「壊れ8bit」なペンダント型ビジュアライザ Quantum VJ。音楽をノイズ変換して表示
ロシアのプログラマ兼AV アーティスト Alexander Zolotov が、首から掛けられるペンダント型の小さなオーディオビジュアライザー「Quantum VJ」を発表しました。
基板上の小さな OLED ディスプレイには 3.5mm ミニジャックからの音声入力に合わせて、"壊れた 8bit コンピューター風" のビジュアライズ映像を表示します。
Zolotovが Quantum VJ を作ったのは「現在開発中のソフトウェアがオーディオの視覚化に関連していたので、それに見合うベーシックなデバイスを作りたくなった」から。ところが最初にできあがったのは電子回路に影響を与える電磁ノイズを音に変換するシンセサイザーみたいなものでした。
Zolotovはそれを Quantum DJと名付け、次にその"論理的な延長"として電磁ノイズを音ではなく視覚化するQuantum VJを考案しました。
まずジャムかなにかのビンを流用した筐体をやめ、普通の基板を採用。128 x 64px の OLED ディスプレイを取り付け、Atmel 製のマイクロコントローラ ATtiny、さらにいくつかの基本的なコンポーネントを使い、3.5mm ミニジャックからの音声入力をディスプレイに表示するようにしました。
できあがった Quantum VJ の映像は、ただただ画面上でノイズが暴れているだけに見えるかもしれません。しかし、その動きは音とシンクロしており、音の大きさや周波数でパターンが変化するさまはオーディオビジュアライザーとして充分に機能しているようにも見えます。
Quantum VJ では一応、音声を映像に変換するモードを6種類用意しています。下の動画では、ボタンを押すたびに画面上の基本パターンが変化するのがわかります。
なお、Quantum VJ は最初の電磁ノイズの影響を受ける部分はそのまま残しており、基板を指で触れると発生するノイズで映像に変化を付けることも可能です。見た目はガラクタに近いものの、実際に触ってみるとこの機能だけで10分ぐらいは楽しめそうです。
ちなみに Zolotov は Quantum VJ の販売を計画中。ただそれまでには新しい筐体色や新機能の追加を予定しています。Zolotovは「次以降のバージョンで映像出力を追加したい」語っており、もしかすると販売されるバージョンには載っているかもしれません。
下は Alexander Zolotov が手がけた、知る人ぞ知る高機能 DTM ソフト SunVox のデモ。Windows /Mac /Linux /iOS /Android ・Windows Moblile /Raspberry Pi /PalmOS & Meego と幅広いプラットフォームに対応。iOS /Android版以外は無料です。