ASUS、最高1734Mbpsの無線ルータRT-AC87U国内発表。802.11acやMU-MIMO対応、2コア1GHzプロセッサに512MB RAM搭載
ASUS が無線LAN ルータの新製品 RT-AC87U を日本国内向けに発表しました。4本の送受信アンテナを搭載し、802.11ac 接続時には規格上で最高1734Mbps という超高速な転送速度が特徴です。また電波の到達範囲は約465平方メートルと、従来の3本アンテナの無線ルータより約33% 広くなりました。
加えて独立した複数の電波を使い、複数の機器と個別に通信するMU-MIMO (Multi User-Multiple Input Multiple Output) に対応。RT-AC87U は最大4台までの対応機器と完全に同時通信できます。
MU-MIMO 非対応の無線ルータは、PC などの機器とは1対1でのみ通信可能なため、複数の機器と通信する場合は各機器との接続を高速に切り替えることで同時接続しているように見せています。そのため大量の機器と接続すると通信が不安定になる場合があります。
一方MU-MIMO 対応ルータでは、複数の対応機器と完全に個別通信できるため安定した高速通信が可能です。なお1対1の通信を高速化する従来のMIMO は、MU-MIMO と区別するためにSU-MIMO (Single User-MIMO)とも呼ばれます。
またTurboQAM を搭載し、802.11n 接続では規格上の最高速度600Mbps での通信に対応します。TurboQAM とは通信用半導体メーカーBroadcom の技術。802.11n の2.4GHz 帯で256QAM の変調方式をサポートし、40MHz チャネルで1ストリームあたり200Mbps、3ストリームで600Mbps のデータ転送を可能にします。
ハードウェアには、Cortex-A9 ベースのBroadcom BCM4709 デュアルコアプロセッサと512MB DDR3 メモリを搭載。高速通信と多彩な機能を余裕を持って処理できるとしています。
また機能面では、RT-AC87U に接続している機器の位置を検出し、その機器を狙い撃つように電波を飛ばすAi Rader を搭載。一部の無線ルータが搭載するビームフォーミング機能を強化したもので、一般的な無線ルータでは電波が届きにくい場所でも通信できるとともに、同じ接続距離ではより高速な通信が可能としています。
ほか不正Web サイトへのアクセスブロックなどのセキュリティ対策をルータ単体で行うAiProtection、USB 端子に接続したストレージに外出先からアクセスするASUS AiCloud、OS X のバックアップ機能Time Machine 対応、VPN 対応、プリンタサーバー機能、3G/4G 通信機器の共有機能、対応機器と簡単に接続できるWPS ボタンなど多くの機能を備え、すべてグラフィカルなASUSWRT ダッシュボード画面で設定できます。
主な仕様は、802.11 a/b/g/n/ac WiFi (5GHz/2.4GHz)、ギガビットイーサネット端子 x 5 (WAN x 1、LAN x 4)、送受信アンテナ x 4、USB3.0 x 1、USB2.0 x 1、128MB フラッシュメモリ。
セキュリティ機能はWPA2-PSK、WPA-PSK、WPA2-Enterprise、WPA-Enterprise、WEP (128/64bit)、WPS に対応。
対応OS は、Windows 8.1/8/7/Vista/XP/ME/2000、Windows Server 2008/2003、OS X 10.8~10.4/10.1、Linux、Ubuntu。
寸法と重さは、幅289.5 x 奥167.6 x 高47.5mm、747g。デザインモチーフは指に挟んだ割箸、ではなくステルス戦闘機です。
発売は2014年9月27日(土)。予想実売価格は税別2万7000円。専用のAC 電源アダプタなどが付属します。