前腕部に仮想キーボードを表示するスマートグラス用UIをNECが開発。スマートウォッチと連携させてAR上でデータ入力
NECは、スマートグラス用のユーザーインタフェイスとして、グラス内の視覚上で自分の前腕部に仮想キーボードを表示する『ARmKeypad』(アームキーパッド)を発表しました。
ARmKeypadは、スマートグラスとスマートウォッチを連携させて使用する仮想インターフェイス。普段は非表示ですが、スマートウォッチをはめた腕を見ることでキーボードを表示し、入力操作に移行できます。
スマートグラスは現在、機械設備点検や保守帳票管理、製造、警備、流通といった業務において活用されており、スマートグラスへのデータ入力手段としては現在、音声入力やジェスチャー入力などが運用されています。
ARmKeypadはこれらの入力手段に加え、AR上でキーボードを利用できるようにすることで、スマートグラス使用時のデータ入力における利便性を向上 させる技術です。 前腕上にキーエリアが大きく表示されることから入力がしやすく、また表示のレイアウトも、通常のキーボード配列のほかキーパッドや二者択一のボタン表示な ど自由に変更できるため、従来の操作方法に比べて高い操作性が期待できます。
キー入力は腕からの振動をスマートウォッチ側の加速度センサーで検出する方式。ジェスチャー入力と比べると、きちんと入力できたかどうかを見た目で直感的に判別しやすい点も特徴です。
音声入力は騒音のある環境では使用できず、ジェスチャー入力はきちんと操作できたかどうかを使用者が瞬時に確認しにくいという点で課題がありました。 ARmKeypadは一般的なキーボードと同じように使用できることによって、正確かつ直感的な入力を促す方向性の技術ということで、さらなる業務の効率 化が期待できるとしています。