金曜日, 1月 22, 2016

「Galaxy A8(SCV32)」|Samsung

iPhoneをついに超越?極薄スマホ登場


サムスンの「Galaxy A8(SCV32)」は、まさに究極のモデルと呼ぶにふさわしい完成度だ。少なくともボディーの完成度はiPhoneを超えていると思う。

厚さはわずか6ミリ。最厚部が7.6ミリとなっているが、これはカメラの出っ張り辺りだろうか。「iPhone 6s」が7.1ミリ、iPhone 6s Plusが7.3ミリなので、数字を見てどちらが薄いかと言われると微妙だろう。でも、実物を手に持って見比べると、明らかにGalaxy A8のほうが「薄さ感」で勝っている。

本体サイズを数字で比べてみると面白い。

  iPhone 6s Plus 高さ158.2×幅77.9ミリ
  Galaxy A8 高さ158×幅77ミリ

明らかにiPhoneを基準として、少しでも薄く、小さく作ろうと考えたとしか思えない。それでいて、ディスプレイは5.7インチと大きい。写真で見ても、5.5インチの「iPhone 6s Plus」より大きいことが分かるだろう。


「Galaxy A8(SCV32)」大画面の極薄のスマホだ。

「iPhone 6s Plus」(左)と比較すると、Galaxy A8の画面が大きいのがよく分かる。

左がiPhone 6s Plus、右がGalaxy A8。最厚部を除けば、薄さでもiPhoneに勝っている。

質感でもiPhoneに迫る!?

まあ、スペック表の数字でiPhoneに勝っても、それだけで売れるほど甘くはない。みんな薄いからiPhoneを買っているわけはないからね。高級感やデザインの良さも重要なポイント。

Galaxy A8は、その点でも素晴らしい完成度。金属ボディーはまったく隙のない仕上がりで、デザインはかなりシンプルだ。ゴテゴテと装飾していることが多い中国製スマホとは違って、シンプルで上品だ。iPhoneに非常〜によく似ているとも言える。

本体側面は金属を上手にカッティングしていて、薄さを強調しながらも品良く見せている。Androidスマホの中ではとても上質なモデルだ。品の良さで言えばiPhoneに勝るとも劣らない。

ディスプレイの美しさでも勝っている。Galaxy A8はフルHDの有機ELを採用し、非常に明るくくっきりとした画質。最大輝度は550カンデラと、こちらもiPhoneを上回っている。横から見ると若干青っぽく感じるが、他は文句の付けどころがない。一部では、次のiPhoneは有機ELを搭載する、という噂もある。液晶自体がもう時代遅れなのかもしれない。

ちなみに、5.7インチというサイズを「大きすぎる」という人もいるかもしれないが、恐らく買って使ってみるとその良さが分かると思う。スマホのディスプレイでも、大は小を兼ねる。大画面モデルに慣れてしまうと、もう小さな画面には戻れない。情報の一覧性が高いし、写真や動画も迫力の視聴ができる。写真を見ても楽しい限りだ。


背面はツヤを抑えたパールの白という、なんとも美しい仕上げ。

Galaxy A8(上)はベゼルの細さもかなりのもの。下はiPhone 6s Plus。

 

レスポンスの良さも文句なし

CPUは、オクタコア(1.9+1.3GHz)で、ストレージは32GB。ベンチマークのスコアはホドホドだが、実際に使ってみるとテキパキと気持ちよく動作する。性能も普通に使う分には十分。ストレージの容量が不足したら、microSDカードで増やせばよい。

バッテリーの容量もウリの1つで、3050mAhと大容量。短時間の試用でもなかなか持つと感じた。大画面モデルは、本体が大きくなるだけにバッテリーの容量も多く確保できるメリットがある。iPhoneでも、6s Plusは6sに比べて実質的な駆動時間に余裕がある。

カタログスペックでは、GSMの待ち受けが600時間、4G LTE/WiMAX2+が520時間。丸1日使っても、おそらくバッテリーの減りで困ることはないだろう。別売のACアダプターを利用すれば、約110分で100%充電できるのも嬉しい。


ベンチマークのスコアは予想ほど高くなかったが、十分だ。ただしCPUのスペックでは「Galaxy S6 Edge」に劣っている。

大画面を活かしたマルチウインドウでの利用も快適だ。

カメラも十分に美しい

カメラは1600万画素で、インカメラも500万画素と、十分なスペック。美しい大画面ディスプレイは、撮影時のプレビューも美しい。また、撮影した写真も自然な色合いでiPhoneと比べても、甲乙付けがたい印だ。どちらも満足できる美しさだろう。

ただ、動画撮影がフルHDまでなのは、とても残念だ。もはや業界標準が4Kになりつつあるので、ぜひ対応してほしかった。今購入して今後2~3年使い続けることを考えると、フルHDでは物足りなくなるだろう。

スマホに求められる機能はほとんど網羅している。おサイフケータイに対応し、ワンセグとフルセグのテレビも視聴できる。防水や防塵に非対応なのがちょっと残念なくらいだろうか。


コネクターはmicroUSBだが、そろそろUSB Type-Cに切り替えてもよさそうなものだ。

カメラは1600万画素だ。iPhoneと比較しても写真は甲乙付けがたい。どちらも文句なしに美しい。

Galaxy A8で撮影。
iPhone 6s Plusで撮影。



さて、ここまでチェックしてもiPhoneに勝るとも劣らないGalaxy A8。
Galaxy S6シリーズには及ばないものの、良好なスペックと5.7型の大画面がやはり魅力。幅77mmにおさえられており、持ちやすさだけでなく、動画を見るさ いの没入感もいい。
 ゲームを考えると3Dに弱いという面はあるが、遊べるタイトルは多くあるため、大きな問題ではない(デレステの場合は難ありだが)。

価格もハイスペック機よりも抑えられているため、動画やウェブブラウズばかりというのであれば、モノラルスピーカーであるのが、唯一残念な部分なくらいで、Galaxy A8 SCV32はかなりオススメ。

ところが世間ではあまり注目されていない。大手キャリアで扱っているのは、今のところauだけという寂しさ。

個人的には高く評価するし、ちょっと欲しくもなった。だが「iPhoneから乗り換えるか」と聞かれたら、「NO」と答えるだろう。スペックで勝っても、それだけではiPhoneという確立されたブランドとアプリケーションには太刀打ちできない。もしスペックで勝負するなら、iPhoneを圧倒的に上回る必要があるだろう。

最近ではAndroidの世界で、格安スマホが注目を集めている。格安とはいえ非常に魅力的なモデルが多く、かなり物欲を刺激される。こうした動きはGalaxy A8にとって「逆風」であり、やや厳しい状況での登場かな。



au「Galaxy A8 SCV32」の主なスペック
メーカー サムスン電子
ディスプレー 5.7型有機EL
画面解像度 1080×1920ドット
サイズ 約77×158×6.0mm
重量 約153g
CPU Exynos5433 1.9GHz+1.3GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 2GB
内蔵ストレージ 32GB
外部メモリー microSDXC(最大128GB)
OS Android 5.1
最大通信速度 下り最大225Mbps
キャリアアグリゲーション
WiMAX 2+
VoLTE
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
テザリング ○(最大10台)
国際ローミング LTE/GSM/UMTS
カメラ画素数 リア:約1600万画素CMOS/イン:約500万画素
バッテリー容量 3050mAh
FeliCa
NFC
ワンセグ
フルセグ
防水/防塵 ×/×
連続待受時間(LTE) 約520時間
連続通話時間(LTE) 約1370分
カラバリホワイト、ゴールド、ブラック