iPhoneをついに超越?極薄スマホ登場
サムスンの「Galaxy A8(SCV32)」は、まさに究極のモデルと呼ぶにふさわしい完成度だ。少なくともボディーの完成度はiPhoneを超えていると思う。
厚さはわずか6ミリ。最厚部が7.6ミリとなっているが、これはカメラの出っ張り辺りだろうか。「iPhone 6s」が7.1ミリ、iPhone 6s Plusが7.3ミリなので、数字を見てどちらが薄いかと言われると微妙だろう。でも、実物を手に持って見比べると、明らかにGalaxy A8のほうが「薄さ感」で勝っている。
本体サイズを数字で比べてみると面白い。
iPhone 6s Plus 高さ158.2×幅77.9ミリ
Galaxy A8 高さ158×幅77ミリ
明らかにiPhoneを基準として、少しでも薄く、小さく作ろうと考えたとしか思えない。それでいて、ディスプレイは5.7インチと大きい。写真で見ても、5.5インチの「iPhone 6s Plus」より大きいことが分かるだろう。
「Galaxy A8(SCV32)」大画面の極薄のスマホだ。 |
「iPhone 6s Plus」(左)と比較すると、Galaxy A8の画面が大きいのがよく分かる。 |
左がiPhone 6s Plus、右がGalaxy A8。最厚部を除けば、薄さでもiPhoneに勝っている。 |
質感でもiPhoneに迫る!?
まあ、スペック表の数字でiPhoneに勝っても、それだけで売れるほど甘くはない。みんな薄いからiPhoneを買っているわけはないからね。高級感やデザインの良さも重要なポイント。Galaxy A8は、その点でも素晴らしい完成度。金属ボディーはまったく隙のない仕上がりで、デザインはかなりシンプルだ。ゴテゴテと装飾していることが多い中国製スマホとは違って、シンプルで上品だ。iPhoneに非常〜によく似ているとも言える。
本体側面は金属を上手にカッティングしていて、薄さを強調しながらも品良く見せている。Androidスマホの中ではとても上質なモデルだ。品の良さで言えばiPhoneに勝るとも劣らない。
ディスプレイの美しさでも勝っている。Galaxy A8はフルHDの有機ELを採用し、非常に明るくくっきりとした画質。最大輝度は550カンデラと、こちらもiPhoneを上回っている。横から見ると若干青っぽく感じるが、他は文句の付けどころがない。一部では、次のiPhoneは有機ELを搭載する、という噂もある。液晶自体がもう時代遅れなのかもしれない。
ちなみに、5.7インチというサイズを「大きすぎる」という人もいるかもしれないが、恐らく買って使ってみるとその良さが分かると思う。スマホのディスプレイでも、大は小を兼ねる。大画面モデルに慣れてしまうと、もう小さな画面には戻れない。情報の一覧性が高いし、写真や動画も迫力の視聴ができる。写真を見ても楽しい限りだ。
背面はツヤを抑えたパールの白という、なんとも美しい仕上げ。 |
Galaxy A8(上)はベゼルの細さもかなりのもの。下はiPhone 6s Plus。 |
レスポンスの良さも文句なし
CPUは、オクタコア(1.9+1.3GHz)で、ストレージは32GB。ベンチマークのスコアはホドホドだが、実際に使ってみるとテキパキと気持ちよく動作する。性能も普通に使う分には十分。ストレージの容量が不足したら、microSDカードで増やせばよい。バッテリーの容量もウリの1つで、3050mAhと大容量。短時間の試用でもなかなか持つと感じた。大画面モデルは、本体が大きくなるだけにバッテリーの容量も多く確保できるメリットがある。iPhoneでも、6s Plusは6sに比べて実質的な駆動時間に余裕がある。
カタログスペックでは、GSMの待ち受けが600時間、4G LTE/WiMAX2+が520時間。丸1日使っても、おそらくバッテリーの減りで困ることはないだろう。別売のACアダプターを利用すれば、約110分で100%充電できるのも嬉しい。
ベンチマークのスコアは予想ほど高くなかったが、十分だ。ただしCPUのスペックでは「Galaxy S6 Edge」に劣っている。 |
大画面を活かしたマルチウインドウでの利用も快適だ。 |
カメラも十分に美しい
カメラは1600万画素で、インカメラも500万画素と、十分なスペック。美しい大画面ディスプレイは、撮影時のプレビューも美しい。また、撮影した写真も自然な色合いでiPhoneと比べても、甲乙付けがたい印だ。どちらも満足できる美しさだろう。ただ、動画撮影がフルHDまでなのは、とても残念だ。もはや業界標準が4Kになりつつあるので、ぜひ対応してほしかった。今購入して今後2~3年使い続けることを考えると、フルHDでは物足りなくなるだろう。
スマホに求められる機能はほとんど網羅している。おサイフケータイに対応し、ワンセグとフルセグのテレビも視聴できる。防水や防塵に非対応なのがちょっと残念なくらいだろうか。
コネクターはmicroUSBだが、そろそろUSB Type-Cに切り替えてもよさそうなものだ。 |
カメラは1600万画素だ。iPhoneと比較しても写真は甲乙付けがたい。どちらも文句なしに美しい。 |
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さて、ここまでチェックしてもiPhoneに勝るとも劣らないGalaxy A8。
Galaxy S6シリーズには及ばないものの、良好なスペックと5.7型の大画面がやはり魅力。幅77mmにおさえられており、持ちやすさだけでなく、動画を見るさ いの没入感もいい。
ゲームを考えると3Dに弱いという面はあるが、遊べるタイトルは多くあるため、大きな問題ではない(デレステの場合は難ありだが)。
価格もハイスペック機よりも抑えられているため、動画やウェブブラウズばかりというのであれば、モノラルスピーカーであるのが、唯一残念な部分なくらいで、Galaxy A8 SCV32はかなりオススメ。
ところが世間ではあまり注目されていない。大手キャリアで扱っているのは、今のところauだけという寂しさ。
個人的には高く評価するし、ちょっと欲しくもなった。だが「iPhoneから乗り換えるか」と聞かれたら、「NO」と答えるだろう。スペックで勝っても、それだけではiPhoneという確立されたブランドとアプリケーションには太刀打ちできない。もしスペックで勝負するなら、iPhoneを圧倒的に上回る必要があるだろう。
最近ではAndroidの世界で、格安スマホが注目を集めている。格安とはいえ非常に魅力的なモデルが多く、かなり物欲を刺激される。こうした動きはGalaxy A8にとって「逆風」であり、やや厳しい状況での登場かな。
au「Galaxy A8 SCV32」の主なスペック | |
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メーカー | サムスン電子 |
ディスプレー | 5.7型有機EL |
画面解像度 | 1080×1920ドット |
サイズ | 約77×158×6.0mm |
重量 | 約153g |
CPU | Exynos5433 1.9GHz+1.3GHz (オクタコア) |
内蔵メモリー | 2GB |
内蔵ストレージ | 32GB |
外部メモリー | microSDXC(最大128GB) |
OS | Android 5.1 |
最大通信速度 | 下り最大225Mbps |
キャリアアグリゲーション | ○ |
WiMAX 2+ | ○ |
VoLTE | ○ |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
テザリング | ○(最大10台) |
国際ローミング | LTE/GSM/UMTS |
カメラ画素数 | リア:約1600万画素CMOS/イン:約500万画素 |
バッテリー容量 | 3050mAh |
FeliCa | ○ |
NFC | ○ |
ワンセグ | ○ |
フルセグ | ○ |
防水/防塵 | ×/× |
連続待受時間(LTE) | 約520時間 |
連続通話時間(LTE) | 約1370分 |
カラバリ | ホワイト、ゴールド、ブラック |