火曜日, 8月 26, 2014

信頼を集めるPV監督ジョルジョ・テスティ


ライブ映像の「魔力」を伝えるためにクリエイターがすべきこと:信頼を集めるPV監督ジョルジョ・テスティ


数多くのヴィデオクリップやライヴ映像を手がけるイタリア人映像監督ジョルジョ・トスティへのインタヴュー。ボン・ジョヴィやオアシス、ローリング・ストーンズと仕事をし、最近ではブラー再結成を追ったフィルム『NO DISTANCE LEFT TO RUN』でグラミー賞にもノミネートされている。


2014年4月にリリースされたデーモン・アルバーンの「エヴリデイ・ロボッツ」収録曲「ミスター・テンポ」のPV。撮影はロンドン東北部にある教会で行われた。
その曲を受け取ったとき、ジョルジョ・テスティは、ベルリンからロンドンへ向かう飛行機に搭乗するところだった。ロンドンは、彼が10年前から暮らし、仕事をしている都市だ。
「レコード会社からの要望は、コンサートの間に収録するライヴ・ヴィデオを撮影することでした。フライト中に、曲を聴きながら窓の外を見ていると、虚空に浮いているような感覚がぴったりのように思えてきたのです」
このようにして、ロンドン・グラマー(London Grammar)の最新のヴィデオクリップ、「Sights」が誕生した。2013年に発売したデビュー・アルバム「If You Wait」が多くの批評と聴衆の賛同を集めたエレクトロ・ポップトリオだ。
映像は、ロンドンの有名なホール、Troxyのステージでの曲の演奏の間に撮影されている。ヴィデオクリップの最後に、ヴィデオカメラは桟敷席の観客の方に移動していく。するとそこにはバンドのメンバーが座っていて、自分たち自身のコンサートを熱心に観ているのだ。
この映像演出を手がけたテスティは、イタリア・ローマの出身で、2002年に映画実験センター(Centro Sperimentale di Cinematografica)の音響技師の資格を得た。その後、2004年にイギリスに移り住んだ。36歳の彼は、イギリスの制作会社Pulse Filmsのチームの一員として、数年前からロンドンの新しい演出シーンで最もよく見かける名前のひとつになっている。
ライヴ・コンサートの撮影で名を馳せたテスティは、大物アーティストに争って指名されるようになった。この何年かで彼は、ボン・ジョヴィ、オアシス、スティング、ローリング・ストーンズ、ピクシーズ、エイミー・ワインハウスのために仕事をした。
こうしたバンドやミュージシャンの幾人かとは、特別な関係を結んだ。例えばブラーがそうで、彼は2009年に「Live at Hyde Park」のDVDの監督をして、いまも彼らと一緒に仕事を続けている。デーモン・アルバーンは、ソロアルバム「エヴリデイ・ロボッツ」からシングルカットした彼の最新シングル「ミスター・テンポ」の映像監督に彼を選んだ。また、ポストパンクの女性バンド、サヴェージズ(Savages)については、その音楽的成長、アーティストとしての成長を、最初のコンサートから最新シングルまで、一歩一歩見守ってきた。
Fuckers / Dream Baby Dream [Analog]