



さて、残念ながら人間の歴史を見ると「権力を持ったバカ」は悔い改めるよりも先に、すげ替えられてしまうケースのほうが圧倒的に多い。

上の会社でも、結局「バカなリーダーの交代」によって、決着がついたのだった。




———————



余談だが「愛すべきバカ」という言葉に見られるように、「バカ」は必ずしも嫌われるわけではない。
むしろ好かれることもある。

人は皆、「わかりやすい人」が好きだ。
バカは、こだわりがあって、頑固で、見方が固定されているので、時に「非常にわかりやすい人」と思われる。

もちろん、それが自分の上司でなければ。という注釈付きではあるが。








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金曜日, 2月 10, 2017

「なんで働かないといけないんですか?」と聞いた学生への回答。

 

 

「なんで働かないといけないんですか?」と聞いた学生への、とある経営者の回答。

 

昨年はこの時期には既に企業の「会社説明会」が始まっていた。が、今年は就職協定の影響で、来年の3月からとなっている。

学生の動きもそれにつられて遅くなるのかとおもっていたが、実際には水面下でかなりの学生が動いているようだ。これは、「インターン」と名付けられた「青田買い」の影響もあろう。


さて、とある会社の「インターン」に参加した学生の一人が、インターン終了後、あるメールを送ってきた。インターンへのお礼を綴ったメールであり、会社の経営者に宛てたものであったが、その中にある「質問」が含まれていた。

私はそのメールを経営者に転送し、どのように返答するか、支持を仰いだが、その会社の経営者は、質問を見て「自分で回答したい」と言った。

その質問とは、オブラートに包まれてはいたが、要約すれば、

「なんで働かないといけないんですか?」


という質問だった。


その経営者は「確かに、インターンの成績や、質問内容は採用や選考に関係ない、と言ったが、この質問はなかなか勇気がある」と感心し、まじめに答えたいと言い下のような主旨のメールを学生へ送った。


その学生からは感謝のメールを貰ったそうである。


こんにちは。
「なんで働かないといけないんですか?」という質問をもらって、私はとても驚きました。私は「働くのが当たり前だ」と思っていたからです。
でも、「当たり前」と思っていることを疑うことはとても大切なことだと思いますので、まじめに考えて、回答したいと思います。

私も、あなたと同じように「働くのはとてもつらく、苦しいことだ」と思っていました。今はどうか、と言えば、あまり変わっていないようにも感じます。相変わらず仕事は苦しいですし、楽であることは一つもありません。
でも、「働く」ことはあなたに多くの物をもたらすでしょう。それをお知らせします。



1.働くことは、お金をもたらす

「お金などいらない」という人も世の中にはいます。でも、あって困るものでもありませんし、多くの人はお金がなければ生活できません。むしろ、「お金のために働く」という人もたくさんいます。
ただ、「お金のためだけに働く」のであれば、あなたの言うとおり、仕事はつらく、苦しい物になってしまうかもしれません。多くの人は、人生の大半を「働いて」過ごしますが、それがつらく、苦しい物であることはできれば避けたいでしょう。
ですから、「仕事がどうしたら楽しくなるか」ということについて、知っておくことは大切だと思います。


2.働くことは、明確な目標をもたらす

「なんのために生きるのか?」という問いに対しては私は答えることが出来ません。でも、会社に入ってもらえれば、「この1年、何に取り組んでもらうか」ということについては明確なものを与えることが出来ます。
毎日を無為に過ごすよりも、明確な目標を持ち、それを達成するために努力することは価値があります。


3.働くことは、出会いをもたらす

単に「消費」するだけなら、誰とも会わずに済みます。そういった孤独が好きな方もいらっしゃるでしょう。でも、ほとんどの方にとって「孤独」はつらいものだと思います。
働くことは、社会に参加することです。働くことで、様々な出会いが発生します。職場の人のみならず、お客様、協力会社、関連する取引先には様々な方々がいます。
もちろん、それらが全て、あなたにとって意義ある出会いかどうかはわかりません。ですが、「一期一会」という言葉もあるように、一回の出会いが人生を変えることもあります。


4.働くことは、学びをもたらす

働くことは、「学び」をもたらします。会社に入れば知らないことだらけ、毎日学ばなければならないでしょう。また、自分の知識が陳腐化しないよう、学びはずっと続ける必要があります。
ただ、会社をやっていると、「学校の勉強が苦手だった」という人とよく出会います。でも、安心してください。学校の「勉強」と、会社における「学び」は、異なります。
学校の勉強は特定の問題をを短時間で「処理」することが目的でした。会社における「学び」は、問題づくりから始まり、答えを探して、現実にそれらを実行するまで全てに関わるプロセスです。それはとても創造的な活動です。
ですから、人は「学ぶ」ことで人生を豊かに過ごすことが出来ます。


5.働くことは、信用をもたらす

働くことは、責任を引き受けることです。責任のない仕事はありません。ですから、「きちんと働く人」というのは、「きちんと責任を果たしている人」とされ、社会的に信用されます。
また、「信用」はお金で買うことが出来ません。例を挙げましょう。あなたは、目の前の人が「単にお金を持っている」というだけで信用できますか?おそらく出来ないと思います。信用は積み上げた行動でのみ、測られるからです。
きちんと働くことは、信用を積み上げる第一歩です。



6.働くことは、自信をもたらす

あなたには「自信」はありますか?自信は大切です。
こう言うと、いや、「自信過剰」や「妙なプライド」は持つべきでない、というご指摘をもらうこともあり、ネガティブな側面を思い浮かべる人も多いかもしれません。
でも、誰にとっても「真の自信を持つこと」は大事だと思います。真の自信は、それまでにその人が積み上げた実績によってのみ得られるもので、虚勢や高慢とは無縁です。虚勢や高慢は、「自信」を持っている人の行動ではなく、「自信がないから、他者に認めてもらいたい」というだけのものだからです。
本当の「自信」は他者を必要とせず、「自分の力を発揮して、何かを成し遂げた」人だけにもたらされるものです。
働くことは、なにか成し遂げることです。「自信」は、一生懸命働くことから生まれます。


以上です。

これは私の個人的な考え方なので、学生のあなたがどう思うかはわかりません。
でも、あなたの疑問への一つの答えとなることを祈ります。


http://blog.tinect.jp/?p=10598






人事担当者「能力が高く、中身がない人って、いますよね」


ある会社で、人事担当の方に「能力は高いけど、中身のない人っていますよね?」と聞かれた。

「ほら、居るでしょう。仕事はできるんですけど、中身がない。

例えば「高いものは、いいもの」と無条件に思っちゃっている人とか、ビジネス書しか読まないとか、「エビデンスのないものは信じない」とか、言っている人。」


なかなか面白い視点だ。たしかにそのような人物に心あたりがないわけではない。

彼は続ける。

「最近、中途採用で応募してくる人にそういう人ちょくちょく見かけます。」

「そうなんですか。」

「そうなんです。彼らは時にMBAを持っていたり、難関資格を持っていたりもします。が、そういう人を採用するのは最近ではちょっとやめよう、という意見が社内から出ているんですよ。」

「どういうことでしょう?」

「一言で言えば、感性が乏しいというべきでしょうか。人の感情の機微を読むことや、発想力という点で、若干難がある気がするんです。」

「そういうものなんですかね」

私はしばらく考えた。なぜそのような方が避けられるのだろうか、と考え、その人事担当の方に質問した。

「能力が高くても、感性が乏しいと会社の成果に結びつかない、ということでしょうか。」

彼はいった。

「多分、彼らは器用に生きてきたのだと思います。人に評価される対象については、きっちり学習もしている。だけど、恐らく彼らには「信念」があまり無いような気がします。
だから、彼らは結局損得で動くし、人が自分から進んで動くような、心を震わせることも言えない。まあ、浅いんですよね。

仕事ができないわけではないんですが…なんというか、受け売りで生きている、といった印象を周りにあたえますよね。」

私はさらに質問した

「それが、ビジネス上の成果と関係があるのでしょうか」

「もちろんです。信念を持つ人を動かすためには、こちらにも信念がなければならないし、チームの本当の結束を作るためには、感性が豊かであるほうが有利です。
もちろん、これは新しいことを始めたり、面白い商品を作ったり、人と違ったことをするときにも必要です。要は、信念や美的センスがない人間に、ほんとうの意味で良い仕事はできません。」


「中身がある人」とは何か、うまく定義することは難しいように感じる。だが、何かしらの美学を持っている人のほうが、「芯がある」と多くの人は感じるのではないだろうか。

そして、良い会社は「個性を殺せ」とは言わず「芯のある人物」を求める。
「能力はあるけど、中身はないよね」という言葉はそういった要求からくるものなのだろう。

ほんとうの意味で良い仕事ができるよう、感性を豊かに保つことは重要なのだ、と感じる。



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水曜日, 1月 18, 2017

とにかく「書く」こと

 

頭の中ですべて片付くほど人間はうまくできてない

考えがまとまらないときは、とにかく「書く」こと



最近、人から「どうやってそんなことを思いついたんですか?」なんて聞かれることが多いのですが、私も自分がどうやって考えているのかはよく分かりません。

ただ1つ確実に言えるのは、書くことです。書くこと、文字化することによってアイデアや仕組みは生まれ、育ち、まとまっていっているとは言えるでしょう。




日記は20年、ノートは7冊


これはちょっと恥ずかしいのですが、私は日記をつけています。
20歳の時からの習慣なので、もう20年続いていることになりますね。
事業のアイディアや記録については日記とは別のノートに書いていて、これも大小のノートが合計で7冊目になります。ブログももう300記事を超えましたが、それとは別にです。

メルマガや小冊子、Facebookなどもありますから、実際にはもっと書いていますね。「一人合宿」といって、ノートだけを持ってビジネスホテルに泊まり込み、アイディア出しに専念することもありますし。なので、相当書いている方ですよね。

これ、アイディアが溢れ出て止まらないから書き留めているというわけではなく、書かないとアイディアが出ないし、頭の中の整理ができないから仕方なく書いているというのが実情です。




書くことで気付くことが多い


何かのテーマについて腕を組んでうなりながら考えていても、それは「下手の考え休むに似たり」だと思います。思考がぐるぐると同じところを巡回して、全くまとまらないでしょう。少なくとも、私はそうです。書かないで複雑なことを考えて結論を出せる人は、本物の天才だと思いますね。

思えば、これはサラリーマンをしている時もそうでした。新入社員の頃は自分の能力を過信していましたから、メモも取らずノートもあまり使わず、ぱっと思いつくことで課題を解こうとしていました。ところが、みるみる複雑になる仕事を前にして、あっという間に「書かないと思考を整理できない」ということに気が付かされました。

それこそ、それまで完全に軽く見ていた「図を書いて考える」なんてことが重要だったりするんです。社会人になって頭が悪くなったわけではなくて、それまでさほど複雑なことを考えたことがなかっただけなんですよね。

なので私に言わせれば、社会人で天才でもないのに書いて考える習慣がない人は、つまるところ、あまり複雑なことを考えていないんだと思います。





自分のことは自分が一番分からない


自分の強みや弱み、果たすべき役割などを考えるときも同じです。
自分のことは分かっているようで、言語になっていないのが普通ですから。将来どうなれば幸せと言えるのか、そのためにはどういう経路をたどれば良いのか、何でも書いて考えないとそれなりの結論に達することはできません。もちろんその結論すら仮説に過ぎませんが、正しい努力を積み重ねられる分、無いよりは良いのです。

自分のことは、自分が一番よく分かっている」というのは、完全に錯覚です。

自分のことは、正しい外観を見ることもできないし、声も聞くことができないし、どんなときにどんな表情をするのか、そんなことすら分からないんです。せめてノートに書きながら考えることで、少しは見えてくるかもしれません。

できれば、誰かに話をじっくり聞いてもらうのが良いでしょう。

家族や友人でも良いのですが、そういう身近な人の自分のありのままの姿を飾らずに話すことは難しいですから、できれば客観的な視点で見てくれる「プロ」とキャッチボールしながら考えをまとめていくのが望ましいでしょう。

要するに、コーチングです。
コーチングの技術は人生をより良くするためには有益ですから、必要とするときに普通にコーチを雇えるくらいに、もっとこの国にも広がると良いですね。コーチングは人生に必要なスキルだと言えるでしょう。



ブログを書くのは、実は頭の整理になる


考えをまとめるにはコーチングがベスト、次善がノートに書きまくることだと思うのですが、ブログを書くという手もあります。

ブログはアウトプットというだけではなく、頭の整理になります。
あるテーマについて考えたいというときに、そのネタでブログを書いてみると案外、気付きがありますよ。

「ブログをやっていて、ネタ切れしたらどうするんですか?」と聞かれることもありますが、考えるべきことはいくらでもありますから、それがすなわちネタです。必ずしも、知っていることを書くのではないんです。タイトルを書いてから考えたら良いんですよ。そうしたら、頭の中がまとまります。

今日のこのテーマだって、タイトルだけを思い付いて、その他に書くことは何もない状態から書き始めています。小見出しを書いて、少し調べたりしながら本文を書いているうちに「あ、そうだそういうことだ」と話の筋が通ってくるんです。本当に、そんなものなんですよ。

















シナジーブレイン 安田修http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48781

月曜日, 1月 16, 2017

ぶっちぎりの勝者はアマゾン?

アマゾンはぶっちぎりの勝者になってしまうのか?

 

ネット通販戦争が新次元へ、狙いはラストワンマイル


ネット通販ビジネスが新たな局面を迎えている。国内のネット通販をリードしてきた楽天に元気がなくなる一方、アマゾンが相次いでサービスを拡充している。一方、量販店であるヨドバシカメラはアマゾンを超える短時間配送サービスに乗り出した。ネット通販がリアル店舗を凌駕するというのはネット黎明期によく聞かれた話だが、多くの人がまだ先のことだと考えていた。しかし小売ビジネスのリアルからネットへの本格的なシフトはすでに始まっている。




アマゾンは次々と新しいサービスを投入


このところ楽天のネット通販事業が停滞しているという話があちこちから聞こえてくる。同社では2015年後半から楽天市場単体での業績開示をやめてしまったので、正確なところは分からないが、かつてのような2ケタ成長を実現できなくなったのは確かだ。

こうした楽天の状況を尻目に、次々と新しいサービスを投入しているのがアマゾンである。アマゾンは注文から1時間以内に商品を届けるという新サービス「プライムナウ」を2015年11月からスタート。当初は東京都内の一部地域のみが対象だったが、1年後の2016年11月には範囲を23区全域に拡大。このほか神奈川県や千葉県、大阪府、兵庫県の一部地域で利用が可能となっている。

プライムナウは、年会費3900円の有料会員(プライム会員)を対象に、アプリを通じて注文した商品を1時間以内に配送するというもの。1回あたり2500円以上の注文が条件で、890円の配送料がかかるが、2時間以内でよければ無料となる。1時間配送の場合、朝6時から深夜1時までの時間に対応しており、2時間便では、朝6時から深夜0時までの2時間枠を使うことができる。

さらにアマゾンは2016年11月、自社で販売していないマーケットプレイスの商品についても「お急ぎ便」で受け取ることができる新しいサービスを開始した。

アマゾンが取り扱う商品は主に、
(1)アマゾンが直接販売する商品、
(2)マーケットプレイスの出品者がアマゾンに出荷を委託した商品、
(3)マーケットプレイスの出品者が自ら出荷する商品、
の3つに分類することができる。アマゾンは有料会員向けに、お急ぎ便のサービスを提供しており、注文から時間を置かずに商品を受け取ったり、配送状況をネットで確認することができる。

このサービスの対象となっていたのは、これまで(1)と(2)だけだったが、これを(3)にも拡大した。
マーケットプレイスの商品もお急ぎ便の対象となるので、有料会員の増加が見込める。



アマゾンはいよいよラストワンマイルを手にした

アマゾンが次々とこうした新しいサービスを投入できるのは、コストをかけて自前の物流システムを構築しているからである。

同社は以前から、全国に大型の物流センターを構築しており、現在は約10カ所ほどのセンターを運営している。2013年に稼働した小田原のセンターはその中でも最大規模となっており、延べ床面積は約20万平方メートルもある。米国内の物流センターの平均的な面積は11万平方メートルなので、小田原の施設はグローバルに見てもかなり大きい。

また2016年8月にオープンした川崎の物流センターでは、国内では初めてロボットによる商品管理システム「アマゾンロボティクス」を導入した。これは、商品棚の下に薄い形状をした自走式のロボットが入り込み、棚ごと持ち上げて前後左右に移動するというもので、倉庫内での配送と商品の保管を両立することができる。このため、従来の物流センターと比較して大幅にスペースを節約できる。

川崎のキャパシティは不明なので、同じ条件でどの程度、省スペースが実現しているのかは分からないが、川崎の延べ床面積は小田原の5分の1であることを考えると、センターの大きさ自体はかなりコンパクトになっているとみてよい。川崎ではすでに100台のロボットが稼働しているが、順次、他のセンターへの導入も検討するという。


アマゾンジャパンは川崎市の物流拠点「アマゾン川崎FC(フルフィルメントセンター)」で、商品棚が自動で移動し出荷作業を効率化するシステム「アマゾンロボティクス」を国内で初めて導入した(2016年12月6日、写真:東洋経済/アフロ)


こうした大型の物流センターに加え、アマゾンは消費者に近い場所に小規模なセンターを配置している。都内には5カ所の小規模配送センターがあり、これがプライムナウの短時間配送の基盤となっている。プライムナウではアマゾンが直接顧客に配送を行っているので、運送会社を介していない。つまりアマゾンは、プライムナウの投入によって顧客との直接的な接点である「ラストワンマイル」を手にしたことになる。



楽天はアマゾン並の物流センター構築は断念か?

アマゾンは全世界でこうした物流網に巨額の投資をしており、以前はこの投資が同社の収益を圧迫していた。川崎のセンターに導入されたロボットは、同社が買収したロボットベンチャーである米キバ・システムズの技術をべースにしているが、アマゾンはこのベンチャーの買収に何と7億7500万ドルもの金額を投じている。

無謀ともいえる先行投資は同社のリスク要因だったが、こうしたインフラはひとたび確立すると大きなアドバンテージをもたらすことになる。
あくまで結果論かもしれないが、アマゾンの巨額投資がいよいよ実を結ぶ段階に入っており、後発企業にとっては不利な状況となっている

アマゾンが自社商品だけでなく、出品者の商品の配送までもカバーするようになると、モールの運営を基本とする楽天にとっては大きな脅威である。

楽天はアマゾンに対抗するため、出品者の配送を取りまとめる物流センターの構築を計画していた。当初は全国に8カ所のセンターを構築する予定だったが、計画は順次縮小となり、現在では千葉県の市川市に2カ所、兵庫県川西市に1カ所の合計3カ所の運用にとどまっている。3拠点を合計しても延べ床面積は15万平方メートル程度なので、アマゾンと比較するとかなり小さい。

楽天は、出品者から出品料を徴収するビジネスモデルが基本だが、健康食品・医薬品の通販サイトであるケンコーコムや爽快ドラッグを買収しており、一部ではアマゾンのような自社販売も行っている。楽天の物流センターはこうした自社販売商品を中心に運用されている可能性が高く、楽天は事実上、出品者を含めた巨大物流システムの構築は断念したとみてよいだろう。

国内ではアマゾンの圧勝と思われたが、必ずしもそうとは限らない。既存の量販店の中からアマゾンを超えた積極的な対応を打ち出すところが出てきたからである。量販店の中で最も先を行っているのがヨドバシカメラである。

同社は2016年9月から、ネットで注文した商品を最短2時間半で届ける「ヨドバシエクストリーム」をスタートさせた。同社は約460万点ほどの商品をネットで取り扱っているが、このうち43万点を短時間配送の対象とした。ネットで注文すると、即座に出荷が行われ、配達要員がどこのいるのかといった情報も利用者はネットを通じて随時把握できる。荷物の受け取りにサインが要らず、スピーディなのもアマゾンと同様だ。

ヨドバシは、このサービスを実現するため、都内に3カ所の大型物流センターを構築し、小型の配送拠点を10カ所ほど整備した。専用の情報システムの構築には30億円を費やしたという。配送要員はすべて自前で確保しており、運送会社は使っていない。


ヨドバシがアマゾンを超えるサービスを投入


国内ではアマゾンの圧勝と思われたが、必ずしもそうとは限らない。既存の量販店の中からアマゾンを超えた積極的な対応を打ち出すところが出てきたからである。量販店の中で最も先を行っているのがヨドバシカメラである。

同社は2016年9月から、ネットで注文した商品を最短2時間半で届ける「ヨドバシエクストリーム」をスタートさせた。同社は約460万点ほどの商品をネットで取り扱っているが、このうち43万点を短時間配送の対象とした。ネットで注文すると、即座に出荷が行われ、配達要員がどこのいるのかといった情報も利用者はネットを通じて随時把握できる。荷物の受け取りにサインが要らず、スピーディなのもアマゾンと同様だ。

ヨドバシは、このサービスを実現するため、都内に3カ所の大型物流センターを構築し、小型の配送拠点を10カ所ほど整備した。専用の情報システムの構築には30億円を費やしたという。配送要員はすべて自前で確保しており、運送会社は使っていない。

同社は、ヨドバシエクストリームのサービス開始にあたって食料品の品揃えを強化すると説明しているが、自前の配送網を活用し、日用品を総合的に取り扱うネット通販サービスへの脱皮を図る狙いがあると考えられる。


 

通信業界と同じ構造転換が発生するのか?


アマゾンやヨドバシの動きを見ていると、両社とも、最終的な顧客との接点である「ラストワンマイル」を非常に重視していることが分かる。

ラストワンマイルとは、通信業界でよく用いられる概念で、顧客との接点になる通信回線の最終区間のことを示している。電話でいえば、各家庭に設置された固定電話がラストワンマイルの象徴であった。

通信の市場開放が行われた際、各社は激しい競争環境に放り込まれたが、固定電話というラストワンマイルを持つNTTの優位性は簡単には崩れなかった。各家庭を網羅した固定電話を別の会社に乗り換えさせることはそう容易なことではない。

だが通信業界では、固定電話に代わって、モバイルという新しいラストワンマイルが登場した。これによってNTTの優位性は崩れ去ったのだが、運送業界でも同じような現象が発生する可能性がある。アマゾンやヨドバシは、通信業界における携帯電話のポジションを確立しようとしている。

一方、通信業界におけるNTTの立ち位置にいるのがヤマトや佐川といった既存の運送会社である。ヤマトは2013年に羽田空港の近くに延べ床面積17万平方メートルの大型物流センター「羽田クロノゲート」を開設している。通販事業者から物流関係の業務を一手に請け負うことで、同社の競争力の源泉であるラストワンマイルを守ることが目的である。

ネット通販は、ニッチなビジネスから、今や生活全般を支える基本インフラへと脱皮しつつある。日用品も含めた配送ということになると、ビジネスの概念は大きく変わる。おそらく最終的に勝敗のカギを握るのは、ラストワンマイルを含めた物流システムということになるだろう。ネット通販における本当の意味で競争はこれからが本番である。







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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48913

金曜日, 1月 06, 2017

大成功した人たちが毎朝している7つのこと

 

大成功した人たちが

毎朝7:30前にしている

7つのこと

 

成功を収めた人たちは、それぞれに異なる背景を負っている。
だが、こうした人たちの全てには、共通している点がある。
それは、他の人たちが打ち砕けない障壁だと思うようなことも、
受け入れるべき課題、克服すべき障害だと受け止める点だ。



否定的な考えを捨て去る能力を持った彼らは、苦境に直面しても自信を失わない。既存の概念に捉われずに物事を考え、不本意でも取り組み、自分の限界を超えることができる。

そして、これらの実現は毎朝の習慣から始まる。

非常に大きな成功を収めた人たちは、朝起きるとすぐに、次の7つのことを実践しているという。




1. レモン水を飲む


朝起きてすぐに飲むレモン水は、心身の活力を急速に高めてくれる。胃からの栄養の吸収を良くしてくれるため、一日中安定したエネルギーレベルを維持することができる。

最大の効果を得るためには、空腹の状態で飲み、15~30分待ってから朝食を取る必要がある(運動をするのに最適な時間だ)。

レモンには、カリウムやビタミンC、抗酸化物質など、必要な栄養素がたっぷり含まれている。






2. 運動をする


英ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長やアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)、ウォルト・ディズニーのボブ・アイガー会長兼CEOなどは、運動するために午前6時よりずっと早く起床する。
こうした習慣が効果的であることは、過去の研究結果からも示されている。

カナダ・オンタリオ州の研究機関が行った調査によれば、週2回の運動を10週間継続した人は、社会・学問・運動の全ての面で能力が高まったことを実感できたという。

また、英ブリストル大学の調査では、毎日運動している人はエネルギーレベルが高く、先行きに関して前向きな考え方を持っていることが分かった。

この2つの点は、物事を成し遂げるのに欠かせないものだ。






3. 切り離す


スターバックスのハワード・シュルツCEOは従業員たちに向けて毎朝、やる気を起こさせるようなメッセージを送る。

その後は少し仕事から離れ、運動をしたり、家族と過ごすための時間を取ったりする。

目が覚めて最初に(送信するだけでなく)メールやフェイスブックをチェックしたり、やり取りをし始めたりしてしまうと、午前中の時間が全て他人の要望やニーズに応じることに取られてしまう可能性が大幅に高まる。





その日一日が落ち着いた、そして前向きなものになるように方向付けるため、何かリラックスできるようなことをして貴重な一日の始まりの時間を過ごすことは、非常に健康的なことだ。




4. 健康的な朝食を取る


朝食を取る習慣がある人は、血糖値が安定し、日中に空腹感を感じることが減るため、肥満になる可能性が低いとされる。

これは、何を食べるかに関わらず、朝食を取っている人を対象にした調査結果だ。

「健康的な」ものを食べるようにすれば、その日が生産的なものになる可能性はさらに大きく高まるだろう。

健康的な朝食はエネルギーを補給できるだけでなく、短期記憶力を向上させ、長時間にわたって集中力を大幅に高めてくれる。







5. マインドフルネスを実行する


大きな成功を収めているCEOたちの間では、マインドフルネスのための瞑想の人気がますます高まっている。ビジネスの世界で人気を得ているのは主に、生産性の向上と心身の健康促進に非常に効果的であるためだ。

研究結果によれば、マインドフルであることは闘争・逃走反応を大幅に抑制してストレスへの抵抗力を高め、集中力を引き上げ、創造性を高める。さらに、心の知能指数(EQ)も高めてくれる。





6. 一日の目標を決める


米建国の父の一人ベンジャミン・フランクリンには、その日の計画は綿密に立てなくてはいけないという強迫観念があったようだ。
毎朝午前4時に起床し、一日の予定を細かく立てていた。
堅実な目標を設定することには効果がある。

できる限り慎重にその日の計画を立てることで、目標を実現できる可能性は大幅に高まるのだ。

筆者はマインドフルネスのための時間を取った後で、その日の予定を立てることにしている。
より落ち着いた、明晰な状態でこれを行うことによって、より効果的で詳細な目標を設定することができるからだ。








7. 「ノー」という


私たちの貴重な朝の時間を守るために、「ノー」と言うことは効果的だ。

断るべきときは、「できると思わない」「確信がない」といった表現は避け「ノー」と言うこと。

新たに任されたことに対して「ノー」と言うことは、今行っていることを大切にするということだ。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の調査によれば、断るのが難しいと思う人ほど、ストレスを多く抱えており、燃え尽きたり、うつになったりする人が多いことが分かっている。

















7 Things Wildly Successful People Do Before 7:30 a.m.

http://www.forbes.com/sites/travisbradberry/2016/10/18/7-things-wildly-successful-people-do-before-730-am/#150914543916

水曜日, 11月 16, 2016

Think Quantum 「量子的」に思考せよ #1# 2 #3|Deloitte Digital

 

 

世界規模でプロフェッショナルサーヴィスを展開するDeloitteデロイト

その一員として日本のコンサルティングサーヴィスを担うのが、

Deloitte Tohmatsu ConsultingDTCである。

彼らはグループ全体のネットワークを活かし、

あらゆる組織や機能に対応したサーヴィスで、

提言と戦略立案から実行まで一貫した支援を行うコンサルティング業界の一大勢力だ。

しかしそんな彼らですら、旧来的な「コンサルティング」への限界を感じ始めている。

その危機感から、物語は始まる。





グローバル化やデジタル化が急速に進行し、さまざまなものが高度に複雑化した現代においては、大量の情報を使いこなせるようになった「消費者個人」が、大きな力をもち始めた。
それに加え、IoTの進展によって自動車・電機などの製造業と通信・IT産業の融合が進み、あらゆる情報がデータ化されるなかで、産業間の新たな競争が激化し始めている。
そうした状況に対し、多くの既存企業が、すでに確立されて古くなった大規模な資産や組織や社内のルールに縛られて、市場や顧客の変化に柔軟に対応する難しさに直面し、悩んでいる。

いまや「デジタル」が関わらない経営戦略課題はない。Deloitte Digitalは、かかる時代の要請を受けて、企業のデジタル化のための改革を支援するプロフェッショナル集団として組織された。

日本法人は、オーストラリア、アメリカ、イギリスに次いで4カ国目の拠点として2013年7月に設立。約100名の専任体制で、自動車、テクノロジー、メディア、通信、消費財、ライフサイエンスなど、多岐にわたるクライアントに最先端のコンサルティングを実施している。











AIやIoT、あるいはロボティクスといった、今後間違いなく投資領域になるであろう分野に先行投資をし、社会課題解決を国に働きかけていくことも大切だと岩渕匡敦は語る。













伝統的なコンサルティングももちろん重要ですが、従来の考え方や手法では、できることに限界があるのも事実です。
ある課題を取り上げ、論理的に分析した結果を積み上げていくタイプのアプローチでは、リニアではない世界が急に立ち現れた時、つまりは非連続的な事象に対して有効な手を打ちづらい。
そんな時代において競争優位を築くためには、デジタル技術やビッグデータをどのように活用していくべきか、フォーカスすべきマーケットはどこなのか、販売チャネルをどう再構築するのか…といった戦略的課題を解決することが重要であり、そのソリューションを提供するのがDeloitte Digitalの役割、というわけです」

メンバーはみな、ウェブやモバイル、ウェアラブル、あるいはAIやIoTといった先端技術に深い知見や洞察をもち、戦略コンサルティング、クリエイティブエージェンシー機能、エンジニアリングを融合させることで、産業の垣根を超える視点で戦略を立案し、その実行をクライアントと一体となって行っています」

Deloitte Digitalで戦略プラクティス部門のリーダーを務める岩渕匡敦は、組織の存在意義をそう語る。デジタル化によって、経済や経営の環境が大きく変化した現代社会においては、もはや課題を解決するだけがゴールではなくなった。そうした中で、自分たちはいったい何ができるのか。半年や1年のROI(投資対効果)でものを考えるのではなく、5年、10年、ひいては100年先に続くヴァリューを生み出していくことが、これからのコンサルティングには必要なのではないかと岩渕は言う。




どんな技術が世の中にはあって、それを掛け合わせた事例にはこんなものがあって、御社であればこういうことができるのではないでしょうか』といったことを大量の資料にまとめ上げるのが、これまでのコンサルティングでした。
例えばIoTの概念を整理して、戦略を立てることはできるけれど、センサーを買ってきて、そのシステムをつくるとしたらいくら掛かるの?』とか『どうすればそのデータは見えるようになるの?』といったことを聞かれると、コンサルタントは『それはわたしたちの仕事ではありません』と言うほかはありませんでした。

しかしこれからは『デジタル化に向けてこんなふうに組織や戦略を変えていきましょう』といった提案をしながら、さらに『こういう技術を使うと新規事業に繋がります』ということまでパッケージとして提示していかなくては戦えないし、未来はない。当然そのプロセスにおいては、コミュニケーションやクリエイティヴの知見も必要になってきます」










事実、Deloitte Digitalのメンバーは、実に多士済々だ。デジタルマーケティングのエキスパート、デジタルブランド戦略家、クリエイティヴディレクター、Webエンジニア、ユーザーエクスペリエンス(UX)専門家など、異なるバックグラウンドをもったメンバーたちが集う。

こういうものが必要なんです』という見せ方を、これからはしていかなくてはなりません。そのためには、ストラテジーの提案だけではなく、未来はこういうものです』というのを、きちんとつくれるようなクリエイティヴ集団でなくてはならないと思っています。極端なことを言えば、これまでのコンサルティングは分析した結果をまとめた紙の束を見せていただけ。でもこれからは、誰もがイメージできる具体的なアウトプットをつくっていくことが大切です。どんなに素晴らしいことが書かれていても、具体的なイメージが湧かなければ意味はありません。紙面を使って説明するよりも、ウェブのプロトタイプやデヴァイスの試作品を見せたほうがはるかに分かりやすくて説得力がありますからね」













しかしそんな彼らですら、日本の未来、例えば今回取り組んでいる「今後30年、日本が取るべき戦略は?」という課題を考えるにあたっては、従来の思考法では事足りないと考えているという。

人も会社も、相対的な状態や関係性のなかで成立しています。しかしコンサルタントは、ある問題を『解ける単位』で切り出して解く、という作業しかやってこなかった。
それだと、単年では効果があるかもしれませんが、長いスパンでは効かない可能性が大いにある。ですからこれからのコンサルタントは、対症療法ではなく、予防医療的な役割を担わなければとわたしは思っています。
そうしないと、コンサルティング業界どころか、日本の産業が傾いてしまうのではないかと。ですから、これまでのように局所的に起きた問題や課題に対処するだけではなく、もっと全体を捉えていく発想法を身につけることが、わたしたちの急務だと考えました」
局所的ではなく、非局所的に…。


そんな視点から浮かびあがってきたのが量子力学であり、やがてたどり着いたのが、「スキャナマインド」だった。


スキャナマインドとは、クリエイティブ・ブレインズの鈴木一彦が生み出した、量子数理を活用したマーケティングエンジンである。
 
人間の脳のプロセスには「意識」と「無意識」の2種類があり、無意識の世界は自分にも意識できないので過小評価されがちだが、実は脳内プロセス全体の95%を占めている。
この無意識の世界に潜む概念構造を可視化したのがスキャナマインド。

「こと」の本質を暴くにあたり、量子力学がもつ「非局所性」が適していることを発見し、仮説を立てない」答えを知るためには答えが必要」という、量子数理ならではの特性を、マーケティングに当てはめたという。

このスキャナマインドを土台とした「量子的思考」を身につけるべく、Deloitte Digitalの選抜メンバーは、鈴木のもとを訪れた。はたして彼らは何を感じたのか。










 

 

20世紀までの常識や消費行動を支配した「モノの法則の時代」が終わり、

これからは「コトの状態の時代」が訪れるのではないだろうか…。

Deloitte Digitalが得意とする「左脳&右脳的思考プロセス
あるいは「ヒューマニタイズデジタル」という視点から導き出された

そんな「予測」に具体的なエヴィデンスを求めるべく、

Deloitte Digitalの選抜チームは、クリエイティブ・ブレインズの

代表・鈴木一彦のもとを訪れた。量子的思考とはなにか」を、学ぶためである。

「Think Quantum──『量子的』に思考せよ、第2回






今日は、無意識の概念構造を可視化する方法』をご覧になっていただければと思います」
クリエイティブ・ブレインズの代表・鈴木一彦の第一声は、いきなり刺激に満ちていた。

そんな鈴木によるScanamindのプレゼンテーションに耳を傾けているのは、今回、今後30年、日本が取るべき戦略は?」という“思考実験”に取り組んでいるDeloitte Digitalの選抜メンバー8人、そして、このプロジェクトにメンターとして参加している水口哲也と石川善樹の2人だ。

 

 

概念構造を可視化する

 

鈴木は、無意識の概念構造を理解することの重要性を唱え、その「構造」を可視化するべくScanamindを生み出したと語る。

Scanamindとは、自分でリストアップした項目間の関連度を総当たりで2秒以内の直感的判断で答え、その奥に潜む「概念の構造」を量子力学系の数理(量子数理)によって可視化するエンジンのこと。その結果、独自の概念構造が自動生成される」のが特徴だ。なぜそんなことが可能なのかを理解するためには、量子力学のある特徴を知る必要がある。



Scanamindの解説を通じ、21世紀における概念無意識の重要性」や「モノの時代
からコトの時代への変遷」について熱弁を振るう、クリエイティブ・ブレインズ代表の
鈴木一彦写真奥
量子力学によって導き出されるもののひとつに、固有状態」がある。固有状態とはなにかを捉えるためには、まず「作用素」とはなにかを知る必要がある。

例えば、ある作用素にカンパリを入れたら、カンパリソーダが出てきた。次にウイスキーを作用素に入れたら、ハイボールが出てきた…。この場合の作用素とは、炭酸水注入」である。

このように規則性をもって変換するブラックボックスが作用素なのだが、ごくたまに作用素と同じ出力、この場合だと作用素から炭酸水が出てくる場合がある。それは作用素に炭酸水を入れたとき、要するに、入力(原因)と出力(結果)が一致したときである。

その状態が固有状態であり、固有状態を見つけることは、作用素の本質に迫ることだということが、わかると思う。答えを演繹的に導き出すのではなく、答えを入れたから答えがわかる」という、実に不思議なプロセスを経て結論が浮かび上がるのである。

これは言い換えると、コンセプトの本質=固有状態がわからないのであれば、コンセプトを読むのではなく、コンセプトに対していろいろ外から作用させ、変形しないものを発見できれば、それこそがコンセプトの本質である』という話だと思います。

Scanamindを通じて行う『概念構造の可視化』とは、全部をいっぺんに見てしまおうということであり、課題を仮説に追い込むのではなく、広げる作業をしているのです。それによって、別のアプローチでは決して浮かび上がってこない状態や概念や『コト』の本質=固有状態を、見つけ出すことができるというわけです」鈴木)




この日鈴木は、Scanamindの実例として、2014年に『WIRED』日本版と共同でおこなった「クールジャパンの『次』をみんなで考えよう」という実査のプロセスを披露。ウォームテック」や「クリーン」といった概念が飛び出した結果に関してはこちらから。






 
今回Deloitte Digitalが行っている思考実験(今後30年、日本が取るべき戦略は?)に
、メンターとして参加している水口哲也(レゾネア代表/慶應義塾大学大学院KMD特任教授
・写真中央)と石川善樹(予防医学者/Campus for H共同創業者・写真右
小森 わたし自身、コンサルタントを10年ほどやるなかで、根拠がないことを不用意に発言しないというルールに縛られすぎている自分に気づいていました。
一方でわれわれが対峙するクライアントは、一定以上の論理的思考力や各種のフレームワークなどのビジネス知識を身につけた優秀な方が多く、それでも解けない課題こそがコンサルタントの前に提示されるわけです。

いわば「コンサル風に考えても解けない問題を解いてください」と言われているのに等しく、そこで論理的思考だけに縛られていては限界もあると感じていました。

なので「ポストコンサルティングとは何か?」と言われれば、従来のロジカルシンキングだけではなく、右脳的な発想や直感を取り入れることが不可欠だと感じます。

「考える」→「具現化する」という“順序”にこだわるのではなく「具現化しながら考える」というデザインシンキングやアジャイル開発に通じる方法論も含めて柔軟に対峙し、人や企業を動かしていくことこそが重要であり、それは「量子的思考」といわれるものと思想的には近しい文脈だなと理解しました。












右脳的発想の重要性



この2人の発言に対し、メンターとして参加している石川善樹がこう続ける。

石川 みなさんが、従来のロジカルシンキングに疑問を抱いているというか、すでに飽きていることが意外でした。それこそみなさんのお客さんのなかには、いろいろなことが考え尽くされた領域、例えば家電とか自動車とか、競争が激しい領域のお客さんもいると思うのですが、そのなかでなにをどう考えてコンサルティングしているのでしょうか?

岩渕 近年のコンサルティングのなかでわれわれに最も求められているのは、クライアントに違う視点を与えることです。激変する経営環境を踏まえて、経営層の思考方法を変える、柔軟性のあるオプションを提示する重要性が高まっています。つまり、正当な理想論を言うだけでは価値がなく、経営の意思決定を大きな役割をもった層から変えていき、納得して変革を促し、一緒に推進していくことが大きな意味をもちます。
過去に成功体験があり思考が固定化しがちな家電や自動車などの基幹産業では、それが特に強いインパクトをもちます。

数字とロジックだけで答えが出せるほど経営というのはシンプルではなく、社会的、歴史的コンテクストも斟酌して判断を下す右脳的な発想が極めて重要な、いわゆるアート的な要素のある世界なのです。
 
ですので、ロジックをベースにしながら、あらゆるコンテクスト、また経営者の人間性や社会的な意義を深く考えたうえで、ストーリーを考慮し、前向きな提案を丁寧にコミュニケーションしていく。そこで経営者が心を動かしてくれて「やってみよう」という瞬間まで努力を続けるのがわれわれのコンサルティングです。

更には、この先に予測されるさまざまな級数的な技術進化や、複雑に変化し続ける消費者や社会課題を超えて経営をサポートするには、戦略コンサルタントのみならず、クリエイティヴやテクノロジーといった分野の専門家が一体となり、ヒューマンなソリューションを提案できる集団であらねばなりませんし、その先のことも考えなければならないという悩みはあります。




欲求にはヴェクトルがある

 

そんな岩渕たちに、もうひとりのメンターである水口哲也は、自身の体験に則した言葉を投げかける。

水口 1年半ぐらい前にある家電メーカーから依頼があって、3年後のスマートフォンはどういうものにすべきなのか」というテーマを手伝ってほしいといわれ、当時ちょうど鈴木さんと出会ったタイミングだったので、一緒にその家電メーカーのコンサルティングをしたことがありました。

Scanamindを使って、さまざま世代の男女にどんなスマートフォンが欲しいか、その欲求を書き出してもらったんです。出てきた欲求をどんどん因数分解していって、マッピングされたものが出来上がったら、唖然とするほど各世代でスマホに対する欲求が違ったうえに、その欲求にヴェクトルがあることもわかった。それが見えてくると、入口はこういう欲求から入って、でも最終的には化学反応を起こしながらここにつながっていくという、ロジカルなアーキテクチャーと感情的なものが結び付けられる。

なにか未来をちょっと指し示しているヴェクトルが見えるというところが、量子的に思考することの面白いところだと思うんですよね。組織の量子化とか、会社の量子化とか、いろいろなものを量子化してもう1回組み直さなきゃいかないというタイミングに来ているのかもしれません。

石川 研究者がどういうふうにトレーニングされるかというと、最初は問題を解く、ロジカルになることを非常にトレーニングされるんですね。そしてある段階からロジカルを捨てろといわれる。というのは、問いを解く」立場から「問いを考える」側になるからです。問いを考えるとき、ロジックってすごく邪魔になるんですよ。だから、もっと感情的になれといわれるんです。例えば怒ることってすごく大事で、怒りという感情は人の思考を非常に楽観的にして視野を広げてくれる。逆に、不安という感情は人を非常にロジカルにするんです。つまり、怒りという感情はロジックというよりも相関、パターンで物事を見やすくするんですね。




伝統的な仮説思考の限界?

 

普段、ロジカルに思考することを求められるDeloitte Digitalの面々にとって、鈴木から聞いた「量子的思考」は、新たな刺激だったようだ。戦略プラクティス部門のリーダー岩渕匡敦とシニアマネジャー小森博仁の口ぶりから、それが窺える。

岩渕 プレゼンテーションを聞いて、いわゆる学術的な量子力学とは違うコンセプトであるけれど、なるほど、そういう見方があるのかと新鮮な気づきがあったというのが率直な感想です。実は最近、伝統的な仮説思考のコンサルティングだけでは限界があるな」と思うことが多かったのです。すべてをロジックで推測しなければならないけれど、そのロジックが個々人の経験や保持している情報にかなり依存していることに疑問も感じていました。鈴木さんのお話を伺って、ロジックを狭めていくやり方だけ、というのが少し限界に来ているのかもしれないと思いましたね。従来型のコンサルティングの手法は基礎としてもちろん重要なのですが、そこにも一定の限界があり、無意識下のニーズを捉える試みは、興味深いなと。



鈴木一彦と2人のメンターたちによって、「量子的思考」をインストールしたばかり
のDeloitte Digitalのメンバーたち。普段用いているロジカルシンキングとは異なる
思考法を得たことで、彼らはなにを導き出すのだろうか?
だからポイントはなにかというと、ぼくら研究者は「考える」ということは「感情の動き」とイコールであるとらえているんですね。
人の脳って本当に怠け者なのですぐパターン化するんですよ。行動もそうだし、考え方もそうだし、実は感情もそう。気付くと感情って決まった感情しか感じなくなっているから、そういうときはすぐ違う感情を経験したほうがいい。同じ問題を見るときに、違う感情で見るとまた違った見方ができるんですよね。

水口 その感情とか欲求が定量的に測れないんじゃないかということだったんですけど、量子的に考えていくことでできるのではないかと思います。




人間の感情は可視化できる!?

 

メンター2人のそんなやりとりに呼応して、鈴木が最新のプロジェクトの一端を語りはじめた。

鈴木 実はいま、進めているプロジェクトが1つあるんです。人間の感情の全マップをつくる、エモーションサークルというプロジェクトです。 

インサイド・ヘッド』というピクサーの映画がありましたよね。あれは5つの感情しか登場しませんでしたが、本当はもっとたくさんありますよね。人間の感情のすべてが可視化されたら、すごく面白いと思うんです。

岩渕 感情や「コト」をフラットに捉えようとするみなさん視座は非常に新鮮で興味深いです。

いま、日本の社会にはどういった感情価値やニーズが不足しているのか、逆にどういう価値観が過剰なのかということが分析され、可視化されとしたら、企業経営やコンサルティングの場での新しい考え方につながるかもしれません。

本日、鈴木さん、水口さん、石川さんから得た考え方、手法を自分たちなりに咀嚼して、
次回、われわれDeloitte Digitalが考える「今後30年、日本が取るべき戦略は?」に、つなげていければと思います。










 

 

 日本の社会・産業・文化等を中長期的に見据えたとき

いかなるシナリオプランニングが考えられ

そのなかからよりベターな道筋を歩んでいくためには

いかなる技術やサーヴィスを発展させ

いかなる価値観やコンセンサスを涵養していく必要があるのか。

「今後30年、日本が取るべき戦略とは?」という思考実験を

Deloitte Digitalが行うにあたって選抜されたメンバーは

この命題に対し、どのようなヴィジョンへとたどり着いたのか。

そのプロセスに迫る。

(連載「Think Quantum──『量子的』に思考せよ」、第3回)






量子的思考のひとつのかたちを、鈴木一彦(クリエイティブ・ブレインズ代表)によるScanamindのプレゼンテーション、及び、水口哲也(レゾネア代表/慶應義塾大学大学院KMD特任教授)と石川善樹(予防医学者/Campus for H共同創業者)という2人のメンターとの対話で手に入れたDeloitte Digitalの選抜メンバー。その2週間後、彼らは2チームに分かれ、メンターたちの前で「今後30年、日本が取るべき戦略は?」という思考実験の「草案」を披露した(最終的にたどり着いた戦略こちら

まずは「チームA」によるプレゼンテーション。発表者である小森博仁(戦略プラクティス部門シニアマネジャー)は、従来のロジカルシンキングだけではなく、右脳的な発想や直感を取り入れることが不可欠」との認識に立ち、そのうえで日本の経営に“らしさ”を取り戻すことが重要だと語る。




自社」を勝たせるために「自社」の枠組みを捨てる

 

小森日本の経営に“らしさ”を取り戻すためには、まず「自社の軸を決める」ことが必要だと思います。いまや顧客志向は経営の根幹に据えられていますが、実際は「軸」のないエセ顧客志向に陥っている例も散見されます。自社/事業がより立つべき「軸、 すなわち顧客に対して創出する価値を明確にしないままに、調査やデータに溺れ、ニーズの発見や積み上げばかりを重ね、結果的に「全部のせ」や「同質化」に 陥っている。カスタマージャーニーやカスタマーデータは、無限のニーズを発見/積み上げるためではなく、最適解を絞り込むために使うことに意味があるので す。


今回のプロジェクトにメンターとして参加している、水口哲也レゾネア代表/慶應義塾大学大学院KMD特任教授・写真手前右と石川善樹予防医学者/Campus for H共同創業者・同左を前に、プレゼンテーションを行う「チームA。左から大橋健一郎マネジャー、小森博仁シニアマネジャー、川田貴和シニアコンサルタント



また、自社」という枠組みを超えることもこ れからの経営を検討していくうえで不可欠だと考えます。共創やオープンイノヴェイションがバズワードになっていますが、もはや1つの会社がすべてを完全に コントロールすることは、不可能だと思うのです。そこでポイントとなるのは「人材」の捉え方です。“らしさ”を追求するには、極めて人間的な情緒や意思、 矜持といったものが不可欠で、その追求に人間というアセットを集中的に投資するのが、未来の働き方のひとつのあり姿だと考えられます。そのためには、人間 的な価値創造ができるような人材を確保することが必要ですし、そうした人材を惹きつけ、つながり、活用しあう組織のあり方も必要になってきます。つまり 「人材」の価値にフォーカスするほど、それが自社に専属であるか否かにこだわる必要はなくなるはずです。
これまでの経営は、あくまで「自社」という単位を前提に戦略を構築してきました。しかし、30年の先には価値を生み出す「個」や「場」は分散、今回のプロジェクトになぞらえて言えば「量子化」するはずで、いかにそれらとつながっていくかがテーマになると考えられます。自社」を勝たせるために「自社」という枠組みを捨てるという矛盾した取り組みが、合理」を追求しながら「非合理」を取り込むという「超合理」経営の原則になっていく。そうした剛柔ないまぜになった人間的な要素が“らしさ”の源泉だと思うのです。とはいえ、異文化を受け入れるのは相当な覚悟が必要になります。だからこそ、そのつなぎ役として、われわれDeloitte Digitalの存在意義があると考えます。




水口哲也の論評

このプレゼンテーションに対し、メンターのひとり水口哲也が論評を加える。
水口話を伺っていて、なるほど、その通りだなと思いました。AIとかブロックチェーンとか、いろいろなも のを組み合わせていくと、人事も要らないし、総務も経理もほとんどいらなくなります。モノづくりの現場ももっとオートメーション化されていく可能性が高い 状況で、10年後には、もしかしたらいまの自分の仕事はないかもしれないわけです。そう考えたときに、会社にとって最大のお客さんが社員であるという発想 が、実は重要になってくるのではないかと思いました。最高のお客さんが最高のものを生み出すということですね。






メンターのひとり水口哲也は、ニーズの時代が終わった現在、
マズローの欲求のピラミッドでいうと半分から上のものを目指してい
かないとイノヴェイションは起こらない」と語る。
それと、ニーズの時代はすでに終わって、これから粒度を上げていくためには、マズローの欲求のピラミッド」でいうと半分から上、あるいはそれ以上のものを目指していかないとイノヴェイションは起こらないし、時代も変わっていきません。じゃあ、どうすればいいのか。おそらくニーズ的なものではなく、本当に人間の「wants」(ウォンツ)とか欲求を因数分解して、そのクライアントがもつ事業的なドメインとか社会的なドメインといったものを組み合わせ、これがきっと御社がやるべき未来的な設計です」という提案ができたら、かなり説得力はある気がします。きっとモノのロジスティックスもその周辺にくっついてくると思うので、そこをもっと深掘りしていくと、説得力をもった提案になるのではないでしょうか。



無意識を明らかにしていくテクノロジーの重要性

一方の「チームB」は、発表者の神谷幸太郎(コンサルタント)を中心に、量子的に思考する」というインプットの過程で得た、仮説をもたない」というアプローチによって導かれたシナリオを披露した。
神谷未来に住まう顧客の課題を先取りして解決策 を提示する」ために必要なのは、人間の根源的な要素に基づく予測と、環境変化によるメンタルモデルのシフトに基づく予測です。特に後者は、その時代が訪れ てみないとわからないということで、少しでも蓋然性のある想像をするべく、プロトタイピングやクリエイティヴマテリアルでコンセプトを実感することが必要 だと考えます。そのプロセスにおいては、ストーリーメイキングや先端テクノロジーを使うこともあります。
技術は「昨日まで人類ができなかったことをできるようにする」という意味で、環境を変化させる大きな要因です。例えば、人工知能のカヴァーする領域 が広がり、さまざまなタスクが自動化されると、実行の主体が機械に移り、労働力投下量が少なくなります。一方で、人間は認知や欲求をデータとして機械に学 習させようとするでしょうから、結果として、手続きよりも結果(=何が欲しいか)を意識するようになり、課題発見であったり価値定義に頭を使う時間が増え ます。




エンジニアリングやクリエイティヴの領域のスタッフが揃った「チームB。このチームを牽引した神谷は、AIやIoTの発展により、ヒトの役割を機械が代替し、人々はまったく別の新たな付加価値の創造を行うことができるようになる」と語る。



また、医療技術の発達により、病気は治すものから予防するものへと変化するとともに、現代におけるあらゆる生物学的限界を突破する可能性も出てくるかもしれません。そして、健康寿命が延長された世界では人生の時間や心に余裕が生まれることでしょう。
そのような環境変化は、機能的価値が供給し尽くされた日本において、本質的な欲求に根ざした情緒的価値へのシフトに拍車をかけるでしょう。言語化で きないような感性で意思決定されるにつれてサーヴィス提供者と顧客の間に乖離が生まれ、ロジックだけでニーズの奥にあるウォンツを知ることはできなくなっ てくると考えられます。ギャップを埋めるには、より表現力の高いデータ分析や、特徴を捉えたユーザ観察の他、アジリティの高いサーヴィス開発、サーヴィス 共創を通じて顧客のウォンツを直接組み込むアプローチが求められます。
コンサルティングはそれらを総合的に提供し、顧客に共感し顧客から共感してもらえるような価値の定義・サーヴィス設計が求められていくでしょう。こ れからわれわれのメインタスクになるのは、未来の体験をいまここに実現させてみる道具とアイデアを携えて行う創発支援サーヴィスではないかと思います。 既にDeloitte Digitalは、そうしたケイパビリティを擁する体制になっており、ストラテジーとクリエイティヴとエンジニアリングという思考様式も行動様式も違うチーム同士が融合することで、各領域の深い洞察を社会の価値へ接地し解像度の高い未来を描こうとしています。




石川善樹の論評

チームB」のプレゼンテーションに対し、もうひとりのメンターである石川善樹は、こんな言葉を投げかける。
石川テクノロジーばかりを見ていると、それに流されてしまいます。それは流行なのか、本質なのか」ということを、しっかり考える必要があるのではないでしょうか。本質に基づく未来予想はブレないけれど、流行に基づく未来予想は、ブレる可能性が高いですからね。だから、そもそも会社とはなんだ?」とか、経営の意思決定ってなんだ?」といった本質をもう一度考えたうえで、具体的にどういったクリエイティヴ支援サーヴィスが可能なのかということを、考えるべきだと思います。




未来が見えにくい、答えがないのであれば、問いを提示するしかない」
と、もうひとりのメンターである石川善樹は指摘する。
ぼくら研究者が「クリエイティヴィティ」をどう定義しているかというと、新しさとクオリティなんです。新しいものはけっこう簡単です。いままでと違 うものをつくればいいだけですから。でも、クオリティの部分は感性が携わるところなので、難しい。感性って自分でさえよく分からないんですよね。なにが あったら自分は満足するのか…。それが定量的に分かるまでには時間がかかる。だから、そうした無意識の部分をどう明らかにしていくかというテクノロジー が、有効になってくるのだと思います。
未来が見えにくい、答えがないのであれば、問いを提示するしかないのです。だから、われわれはこういうふうに問いを立ててコンサルティングをしていくんです」というスタイルだったら、独自性があって面白いなと思います。
今回は特に未来を考えるプロジェクトなので、出てきた案を自分たちで評価するときに、見たことない、聞いたことないものになってないと、それは未来 ではないと思うんです。いまのプレゼンテーションだと、どうしても相手が思っているほうに近づけていくというか、どこかで聞いたことがある、見たことがあ るアイデアの提案が多かったけれど、そうではない未来を想像した提案ができたら、これからのコンサルティングは面白いなと思います。





写真左が、ストラテジストが揃った「チームA。写真中央の小森博仁シニアマネジャーがチームを率いた。一方「チームB」は、神谷幸太郎コンサルタントを中心にエンジニアやウェブアーキテクト、デジタルマーケティングといった多彩なメンバーが集結。








企業対企業ではなく、人間対人間

 

2人のメンターから講評を受け、Deloitte Digitalのメンバーは、今後30年、日本が取るべき戦略は?」という思考実験の「解」を導き出し、かつ、ポストコンサルティングのあり方を 考えるにあたって、経営や戦略を担う“左脳的思考”とクリエイティヴな“右脳的思考”のハイブリッド化が不可欠であるという結論に至る。技術の進化や課題 の変化を超えて経営をサポートしていくためには、先に神谷が語ったとおり、戦略コンサルタントのみならず、クリエイティヴやテクノロジーといった分野の専 門家が一体となり、ヒューマンなソリューションを提案していくことが不可欠だからだ。ここまでリニアに走っていた「チームA」と「チームB」は、最終局面 に至って融合を果たすことになる。
小森ポストコンサルティングということでいうと、やはり単なるロジカルなだけのコンサルティングではな い、プラスアルファが求められているなということを実感する機会が増えています。特にDeloitte Digitalが関わるプロジェクトは、クライアントにとっても未知の領域に踏み込むようなテーマも多く、その意味では「デジタルに関連する分野で共闘す るビジネスパートナーとして頼れるか?」という点を、一層見られていると感じます。
従来のコンサルティングがそうであったように、プロフェッショナルとしての所作振る舞いはもちろん大切ですし、論理的で体系だった提案書も必要なの ですが、提案の場でのやりとり全体を通じて「この人たちは本当にヴァリューを出してくれるのだろうか?」といったジャッジがリアルタイムで行われているわ けで、そこで相手の心を動かすことができるかどうかにかかっているということです。
コンサルティングといえども、人間対人間の話になってきている。従来の「提案書を見て判断してください」というだけではなく、対面でのインタラク ションとそこで見せるもの、感じてもらい方を通じて、パートナーとしての関係が始まっていくという流れを体感する機会が増えています。Deloitte Digitalはクリエイティヴやエンジニアリングという価値を実現・実装する力をもつチームだからこそ、最後は心が動くかどうかというところを含めて感 じていただきやすいのだと考えています。





超合理」という視座



急速に進化を遂げているデジタルテクノロジーは、人々の生産や消費活動をめまぐるしく変え続けています。そしていずれ、シンギュラリティ技術的特異点に達し、世界のありようをガラリと変えてしまうでしょう。シンギュラリティの文脈につなげるためには、生産と消費活動双方の変革が必要だと考えます」小森)




















未来に向けてのコンサルティングに不可欠なのは、合理」を追求しながら「非合理」を取り込む「超合理」という視座…。それが今回、量子的に思考する」という一連のプロセスからDeloitte Digitalが導き出したヴィジョンにほかならない。そのヴィジョンを基底として思考された未来の様相を見る限り、ヒューマニティとデジタルが溶けていく社会は、思いのほか早く訪れるのかもしれない。








  • Illustration by Natsujikei Miyazaki
  • Photographs by Masayuki Shioda
  • Text by Masayuki Sawada