金曜日, 6月 14, 2019

バンドしようぜ<第26話>「わかれうた」吉泉知彦

 

バンドしようぜ<第26話>「わかれうた」


リズム隊のふたり(ドラム・沢尻&ベース・土沼)の関心ごとは、もっぱら中古車をめぐるあれこればかり。果たして「この人たち、ちゃんとバンドやってるの!?」という読者の声は届く……のか!? 

 

第26話 『わかれうた』

バンドしようぜ!26-1g.jpg

バンドしようぜ!26-2g.jpg

バンドしようぜ!26-3g.jpg

バンドしようぜ!26-4g.jpg

バンドしようぜ!26-5g.jpg

バンドしようぜ!26-6g.jpg

バンドしようぜ!26-7g.jpg

バンドしようぜ!26-8g.jpg

 

久しぶりのライヴでも、「それが私のクセなのか」……ミキのスナック仕込み情感120%ボーカルは健在だ。満を辞してバンド名が明かされた、“信濃リバーサイド”。他メンバーも、気合は十分!今後の演奏にも乞うご期待♪

 

←前の話へ        次の話へ→

各話一覧へ

 

<登場人物 プロフィール>


post00000027245.png

沢尻肇(ドラム)45歳 家電量販店勤務
高校生の時からコピーバンドを趣味で続けている。18歳の息子の竹夫は引きニートだが宅録が趣味。音楽の話をしようとすると煙たがられる。今のところ腕力では優勢。

 

post00000027246.png

菊池ミキ(ボーカル)39歳 理容師だったが今はスナック勤務
佐々木と付き合っていた過去がある。カッとしやすい性格。酒が入るとヒートアップしがち。スナック「五色沼」のエースホステスとして、日々常連のボトルを飲み干している。

 

post00000027247.png

佐々木達郎(ギター)40歳 自動車整備工場勤務
7歳の娘がいるが別れて暮らしている。現在の彼女は、aiko系女子・よし子。身近な女性にすぐ惚れがち。

 

post00000027728.png

土沼孝之(ベース)44歳 高校の社会科教師
沢尻の高校の同級生で当時から一緒にバンドをしていた。
佐々木に車を直してもらった縁でバンドを始める。趣味はバス釣り。理不尽な怒りを向けられがち。

 

post00000027249.png

桜井仁美 24歳 家電量販店勤務
一回り以上年の離れた上司、ドラム沢尻に好意を寄せている(すでに告白済み)。細身だがボイン。ピアノが上手く、バンド経験あり。客や同僚など、ストーカーを惹きつけがち。

 

♪第26話の楽曲♪

中島みゆき/わかれうた
mysound_btn_470×58.png
 

月曜日, 6月 03, 2019

「デトックス」は幻想?

 

「デトックス」は幻想だった?

 5つの手法を“科学的”に分析した結果



体内の毒素を排出することを謳い、さまざまな「デトックス」プログラムの宣伝で世の中は溢れている。これらは果たして本当に効果があるだろうか? 医療関係者によると、効果があるどころか健康を害するリスクが高いものが少なくないという。ファスティング(断食)からデトックスウォーター、イオンフットバスなど、5つの手法の「本当の効果」について検証した。






デトックスに関心がある人は多いだろう。特に長期休暇の時期であれば、ぜいたくな食事をとった内臓の“社会復帰”には時間がかかる。だからこそ、メールの受信箱やInstagramのフィードに届くデトックスプランの広告は興味をそそるもので、なかなか無視できないかもしれない。

ファスティング(断食)から食事に加えるサプリメントまで、こうしたデトックスは体から毒素を取り除くと謳っている。むさぼるように摂取したアルコールや高カロリーの食物には、おそらくたくさん含まれていたことだろう。

それでも、デトックスプランの誘惑を無視すべき理由がある。幸いなことに、人間の体には毒素を除去するシステムが組み込まれている。肝臓と腎臓は、血液から毒素を自然にろ過して排出してくれるのだ。

デトックスは幻想なのです」と、イェール大学医学部の臨床神経科医スティーヴン・ノヴェラは指摘する。「人間の肝臓と腎臓は、健康であれば問題なく毒素を排出します。そのための臓器なのですから」

ノヴェラによると、体に備わったデトックス機能以外には、正当と認められるデトックスは存在しないという。オンライン上のデトックス商法は「エセ科学」であり「まやかし」だというのだ。

ここからは読者のために、市場に出回っている最も一般的な5つのデトックスをまとめたうえで、これらが実際に体に及ぼす作用を裏づける「科学」について説明していきたい。もし、そうした「科学」が存在するのであればだが──。


1)ファスティング(断食)

医学的な指導の下で安全に断食に取り組むなら、必要とされる減量や血糖コントロールの改善といった多くのメリットがある。しかし、体からの排毒に役立つという科学的根拠はほとんどない。

一方で、カロリー摂取を大幅に制限する一部の食事療法が危険をもたらす可能性のあることは、根拠をもって明らかに言えることだ。例えば、映画『ドリームガールズ』の役づくりに向け、主演のビヨンセが減量するために採用して有名になった「マスタークレンズダイエット」。これは約10日間にわたって液体のみを摂取する方法だ。

基本的には、レモンジュースと水にカイエンペッパーとメープルシロップを加えた飲み物を指しており、「マスタークレンズ・レモネード」と言ってもいいだろう。すべての食べ物と飲み物をこのレモネードに置き換えることで、食事をとらないようにする。

しかし、マスタークレンズのような過激なダイエットは著しく健康に害を与える可能性があると、ニューヨークを拠点とする管理栄養士のレイチェル・リンクは説明する。「代謝を鈍らせるだけではなく、体重を落としにくくする作用さえあります。通常の食事に戻すと、たいていは体重が再び増加するでしょう」


2)ハーブ療法

肝臓のデトックスを促す方法としてよく宣伝されているサプリメントのひとつに、オオアザミ(Milk thistle)というハーブがある。この植物の種子には肝機能を改善するとされる化学物質のシリビンが含まれており、排毒を促すと言われてきた。

このような認識が一般的に広まっている理由は、一部の研究により、シリビンが肝障害やがんの治療につながる有望な成分であることが示されたからだ。「肝疾患の人であれば、肝機能を改善できる可能性があります。しかし、単に健康を増進したい元気な人に対する効果は、まだ十分に研究されていません」と、管理栄養士のリンクは話す。




オオアザミなどによる治療の成功例は個人による報告に基づいており、証拠としては不十分だと彼女は言う。そしてハーブに関するこのような認識が、大いに由々しき事態に至ることもある。液体とハーブ療法でデトックスを試みた女性が2017年1月に、命に関わる疾患で病院に運ばれたのだ。

この症状の正確な原因を医師たちは判断できなかったものの、女性が摂取した薬のひとつに含まれていたセイヨウカノコソウの根に関連があるのではないかとみている。「人が口にするものは何でも危険性があります。特にこうした疑わしい製品をつくっている会社は、一般的にきちんと取り締まりされていません」と、臨床神経科医のノヴェラは話す。


3)イオンフットバス

スパは全国にあるが、そこでイオンフットバスの広告を見たことがある人もいるだろう。あるいは、DIYキットとして売り込まれていることに気づいた人もいるかもしれない。
イオンフットバスとは、「プラスに帯電したイオン化フットバス」によって、マイナスに帯電した体内の毒素を引き寄せて身体から排出する──というものだ。通常は使用後に、フットバスに入っている水の色が変化する。メーカーによると色の変化が、この療法の効果を示す証拠だという。

しかし、実際のところ水の色が変化するのは、毒素の排出とは関係のない複数の理由によるものだ。例えば、イオン化した水に含まれる不純物が、この不思議な変化の原因である可能性が挙げられるだろう。

健康なボランティア6人の尿サンプルに基づいた研究では、イオンフットバスによって足から毒素が排出されることはないことが明らかになっている。
いっそのこと、自宅で浴槽の水に足を漬けてみてもいいかもしれない。少なくともこのやり方なら、お金はかからないだろう。


4)デトックスウォーター

キュウリ、レモン、ミント、そのほかいろいろ──。果物や野菜に水を注ぎ込み、カロリーを摂取せずにフレーヴァーを楽しむのが、デトックス界における最新のトレンドだ。まだ心が傾かなければ、Instagramを開いて画面を素早くスクロールしてみよう。きっと気が変わるはずだ。

ましてや、リアリティスターのコートニー・カーダシアンが、“確実に”体のデトックスを促すという「特製デトックスウォーター」を18年に紹介したからには、何のためらう理由もない。これはキュウリやレモン、ショウガで香り付けされたオリジナルである。




しかし、こうしたデトックスウォーターにデトックス効果はない。ほんの微塵もだ──。もちろん、水分の摂取量が増えれば、新陳代謝が促されるといった健康上のメリットはある。香り付けすれば飲み物の味は確かによくなるだろう。しかし、肝臓や腎臓を助ける働きはほとんどない。

「『デトックスウォーター』がただちに健康を増進することを期待すべきではありません。余分な量の水分を流し込むことによって一時的に体重を減らす以外に効果はないのです」と、リンクは語る。

また、水を飲む量は極端にならないように注意が必要だ。血中ナトリウム量が過度に低くなった場合に起こる低ナトリウム血症は、1時間あたり1リットル以上の水を飲むと発症する可能性がある。これは重い疾患だ。


5)コーヒー浣腸

最も人気の高いデトックス方法のひとつが、女優グウィネス・パルトロウが自身のオンラインストア『goop』内の「Beauty & Wellness DETOX GUIDE」コーナーで宣伝し、135ドル(約14,800円)で販売していたコーヒー浣腸だ。

コーヒー浣腸は毒素を取り除くと謳われてきたが、科学コミュニティからは広く非難されている。効果はないどころか、有害でさえあるという。

「コーヒー浣腸は危険をもたらす可能性があり、まれにせん孔まで生じています」と、ノヴェラは言う。肛門裂傷や細菌感染、繰り返せば腸筋肉の弱体化など、リンクも同様の懸念を示している。それでもやってみたいと思うのであれば、死亡に至った事例も複数ある、ということを覚えておくべきだ。


では、どうやってデトックスしたらいいのか?

結論から言えば、いわゆるデトックスには手を出さないことだ。体が健康であれば、毒素は自然に排出される。「デトックスそのものが幻想なのです」と、ノヴェラは話す。

暴飲暴食を避けて十分な睡眠をとり、水分を過不足なく摂取するといった基本的なルールに従って、健康を保とう。長期休暇のタイミングにはできないかもしれないが、そのあと通常の食事と活動的なライフスタイルを再開することで「普段の生活のリズムを取り戻す」よう、リンクは勧めている。

「多くのデトックス方法は疲労をもたらし、活力を減退させます。自然な排毒作用に欠かせない栄養素を体に供給するには、健康的な食生活を送ることが最も効果的です」。つまり、リキッドランチ[編註:アルコール付きのランチ]を避け、たくさんの野菜や穀物、ヘルシーな脂質を摂取することがよい結果につながるのだ。