月曜日, 8月 31, 2015

Peter Saville|ピーター・サヴィル


ピーター・サヴィル (Peter Saville) とは?

1955年、マンチェスター生まれ。
マンチェスターのアートスクールでグラフィックデザインを学ぶ。
1970年代末から80年代にかけて、マンチェスターのインディペンデント・レコード・レーベル「ファクトリー・レコーズ」のジャケットのデザイン(特にジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー)で広く知られるようになった。
その活動は音楽関連にとどまらず、アドビシステムズ、CNN、ジバンシィなどイギリス国内外の企業のデザインも手がける。

 
英国のグラフィック・デザインを語るとき、真っ先に名前が挙げられる人物、異才ピーター・サヴィル。ジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダーなどのレコード・カヴァーを手がけた、と言えば一度は目にしたことがあるでしょう。

計算し尽くされた構図、ときに繊細に、大胆に、操る色彩的センス、グラフィックというデジタルツールを使いながらも、構成主義、新古典主義、モダニズムなどのアート手法を咀嚼し、独自の世界観を形成してしまう才能は、ただスゴイとしか言いようがありません。

ヨウジヤマモト、クリスチャン・ディオールなど、数多くのブランドとコラボレーションしてきた。音楽・文化・ファッションといった多彩な分野で同氏が手がけてきたさまざまなアートワークは、後世に大きな影響を与えています。




ピーター・サヴィル氏の手掛けた多くの芸術的なアートワークから10作品を紹介します。収録曲も素晴らしいのでぜひご視聴ください。
 

1. Joy Division / Unknown Pleasures (1979)
ファクトリー・レーベルより1979年にリリースされたJoy Divisionのファーストアルバム「Unknown Pleasures」のジャケットアートです。写真はCD版のものです。ピーター・サヴィルの作品なかでも最も有名なもののひとつで、多くのオマージュ作品が作られました。

こ れはJoy Dividionの1stアルバムのジャケット。デザインはPeter Savilleの手によるもので、中性子星の波形を描いたものらしい。彼が専属デザイナーを務めたファクトリー・レコードのアルバム・ジャケットは、どれ も一級品のアートだったと思う。

Joy Divisionはそれほど好きなバンドではないのだがアートワークはマジで神。Unknown Pleasuresとか最高。

Joy Division / Disorder


2. OMD / Orchestral Manoeuvres In The Dark (1980)
 1980年にファクトリー・レコードよりリリースされたOMDの1stアルバム「Orchestral Manoeuvres In The Dark」のジャケットアートです。ブルーのカバーに空いた錠剤型の無数の穴からオレンジ色のスリーブが覗く芸術的な変形ジャケットでした。
 
OMDをアートワークの側面で語る場合、外せない存在が彼、ピーター・サヴィルである。1stアルバムのあの、「錠剤の羅列」は20年以上経った今でもOMDの象徴となっている。

OMD。ジャケットのデザインが変わっている。穴穴があいていて、中のオレンジが見えている。

音よりも、ピーター・サヴィルのデザインが好きだったから、OMDの1stアルバムは各ヴァージョン集めたな。穴12個ブルー・ジャケ/オレンジ・インナーの第1版(1万枚流通)。 

OMD - Electricity


3. Joy Division / Closer (1980)
 Joy Divisionの2ndアルバム「Closer」のジャケットアートです。ボーカルのイアン・カーティスが自殺した後にファクトリー・レコードよりリリースされました。イタリアのジェノヴァにあるアッピアーニ家の墓所の写真が使用されています。

アートワークの美しさではこれが秀逸か。Joy Division "Closer"

Joy Division - Isolation


4. New Order / Movement (1981)
Joy Divisionのボーカルであったイアン・カーティスの自殺後、残りのメンバー3人によって結成されたバンドNew Orderの1stアルバム「Movement」のアートワークです。写真はCD版のジャケットです。シンプルな色使いと図形による計算されたデザインが印象的な一枚です。

New OrderのMOVEMENTのジャケの意味は、上に乗った「F(90度傾いている)」はファクトリーのF。下の「L(270度傾いている)」はローマ数字で〝50〟を表す。これはFAC-50から成っている。 

New Order - Ceremony


5. New Order / Blue Monday (1983)
 1983年にファクトリー・レコードよりリリースされたNew Orderのシングル「Blue Monday」のジャケットアートです。フロッピー・ディスクを模したオリジナル・ジャケットは複雑な型抜き加工や黒インクを使わずカラー・インクを重ねて黒を出すなど、非常に拘り抜かれた作品でした。

ジャケットにはタイトル、バンド名などの文字表記はいっさい記されていない。かわりに、ジャケットの右端にカラーコードが配置されている。各色に対応する文字を当てはめていくと表面からFAC73 BLUE MONDAY AND 裏面はTHE BEACH NEW ORDERと読み取ることができる。

ジャケットもカッコイイよね。フロッピーをモチーフにしたジャケットは特殊印刷の為コストがかかり1枚売れるごとに2ペンスの赤字だったらしい。余談で石野卓球が高校時代初めてピエール瀧を自宅に呼んだ時に聴かせたのがBlue Mondayなんだって

New Order - Blue Monday


6. New Order / Power, Corruption & Lies (1983)
 1983年にファクトリー・レコードよりリリースされたNew Orderの2ndアルバム「Power, Corruption & Lies (邦題:権力の美学)」のジャケットアートです。フランスの画家アンリ・ファンタン=ラトゥールの絵画がフィーチャーされた美しい作品です。 

そろそろ音酩酊。new order「power,corruption & lies」blue mondayは知っていたのですが、こんなに綺麗なジャケットだったんですね~♪素敵★

New Order - Age Of Consent


7. New Order / True Faith (1987) 
1987年にファクトリー・レコードよりリリースされたNew Orderのシングル「True Faith」のジャケットアートです。落下する1枚の落ち葉が中心に配置されたタイトルもミュージシャン名も表記されていない映像的なカバーが印象的です。背面の文字の配置もとても美しいです。  

New OrderのTrue Faith、1963のシングルジャケットは最も美しいレコードジャケットかもな。そーいえばピーター・サヴィル展で流してて、限定で配ったNew Orderの曲、発売してくんないかな?

New Order - True Faith


8. Suede / Coming Up (1996)
1996年にNude RecordsよりリリースされたSuedeの3rdアルバム「Coming Up」のジャケットアートです。Suedeの楽曲と調和した耽美的、退廃的かつグリッターな美意識が素晴らしいアートワークです。

suede。ステージのバックにCDのジャケットが映し出されたんですけど、当時、音楽と同様、ジャケットのデザインにも興奮しました。本当にかっこい い。ジャケが出るたびにキャーキャー言ってたことを思い出しました。Peter Savilleのデザインは展覧会に行っちゃうほど大好きです。

Suede - Trash


9. Pulp / This Is Hardcore (1998)
1998年にアイランドよりリリースされたPulpの6thアルバム「This Is Hardcore」のジャケットアートです。生気の無い裸の女性をモデルにタイトルを中央に配置した非常にインパクトの強い作品です。内省的な内容を反映したかのような素晴らしいアートワークです。
 
ピーター・サヴィルのアートワークはPulpの"This is hardcore"とNew Orderの"Power, Corruption and Lies"が特に大好き。  

これ、ジャケ買い。PULP this is hardcore!
 
Pulp - Help The Aged


10. New Order / Get Ready (2001)
2001年にロンドン・レコードよりリリースされたNew Orderの8年ぶりの7thアルバム「Get Ready」のジャケットアートです。ハンディカムを持った女性をモデルにしたモノクロ写真に一本の赤いラインが引かれたシンプルなデザインが美しい作品です。
 
New Orderの「Get Ready」は、海外アーティストの作品の中で一番滾るアルバム。曲自体もアルバム全体の流れも、アートワークもすごく好き。国内のは数えたらきりがないw
 
New Order - 60 Miles an Hour
 

音楽作品が売れない時代ですが、思わず部屋に飾りたくなるジャケットばかりではないでしょうか?内容も素晴らしいのでぜひ手に取って頂けたら嬉しいです。