アドビは、タブレット向けアプリ構想を紹介する動画を公開した。ジェスチャー操作や複数機器間の連携など、誰でも直観的に使える画像編集ツールの未来を垣間見ることができる。
TEXT BY LIZ STINSON
GIF BY WIRED
VIDEO BY ADOBE
TRANSLATION BY RYO OGATA, HIROKO GOHARA/GALILEO
WIRED NEWS(US)
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アドビは、同社が最近開発している「未来のタブレット向けアプリ」を披露する動画を公開した。この動画では、空中で手をひねるだけでタブレット画面の中にある椅子の向きを変えたり、スマートフォンからタブレットへと「絵の具」をはねかけたり、リアルタイムで線を自在に曲げたりする様子を見ることができる。
未来的に見えるが、技術的には、既存のものですでに可能なものだ。アドビでエクスペリエンス・デザインを担当するヴァイス・プレジデントのマイケル・ガフは、「この動画に含まれている機能に、われわれに不可能なことはない」と話す。「実現するのに時間やお金がかかるものはあるが、空想にすぎないものは含まれていない」。
アドビは、積極的にモバイル空間に進出しようとしている。スマートフォンアプリを発表し、主要プログラムの多くをタブレットで使えるようにしている。「Microsoft Surface Pro」で可能なことを示すためにつくられたこの動画では、キーボードとマウスから解き放たれるとインタラクションはどうなるのか、その構想を垣間見ることができる。
「長期的ヴィジョンではあるが、アナログのツールと同じくらい使いやすい『Photoshop』を構想している」と、ガフ氏は述べる。あらかじめ計算がされているパスの学習に何時間も費やすことなく、画像を直感的に編集できるようになるはずだ。
ここでの大きな課題は、初心者と熟練者の両方に適したソフトウェアを開発することだ。誰もがタブレットで簡単に作業できるツールは、表現力は向上するものの、精度は下がるかもしれない。
この両立のために必要になるのは、「複数デヴァイスによる制作」だろう。デザイナーはモバイル機器上で、おおざっぱな色の選択や形のトレースといった作業を行い、そのコンテンツをデスクトップに転送して、より堅牢な環境で作業するようになるかもしれない。