木曜日, 7月 04, 2013

『トゥ・ザ・ワンダー』


人間の性をはかなく、切なく、残酷に描く

“生ける伝説”テレンス・マリック監督最新作『トゥ・ザ・ワンダー』

数かずの映画祭の作品賞や監督賞を受賞し、“生ける伝説”として知られるテレンス・マリック監督。彼の最新作『トゥ・ザ・ワンダー』が、8月9日(金)か らTOHOシネマズシャンテほかで全国ロードショーされる。

ベン・アフレックやオルガ・キュリレンコら演技派俳優が集結

1978年『天国の日々』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞し、世界中の賞賛を浴びながら、その後活動休止状態だったテレンス・マリック監督。実に20年ぶ りの新作『シン・レッド・ライン』(1998年)で、ベルリン国際映画祭金熊賞を獲得。劇的な復活を遂げた。2011年の『ツリー・オブ・ライフ』では、 カンヌ国際映画祭のパルムドールの栄誉に輝き、現代最高とも称される彼の待望の最新作が『トゥ・ザ・ワンダー』だ。

40年を越えるキャリアのうち、監督作はこれまでに6本と寡作ながら、そのひとつひとつが芸術作品としての高い完成度を誇る巨匠マリック監督。そんな彼の もとにハリウッド屈指の俳優たちが集結。主人公のニールを演じるのは、自ら主演、監督した『アルゴ』(2012年)でアカデミー賞作品賞を受賞し、名実と もに映画界を担う中心的な存在となったベン・アフレック。マリック監督とは以前から知人であり、しばしば彼に仕事の助言を求めてきたというアフレックは、 敬愛する監督とのコラボレーションにより、かつてない、深く静謐な演技を披露している。

ニールが恋に落ちるマリーナには、『オブリビオン』など注目作への出演がつづくオルガ・キュリレンコ。ニールが愛するもうひとりの女性、ジェーンには 『ミッドナイト・イン・パリ』のレイチェル・マクアダムスが扮した。また、ハビエル・バルデムは信仰の前に葛藤する神父を厳かに演じている。






愛とはなにか? 永遠の愛は可能なのか?

フランス西海岸に浮かぶ、モン・サン・ミッシェル。アメリカから作家を志望してやってきたニールは、そこでマリーナと出会い深く愛し合う。しかし、アメリ カへ渡り、オクラホマの小さな町で生活をはじめたふたりの、幸せな時間は長くつづかなかった。

マリーナへの情熱を失い、やがて幼なじみのジェーンに心奪われるニール。そして、彼との関係に苦悩するマリーナはクインターナ神父のもとを訪れる。愛とはなにか? 永遠の愛は可能なのか?


激しく燃えた愛が次第に熱を失い、義務感や後悔へと移ろう様を、モン・サン・ミッシェルやオクラホマの広大な景観のなかに映し出すテレンス・マリック監督。愛する気持ちがありながら、時とともにその想いがあせていく人間の性がはかなく、切なく、そして残酷に表現されている。

主人公のニールを演じるのは、ベン・アフレック(左)。そして、ニールが恋に落ちるマリーナには、『オブリビオン』など注目作への出演がつづくオルガ・ キュリレンコ

クインターナ神父役のハビエル・バルデム



『トゥ・ザ・ワンダー』
8月9日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督・脚本│テレンス・マリック
出演│ベン・アフレック、オルガ・キュリレンコ、レイチェル・マクアダムス、ハビエル・バルデム
配給│ロングライド
2012年/アメリカ/112分
http://www.tothewonder.jp/


はたしてベンアフレックでよかったんだろうか、ハビエル・バルデム演じる神父に期待