The magnetic coils inside the compact fusion experiment pictured in an undated photo provided by Lockheed Martin.
CREDIT: REUTERS/LOCKHEED MARTIN
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ロッキード・マーティン社は、「出力100メガワットで、大型トラックの後部に入れられるサイズ」の核融合炉を、今後10年以内に実用化できる見通しがあるとしている。同社の動画も紹介。
TEXT BY JOHN TIMMER
VIDEO BY LOCKHEED MARTIN
TRANSLATION BY TOMOKO TAKAHASHI, HIROKO GOHARA/GALILEO
ARS TECHNICA (US)
VIDEO BY LOCKHEED MARTIN
TRANSLATION BY TOMOKO TAKAHASHI, HIROKO GOHARA/GALILEO
ARS TECHNICA (US)
米防衛大手のロッキード・マーティン社が、核融合エネルギー技術でブレークスルーを達成し、合理的なコストでの利用を実現に近づけたと、ロイターが報じている。このブレークスルーによって、今後10年以内に小型の核融合炉(CFR:compact fusion reactor)が実用化される見通しだという。
報道と前後してロッキード・マーティン社が出したプレスリリースは、「ブレークスルー」の内容にほとんど触れていない。同社はただ、初期研究の結果、5年以内に試作品を完成させられる見通しだと述べている。そして順調にいけば、小型核融合炉が「早ければ10年以内に開発、実装」される可能性があるという。
一方、「Aviation Week」に掲載された技術記事は、ロッキード・マーティン社が取り組んでいる小型核融合炉の設計について、いくらか詳細に踏み込んでいる。それによると、基本コンセプトは、高出力のレーザーを小さなターゲットに照射する方式(レーザー核融合)ではなく、プラズマを磁場で閉じ込めるという方式であるという点で、トカマク型の核融合炉に似ている。ただし、容器の形状がトカマク型とは異なっており、同社の研究チームによると、より効率的だという。
しかし一方で、記事は次のようにも述べている。「チームは同プロジェクトが最初期の段階にあり、実用可能な試作品をつくれるようになるまでには、まだ多くの重要な課題があることを認めている」。だとすれば、なぜ急に積極的な広報活動を始めたのだろうか。ロッキード・マーティン社は、今後の開発に必要な資金を提供してくれるパートナーを探しているとも述べており、おそらくはそれが理由だろう。