The High-Tech,
High Design World of Sex Toys
ハイテクでハイデザインな「セックストイ」の世界
いつの時代も、先端技術によってつくられてきた大人のおもちゃ。優れた素材技術や3Dプリンターが生み出されたいま、これほどセックストイをつくるのに適した時代はないではないか。進化し続ける現代のセックストイを、7つ紹介しよう。
Hello Touch イーサン・インボーデンによってつくられたジミージェーン。受賞歴もあるこのベイエリアの会社がつくる高級アダルトグッズの、最初の製品をデザインしたの は有名デザイナーのイヴ・ベアールである。そんなジミージェーンは、2013年に「Hello Touch」を発売。この電動ヴァイブレーターの特徴は、モーターを手首に巻き付けることで指先にはめたシリコンパッドを振動させること。触れると、人の 手がまるで人工物のように感じられるのだそうだ。PHOTOGRAPH COURTESY OF JIMMYJANE |
Tenga 3D 日本の元機械職人がつくった会社テンガには、実に多くの製品がある。マスターベーション用のデヴァイスを手がける彼らがつくる「Tenga3D」シリーズ は、レッドドット賞のプロダクトデザイン部門で受賞した。どの製品も白一色の柔らかな抗菌プラスチック製で、3Dプリンターからつくられる。それぞれ肌触 りが異なる多角形や三角の突起がきれいに並んだおもちゃは、独特の刺激をもたらしてくれる。PHOTOGRAPH COURTESY OF TENGA CO. LTD. |
Blue Leather Tassel Strap シリ・ジンは、豪華なアダルトグッズのアイデアを次々に生み出すアーティストだ。とりわけ、彼女はガラスや刺繍入りのサテンなどの素材から高級ハーネスを つくり出すことが多い。子羊の毛皮でつくられたこの青いハーネスは、セラミック製のディルド(写真には写っていない)装着用にデザインされた。だが、こう して実際におしりを覆ったフリンジの美しさを見ると、まさに芸術作品だ。男性デザイナーがやりがちなエロティックな表現を飛び越えて、抽象的・幾何学的な デザインの世界を極めている。PHOTOGRAPH BY SHIRI ZINN |
「大人のおもちゃ」には、大昔から波乱に富んだ歴史がある。
伝説によれば、ヴァイブレーターを最初に発明したのはあのクレオパトラだという。
ヒョウタンにぶんぶん飛び回る蜂を詰めたのだそうだ。
それから数世紀後の中国では、石や木、銅製のペニス型のディルドがつくられていた。産業革命のころに電動ヴァイブレーターが発明されて、医者がヒステリーを起こした女性の治療に使ったという。いずれもデザインはともかく、当時の最先端技術が用いられていた。
「(そうしたおもちゃは)いかにもいかがわしそうなXXXショップの棚いっぱいに、安っぽいガラクタのように並べられていたものですが、それがいまでは、すっかりしゃれたデザインに変わり、最新のテクノロジーを駆使して堂々と売られています。
テレディルドニクスからアプリで動くおもちゃ、3Dプリンターで使ったおもちゃまであるのです」。
彼の本には、さまざまな賞を受賞したハイテク商品を扱う最新のアダルトグッズがリストアップされている。