ポケットやカバンにiPhoneを入れておけば、ドアに軽くタッチするだけで解錠ができる 「Kevo」。iPhoneを持つ人たちに「ヴァーチャル鍵」を渡せるアプリも便利だ。
TEXT BY ALEXANDRA CHANG
IMAGE BY KWIKSET
TRANSLATION BY MIHO AMANO/GALILEO
WIRED NEWS (ENGLISH)
Kevoはもともと、UniKey社のフィル・デュマ最高経営責任者(CEO)が、ABCの番組「Shark Tank」(日本の番組「マネーの虎」の米国版)で投資家たちに売り込んだアイデアが元になっている。
デュマCEOは同番組で、マーク・キューバンとケヴィン・オリアリーといった投資家たちに対して500,000ドルを出資す るよう説得した。その後、リアリティーテレビの15分の枠を活用してさらに資金を集めた。このプロジェクトは結局、カリフォルニア州の錠前メーカーKwikset社の目に留まり、 Kwikset社はデュマCEOの夢を実現するパートナーとなった。
Kevoの見た目は普通のロックと変わらないが、鍵穴の回りの光の輪が未来的な雰囲気だ。Bluetoothと位置サーヴィスを使用するアプリが、iPhone(残念ながらAndroidには非対応)をロックにリンクする。これで、鍵を探してポケットやカバンの中をごそごそ探し回る必要がな くなる。指でロックを軽くタッチして、光の輪が緑に点滅すればドアが解錠されたことがわかる。
iPhoneを持っている家族メンバーには、それぞれの「電子キー」を出すことができる。ドッグシッターや設備工事業者などにも、こうした電子キーを提供し、仕事が終わったら削除することができる。
さまざまなレベルの暗号化を利用して、ハッキングを難しくしている(ただしハッキングが不可能というわけではない)。Bluetoothと位置サーヴィス を使用するのでiPhoneのバッテリーの消耗は速いだろうが、Kwiksetは驚くほどの速さではないと主張している。Kevoロックは単3電池2本で およそ1年間使用できると同社は述べている。
iPhone信奉者ではない多くの人たちも心配しなくていい。Kevoロックは「Kevo Fob」であけることもできる。基本的には「iPhone+アプリ」と同じだが、ロックに付いてくるKevo Fobは1つだけだ。一緒に住んでいる人が複数いるなら、追加料金を払ってKevo Fobを複数入手する必要がある。
iPhoneやFobが使えない場合は、伝統的な錠前のように、物理的な鍵も使える。発売は今年の夏と計画されている。
便利そうだけど、結局、物理的なカギは必要なんだよね〜。