「究極の街乗り自転車コンペ」はシアトルの Denny が戴冠。Fuji Bikes から発売予定
米国の5都市が参加する究極の街乗り自転車デザインコンペ「The Bike Design Project」は、ネット投票の結果、シアトルの Denny がウィナーとなりました。これにより、2015年に市販化されることも決定しています。
The Ultimate Bike Project
コンペに出品したのはシアトル、ポートランド、シカゴ、ニューヨーク、サンフランシスコの5都市。ウィナーを決める一般投票の期間中、各都市の自転車を比較するため The Bike Design Project のサイトには約13万6000人が訪れました。
シアトルのデザインコンサルタント Teague と自転車ビルダー Sizemore が出品した Denny は、シアトルの街で乗りやすい自転車を想定してデザインされました。
取り外しても、そのままでもロックとして機能するハンドルや、坂の多い街で活躍する電動アシストと自動変速、ブラシ状の泥除け、自動点灯するLED ライトなど、いずれもアイデアがどのように機能するのかがわかりやすかったのも、支持を得た理由かもしれません。
他の都市の自転車が荷台を着脱/収納可能とし、オプションで機能を追加するものが多かったのに対し、Denny は荷台の機能を絞り込むという逆の発想を持ち込んだのも大きな特徴だったように思われます。
ウィナーとなった Denny は、自転車メーカー Fuji Bikes により量産されることが決定済み。発売時期は2015年の予定ですが、価格はまだわかりません。また、Denny 以外の自転車もいくつかは独自に製品化を目指すようです。
以下、選に漏れはしたものの、いずれも個性豊かな各都市の自転車を簡単にご紹介。
Engadget でもご紹介したポートランドの Solid は、スマートフォン連携を重視したハイテク指向な自転車。ハンドルの振動によるナビゲーションや、内蔵 GPS による盗難追跡機能などを備えます。3Dプリントで成形されたチタンフレーム内部にワイヤーを通したり電子機器類を配置することで、外見上のシンプルさや美しさも追求していました。
シカゴの The BLACKLINE は前後に様々な荷台を付け替えられるマルチカーゴシステムが特徴。内蔵 GPS と、ハンドルの両サイドの LED によるターンバイターンナビゲーション機能などを備えます。
ニューヨークの MERGE はスマートフォンホルダーと充電用のUSB 端子を備えます。普段はフレームに格納しておける折りたたみ式の荷台は、瞬時に出し入れできるのが特徴的。また、ワイヤーロックもフレーム内から取り出して使用可能です。
サンフランシスコの EVO は三角形を基調としたフレームデザインが目を引く自転車。こちらもThe BLACKLINE と同様、前後に着脱可能な荷台やかごが取り付けられるしくみ。子供用のシートも取り付けられるのは利便性が高そうです。