人馬一体型ロボ「Handle」
Boston Dynamics
Alphabet(つまりGoogle)傘下のロボット開発企業Boston Dynamicsが、新型ロボット「Handle」を公開しました。
両足には車輪が付いており、フェラーリのエンブレムにある荒馬のような姿勢で立ち上がったかと思えば、その姿勢のまま車輪走行をしたり、スピンやジャンプをキメるなど軽快なアクションを披露します。
Boston Dynamicsといえば、軍用の4足歩行ロボットBigDogやSpot、人型ロボットAtlasなどの開発をしてきたことで知られるロボット開発企業。
そのBoston Dynamicsが投資家向けの説明会で突如公開したのが、この人馬一体型ロボットHandleです。
Handleは起立状態、またはしゃがんだ状態のまま両足に付いた車輪で走行することが可能。高度な体重移動と車輪の速度制御によってローラースケートやローラーブレードを履いた人のように自由なアクションをこなします。Handleの動きは非常に高度な姿勢制御の上に成り立っており、ジャンプしてハードルを飛び越えるといったことまで可能です。
ただ、問題はそのそこはかとない気色悪さ。これまでのBoston Dynamics製ロボットは、手本とした生物をリアルに模倣する動きが特徴で、それはときに可愛らしく、ときに不気味の谷底へと誘うものでした。今回は...やや不気味の谷方面かもしれません。
もうひとつ難点をあげるなら、ひと目見ただけではHanldleが何のために作られたのかよくわからないところ。説明によれば、Handleは何らかの道具を運ぶためのロボットなのだとか。高度な技術で組み上げた現代版「からくり茶運び人形」とでも形容すればよいのでしょうか。
説明会の場にいた投資家たちがどう思ったのかはわかりませんが、Handleのコストは高性能人型ロボットAtlasよりも「はるかにお安くなっている」とのアピールもあったとのこと。2016年3月には親会社のGoogleが売却先を探していると報じられたBoston Dynamics。Handleが潜在的な新オーナー候補に気に入られるよう、祈りたいところです。