動画:画像認識で通行人を追いかける広告『A LOUER』
日本では客の年齢性別を推測しておすすめを表示する自販機が当たり前の日常になりましたが、カナダでは通行人にぴったりついて来る看板が現れました。
動画のとおり、監視カメラで通行人を認識・追跡して、左右のレールに添って「貸店舗」看板を滑らせるという、だけといえばだけの仕組みで動きます。
まじめに広告として導入が始まったわけではなく、 アーティスト Niklas Roy 氏のインスタレーション作品です。題はシンプルに" A LOUER " (FOR RENT)。
さて、客の見た目や気温でおすすめを変えるJRの自販機や、注目していないときは動画再生を止めるスマートフォンなど、インテリジェントでユビキタスでお もてなしの心を持った「もの」はもはや取り返しがつかない勢いで増えようとしていますが、人から見て賢いということは、進歩するほど人程度に賢しらになる ということでもあります。
すでにおせっかいレベルを超えつつあるターゲット広告技術や Google Now のように賢く便利なソフトウェア、新 Kinect のように高度な認識技術がさらに普及してゆけば、真横についてくるどころか自走して道を塞ぐようになり、客を見て「芸能界の仕事に興味ない?」やら、「あ なたの後ろでご先祖様が(略」やらと言い出す日も遠くはありません。
プライバシーもなにもあったものじゃない、と思ったかたは、同じアーティストによる作品 " My Little Piece of Privacy " をどうぞ。
Niklas Roy