火曜日, 10月 26, 2021

「KS-55Hyper」、「KS-55」とソックリだが、KS-55ではない。

 


あの“ガチ過ぎる”PCスピーカー、ついに異次元へ。クリプトン「KS-55Hyper」


KS-55Hyper
 

「部屋で音楽や映画、YouTubeなどをいい音で楽しみたい」という人は多い。「でも、大きなアンプやスピーカーを置く場所がない」という人も、同じくらい多いだろう。そんな人への“救世主”的なスピーカーとして人気なのが、クリプトンの「KS-55」(ケーエス ダブルファイブ)。

 

だが、ちょっと待って欲しい。冒頭に掲載した写真は「KS-55」とソックリだが、KS-55ではない。55の上位機種、その名も「KS-55Hyper」という新製品だ。「外観は同じで、中身がちょっと変わったマイナーチェンジモデル?」と思ったかも知れない。ぶっちゃけ筆者もそう思った。だが、音が出た瞬間に思わず「なんだこれは」とぶったまげるほど、まるで違う製品に進化している。結論から先に言えば、これは“羊の皮をかぶった狼スピーカー”だ。 

 

KS-55/KS-55Hyper

いきなり「KS-55を知っている事」を前提に書きはじめてしまったが、基本的なところをおさらいしよう。KS-55やKS-55Hyperは、一見すると、昔よくあった“パソコン用高級アクティブスピーカー”に見える。

確かに、USB入力やステレオミニのアナログ入力も備えているのでPCスピーカーとしても使えるが、機能はそれだけではない。光デジタル入力も備え、例えばテレビやCDプレーヤー、ゲーム機とも接続できる。また、Bluetooth受信も可能で、スマホからワイヤレスで飛ばした音楽を、KS-55/KS-55Hyperだけで再生する事も可能だ。要するにスピーカーというよりも、“コンパクトなオーディオシステム”のような製品だ。 

 

右チャンネルの背面。USB-B、ステレオミニのアナログ入力、光デジタル入力も備えている

 

“オーディオシステム”と書いたが、もう1つの特徴が、この製品を開発したのが、バリバリのピュアオーディオメーカー、クリプトンである事。上は約100万円のフロア型スピーカーまで手掛け、オーディオボードやオーディオ電源などのアクセサリーも開発している同社が、“安くて小さくて音が鳴ればいい”存在だったPCスピーカー市場に参入。ピュアオーディオの技術をふんだんに注ぎ込んで、“小さなオーディオスピーカー”としてガチで作ったのが、KS-55やKS-55Hyperというわけだ。

そのガチっぷりは、ある意味「そこまでやるか」というレベルで、まず筐体からしてアルミの押し出しで作られている。触ると質感最高、叩いてもビクともしない剛性の高さ。ひっくり返すと、底部には高級オーディオボードにも使われている「ネオフェード カーボンマトリックス三層材」という、これまた超高級素材をインシュレーターに使うなど、「これいくらするの?」と心配になるこだわりぶりだ。

 

筐体はアルミの押し出しで作られている

 
超本格的なインシュレーター装備

気になる価格(ペア)は、KS-55が92,500円なのに対し、KS-55HyperはちょっとUPした99,800円で、それでも10万円を切っている。PCスピーカーとして見ると高価だが、アンプやDAC、Bluetoothレシーバー内蔵、本格的なインシュレーターもセットになった小型オーディオスピーカーと考えると安いという、非常にユニークな製品だ。

ちなみに、販路は直販サイトのみだ。理由は“お店で販売すると、この価格は実現不可能”なため。ギリギリ頑張ってなんとか10万円以下にしている。「将来のピュアオーディオファンを増やすための先行投資」的な側面も持ったスピーカーというわけだ。


似ているけれど、中身がまるで違うKS-55Hyper

新機種のKS-55Hyperに話を戻そう。前述の通り、外観やサイズに違いはない。109×203.4×159.5mm(幅×奥行き×高さ)で、片手でガッとつかんで持ち運べるサイズ感だ。重量は右スピーカーが約2kg、左が約1.9kgとなっている。 

片手で持ち運べるサイズ感
 

筐体はタマゴの断面を連想させる、オーバル・ラウンドフォルムデザイン。オールアルミ製で角張っていないため、回折効果で音の反射を低減。筐体内部に並行な面が無いのもポイントで、内部で定在波が発生しにくい形状でもある。背面には、フォールデッドダクトによるリアバスレフポートを搭載。低域再生能力を増強する事で、小型のデメリットをカバーしているわけだ。

 

タマゴの断面のような形状。筐体内部に並行な面が無く、内部で定在波が発生しにくい形状
 

搭載ユニットもKS-55と同じ。ハイレゾ用に開発された、60kHzまで再生できる30mmリングダイアフラム・ツイーターと、63.5mm径のウーファーを搭載した2ウェイだ。このユニットもこだわりのチョイスで、オーディオ用スピーカーユニットで知られる、デンマークのTymphany製のものだ。全体の周波数特性は70Hz~60kHz、クロスオーバー周波数は1,200Hzとなっている。 

 

ツイーターとウーファーユニットは、音質に定評のあるデンマーク・Tymphany製

KS-55Hyperが面白いのはここからだ。KS-55/KS-55Hyperは、ツイーターとウーファーをそれぞれ個別のデジタルアンプでドライブする“バイアンプ駆動”というリッチな仕様になっている。こうする事で、ウーファーが振幅して発生した逆起電力が、ツイーターに流入して音を劣化させるのを防げる。

さらに、DDC(Digital to Digital Convertor)とDSP(Digital Signal Processor)を搭載しており、USBや光デジタル経由で入力されたデジタル信号をDSPで処理し、デジタルのクロスオーバーネットワークでツイーター用、ウーファー用に分割した後、そのままデジタルアンプにダイレクトに直結させている。つまり、入ってきたデジタル信号をデジタルのまま処理・増幅し、ユニットの直前までデジタルのまま伝送する。アナログへの変換ロスを限界まで少なくしているというわけだ。 

 

KS-55Hyperでは、このデジタルアンプが大幅に強化された。出力電圧が従来の12Vから24Vにアップし、KS-55が25W×4で総合100Wの出力だったところ、KS-55Hyperは35W×4の総合140Wへとパワーアップしている。これにより、「小型サイズを維持しながら、大型スピーカーのような雰囲気のサウンドが再生できるようになった」という。

もう1つ注目点がある。KS-55はリニアPCM 192kHz/24bitまでしか対応していなかったが、KS-55Hyperは新たにDSD用DACを追加。DSD 5.6MHzまでダイレクトに再生できるようになった。これに合わせて、フロントパネルにインジケーターも追加。PCMの場合は緑に、DSDの場合はオレンジに光るようになり、いま、何の音声フォーマットを再生しているかわかりやすくなっている。

 

上段のインジケーターに注目。PCMの場合は緑に

 
DSDの場合はオレンジに光る

進化は内部にとどまらない。前述の通り、KS-55は専用形状のオーディオボードを同梱。

 

KS-55、インシュレーターを埋め込んだ専用形状のオーディオボードが付属している

KS-55Hyperではこの特徴を維持しつつ、使い勝手をアップさせるため、3点支持の滑り止め搭載インシュレーターを底部に装着するカタチになった。

 

KS-55Hyperのインシュレーターは直接装着されているタイプ

 

インシュレーターに使っている素材は、クリプトンのピュアオーディオ用オーディオボードで使っているものと同じ「ネオフェード・カーボンマトリクス三層材」だ。ネオフェードには、振動エネルギーを吸収して熱エネルギーに変える効果がある。これを、2枚のCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)の板でサンドイッチしたのが三層材。つまり、上に乗せたスピーカーの振動を、ネオフェードが熱に変えて、下のCFRPや、その下にある机などに振動を伝えない。

 

ネオフェード・カーボンマトリクス三層材の断面。中央のネオフェードを、2枚のCFRPでサンドイッチしているのがわかる

机に振動が伝わってしまうと、当然ながらそこから音が出る。スピーカーからの音だけを聴きたいのに、違う場所から出た音も一緒に聴いてしまう事になり、“音が濁る”わけだ。普通はそうなった時に対策としてインシュレーターを買ってくるわけだが、KS-55Hyperにはそれが最初から取り付けられているというわけだ。

KS-55Hyperでは、このネオフェード・カーボンマトリクス三層材を丸く加工し、外周を滑り止めのOリングで囲んでいる。こうする事で、スピーカーが簡単に動いてしまわないよう、滑り止めの役割も果たしている。

個人的に「これはいい!」と感じるのは、このインシュレーターが底面に最初から固定されている事。“オーディオボードの上にスピーカーを乗せる”という設置作業も、“オーディオ趣味を楽しんでる”感があって悪くないのだが、そのままだと、例えばノートパソコンの電源ケーブルに足を引っ掛けて、そのケーブルがスピーカーに当たったとか、なにかの衝撃でスピーカーとボードがズレてしまう。

また、書斎で使っていたスピーカーを、リビングのテレビまで運んで楽しむような時でも、オーディオボードとスピーカーが分離すると持ち運びにくい。KS-55Hyperは設置安定性がアップすると共に、“家の中での活躍の場が広がる”進化点と言えるだろう。

細かい進化だが、背面を見るとBluetoothのアンテナが小さくなった。正面から見た時に、本体に隠れるので、デザイン性が高まったと言えるだろう。アンテナとしての性能低下は無いそうだ。“なぜアンテナを内蔵しないのか”は簡単で、筐体が全部アルミ製で電波が通りにくいからだ。普通なら「一部をプラスチックにしてそこにアンテナを」とかやるところだが、「そんなことしたら音が悪くなる」とアンテナを付けるところが実にピュアオーディオメーカーらしい。

Bluetoothの対応コーデックは、48kHz/24bitまで対応するaptX HDに加え、aptX、AAC、SBCに対応。プロファイルはA2DPに対応している。 

 

KS-55の背面アンテナ

 

KS-55Hyperの背面Bluetoothアンテナは小さくなり、正面からは見えなくなった

 

こんな小さな筐体から、こんな大きな音が

 


 

さっそく音を聴いてみよう。一番気になるのは「KS-55とどう違うのか」だろう。

というのも、KS-55もメチャクチャ音が良い小型スピーカーで、もはや完全に“PCスピーカー”の枠をぶち抜いて、“ピュアオーディオ用ブックシェルフスピーカー”といえるサウンドを奏でてくれる。

そんなKS-55とKS-55Hyperでは、サイズやユニットが同じ。大きく変わったのはデジタルアンプの出力が、25W×4=総合100Wから、KS-55Hyperは35W×4=総合140Wになった……という部分のみ。「なんだ、アンプの出力が上がっただけか」、「そんなに大きな音は出さないからKS-55でいいのでは」と思う人が多いだろう。ぶっちゃけ私もそう思っていた。

だが、KS-55Hyperとパソコンを接続し、音を出した瞬間「なんだこれは」と、驚くほかない。決して大きな音は出していない。聴感上、KS-55と同じくらいの音量になるようにKS-55Hyperを調整した状態で聴き比べても、音が出たらすぐ「ぜんぜん違うわ」と思わず声が出てしまう。

「イーグルス/ホテルカリファルニア」の冒頭、アコースティックベースがズーンと沈み、そこにアコースティックギターのメロディー繊細に重なるが、このズーンという沈み込みが圧倒的に深い。さらに、その重低音がグワーッとこちらに押し寄せてくるパワーフルさもまるで別物だ。また、ベースの響きが「ズオオオーン」と静かに響いていく音もしっかり聴き取れるため、背後に広がる空間もKS-55Hyperの方がより広く、深いところまで見通せる。

もっとシンプルな女性ボーカル「手嶌葵/明日への手紙」でも、手嶌葵の情感豊かな声の伸びやかさ、そしてたっぷりとした響きがこちらにグッとせり出してくるパワー、そして寄り添うようなピアノの伴奏の響きが背後の空間にどこまでも広がっていく様子が、KS-55Hyperでは本当に奥の奥まで見通せる。

この違いを項目として羅列すると「音圧アップ」、「音場拡大」、「低域がよりパワフル」という感じなのだが、これらが組み合わさると「もはやまったく違うスピーカー」という印象になる。まとめて言うならば「より堂々とした、スケール感豊かな音」になり、そこから生まれる「圧倒的な余裕」みたいなものが、この小さなスピーカーを、大きく見せる。

昔、テレビの通販番組で巨大なスピーカーが登場し、雄大な音楽が流れれた後で、「実はこの大きなスピーカーはケーブルが繋がっておらず、本当はこの小さなスピーカーから鳴っていたのです!」みたいなビックリ・デモがあったが、KS-55Hyperはまさにそれ。“羊の皮をかぶった狼”だ。こんな片手でつかめるサイズのスピーカーから、オーディオ用ブックシェルフの中でも、結構大きめのスピーカーから出ていておかしくないうような、余裕たっぷりのサウンドが流れ出すのは驚きだ。

単に、“小さなスピーカーに大出力アンプを搭載すれば、こんな音が出る”わけではない。その証拠に、「ジェイムス・テイラー/ユーヴ・ガット・ア・フレンド」のような低い音が豊富に入った楽曲を聴きながら、ボリュームをどんどん上げていっても、筐体がまったくビビらない。これがプラスチックなどのヤワな素材であれば、盛大に振動し、その素材特有の響きが音にプラスされ、ボワボワした音になってしまう。だが、KS-55Hyperではお腹にズシズシ響くような音圧で再生しつつ、低音はタイトで、上に重なるギターの描写や、観客の歓声の音像もシャープなまま。解像感がまったく低下しない。 

 

再生中に筐体を触っても、ビビりがない
 

そのまま音を出しながら、机に手を置いても、机は振動していない。性能の高いインシュレーターの効果だ。もし机からも盛大に音が出ていたら、音場に定位する音像が、こんなにシャープにならなかっただろう。ボーカルや楽器の輪郭は非常にシャープで、細かな音の動きが本当によくわかる。

 

机にも振動が伝わっていない

 

この情報量の多さは、前述のように、デジタルのまま処理・増幅してユニットの直前まで情報量を落とさない仕組みも寄与しているのだろう。ぶっちゃけ、個別に「USB DAC」、「プリメインアンプ」、「オーディオ用ブックシェルフスピーカー」を買ってきて、KS-55Hyperを超える音を出そうと思ったら、かなりグレードの高い製品を選ばないと難しいのではないかと思う。とてもじゃないが10万円以下で揃えるのは無理だろう。そう考えると、KS-55Hyperが異常にコスパの良いオーディオシステムに見えてくる。

 

音が変わると、YouTubeの動画も違って見える

 

試聴は、パソコンでAmazon music HDを使い、排他モードでハイレゾ楽曲などを聴いているが、これはもちろん音が良い。だが、もっと驚くのはフツーにYouTubeで動画を見た時だ。

最近、コロナの影響であまり外出できないストレス解消で、寝台特急で旅をしたり、キャンピングカーで旅をするYouTuberの動画を見まくっているのだが、その動画の音が、KS-55Hyperで聴くとまるで違う。

駅の構内で多く足音が反響する音が非常にクリアかつリアルで、“本当にその場にいる感”が大幅にアップ。走行中の電車内で「今からシャワーを浴びてみます」と喋っている声が、細かく解像されるので、騒音の中でも聴き取りやすい。

キャンピングカーでは、車内に乗り込んでドアを閉めた時の「バフッ」という密閉感が、音圧豊かなKS-55Hyperで再生すると超リアル。寝床の準備をしている時の、布団の衣擦れや、車内で焼き肉している時の油がはねるピチピチという細かな音まで聴き取れる。今までは麦茶片手に、適当に見ていたYouTuberなのに、耳からの情報量が一気にアップしたことで、姿勢を正して「うわーこんな感じなんだ」と動画に見入る事が増えた。これはホントに“激変”なので、ぜひ体験して欲しい。

YouTubeでこの違いなので、NetflixやAmazon Prime Videoでも次元の違うサウンドが味わえる。最近Netflixオリジナルドラマ「Lupin/ルパン」にハマっているのだが、BGMの重厚さ、緊張感を高めるストリングスの音圧が実にリッチだ。この“リッチさ”が、映画鑑賞には欠かせない。ニアフィールドで視聴しても、小型筐体で音離れの良いKS-55Hyperなら、映画のBGMがパソコンやタブレット画面を遥かに超えて広がり、左右から自分を包み込んでくれる。その中でビシッと中央に定位するセリフの明瞭さも見事だ。

これだけゴージャスでスケール感のあるサウンドで映画が楽しめるなら、ぶっちゃけ「サウンドバーいらないのでは?」と思ってしまう。 

 

Bluetoothでも気軽に再生できる

 

また、Bluetooth受信できるのもやっぱり便利だ。就寝前とか、朝の時間帯などは、「音楽が聴きたいけど、パソコンは別に起動しなくていい」という時がある。そういった時に、スマホを取り出し、手軽にKS-55Hyperと接続し、ワイヤレスでいい音が聴ける。パソコンを起動していないので、うるさいファンの音も無い。

aptX HDにまで対応していて、鮮度の高いサウンドを、スケール感豊かに再生してくれるので、音が痩せてるとか、情報量が少ないといった事はまったくない。ぶっちゃけ“Bluetoothで音楽を聴いている”感覚はまったくなく、ネットワークプレーヤーを導入したピュアオーディオを聴いている気分に近い。「Bluetoothでもこんな音が出せるのか」と驚くだろう。 

 

本体にタッチしての操作も可能だが、リモコンも付属。

テレビ番組やゲームも別物になる

では、テレビの音をKS-55Hyperで再生したらどうだろう。リビングに持ち込み、テレビからの光デジタル出力をKS-55Hyperに接続すると、これもスゴイ。

テレビ内蔵スピーカーとKS-55Hyperの音を比較すると、もはや違い過ぎて比較にならない。低音がどうのとか、高音がという違いではなく、完全に音の次元が違う。

 

 


光デジタルケーブルでテレビと接続

 

例えば、私はテレビ朝日の「ナニコレ珍百景」というバラエティ番組が好きなのだが、この番組では、“街で見つけた変なモノ”とか“気になる建造物”などを紹介する時に、BGMとしてムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」から「キエフの大門」がかかる。壮大なBGMと共に、シュールな看板などが画面に大写しになるのが面白いのだが、このBGMがKS-55Hyperで再生すると超壮大に広がり、画面の奥まで響きが広がっていくのがわかる。まさか「ナニコレ珍百景」で音の良さを感じる日が来るとは驚きだ。

バラエティでもニュース番組でも、人の声のリアルさ、音像の立体感、そして男性の声の低さや、女性の声の高音などをキッチリと、色付けなく再生してくれるので、あらゆる番組の音が聞き取りやすい。芸人が沢山登場してワイワイ騒ぐような番組でも、一人一人の声の違いがしっかりと聞きわけられる。それぞれの声にちゃんと立体感や質感があるため、ガヤガヤしていても“うるさい”と感じない。

テレビ内蔵スピーカーでは、すべての音にプラスチックの響きが付帯し、音も薄っぺらいため、ボリュームを上げると全部の音が団子のようにくっついて、何がなんだかわらなくなる。その後で、KS-55Hyperに切り替えると、「テレビって、こんなに音に情報量が含まれていたのか」と驚く。 

 

 

良い音は、ゲームプレイも変える

ゲーム機のPlayStation 5をテレビに接続し、人気のバトルロワイヤルFPS「Apex Legends」をプレイしてみたが、これもテレビ内蔵スピーカーと次元の違う楽しさだ。

生き残りをかけて銃を撃ち合うゲームなのだが、KS-55Hyperでは「ズドドド」という銃撃音の迫力が大幅にアップ。それは当然として、その銃撃音自体も非常に細かく“解像される”。つまり、自分近くでガンパウダー(火薬)が炸裂する“近い音”と、その銃撃音が遠くの山に反響した“遠い音”が、しっかりと描きわけられているのが、KS-55Hyperではハッキリ聴き取れる。

そのため、ただ銃を撃っているだけでも、「ああこのフィールドは、こんなに広い場所なんだな」とか、「自分とあの山のあいだに風が流れているんだな」という周囲の状況が、グラフィックでなく、耳で判断できる。臨場感も増すので、プレイ中の“のめり込み度”もアップ。敵の小さな足音も聞き取りやすいので、戦闘においても“音に命を助けられる”事もある。 

 

“ジックリ”も“気楽”にも使える万能スピーカー

 

パソコンで、スマホで、テレビで、ゲームでと、KS-55Hyperをいろんなシーンで使って感じるのは、その“懐の深さ”だ。

本格的なオーディオスピーカーに匹敵する、いや、情報量の面では勝っているサウンドが楽しめるので、ちゃんとスピーカーの前に座って、じっくりと音楽を聴き込む、いわゆる“オーディオらしい楽しみ方”ができる。

しかもKS-55Hyperは、音のスケール感、馬力感、音像のパワフルさなど、あらゆる面がKS-55よりレベルアップしているため、机の上に設置して、ニアフィールドで再生する従来の使い方だけでなく、例えば棚などの上に設置し、離れたところに座って聴くようなスタイルにも十分に対応できる。

そんな堂々とした音が、KS-55とまったく同じ、片手で持ち運べるサイズから出ているところもKS-55Hyperの強みだ。インシュレーターも装備した事で、持ち運びやすく、少しのスペースがあればどこにも置ける。「いろいろな部屋で使える気軽さ」は、サイズが大きいオーディオ機器では、逆立ちしても勝てない部分だ。

ベッドで寝転がってタブレットでYouTubeを見ながら、KS-55Hyperから音を出しても良い。テレビと接続して、Netflix映画を迫力満点に楽しんでも良い。書斎のパソコン横に移動し、お気に入りのハイレゾ配信をじっくり楽しむ……。“ジックリ”と“気楽”、その両方に高いレベルで対応できる“次世代オーディオ”。それに最も近いのがKS-55Hyperと言えそうだ。 

 


 

 

 

 


  (協力:クリプトン

 

 

 

 

 

 

土曜日, 10月 16, 2021

「40%以上の人がロボットとセックスする」

「40%以上の人がロボットとセックスすると回答」などAIに関する衝撃の調査結果

 

 


 

一般の人がAIやロボットに対してどのように考えているのかを調査した「Fear of AI and AI Trends for 2021」が公開されました。調査の中では「どのような状況でAI技術を歓迎するか」という問いがあり、男性回答者の48%が「性行為」と回答するなど、衝撃の結果が明らかになっています。

Will AI Take Your Job? Fear of AI and AI Trends for 2021
https://www.tidio.com/blog/ai-trends/

カスタマーサービスやチャットボットを提供するTidioは、人々がAIについてどう思っているかを調査するため、1225人を対象にオンラインアンケートを実施。回答者のうち男性は55%で女性は45%、平均年齢は39歳で標準偏差は13。このような回答者の属性から、Tidioは「調査結果は一般的なアメリカ人に当てはめることができると考えられます」と述べています。

まず調査されたのは「AIは人間に置き換わるかどうか?」という点について。AIに関する懸念の1つとして挙げられるのは「人間の仕事を奪う」ということですが、このような懸念を抱く人の多さは学歴によって異なることがわかりました。調査によると、学位を持つ人の68.5%が「数年以内にAIが人間から仕事を奪う」と考えているとのこと。学位を持たない回答者による同回答は55%だったので、学位を持つ人の方が「AIは人間の仕事を奪う」と考えていることが示されました。

また、AIに置き換わると考えられている仕事で代表的なものは、レジ打ち係・運転手・翻訳者など。そのほか、株式関連の仕事・カスタマーサービス・経理担当・清掃担当者・バーテンダー・ウェイターなどが挙げられています。

 

 

逆にAIに置き換わりづらい仕事として考えられているのは、アーティスト・ミュージシャン・セラピスト・警察・医師・弁護士・看護師・技師・機械工など。

 

 

またロボットやAIをどう認識しているのかには男女差もあります。全体として、ロボットやAIとやりとりすることに対して積極的な男性回答者は、女性回答者よりも20%多かったとのこと。

 


 Cortana、Spot、Peperなど、さまざまなロボットやAIと交流することについて、「交流したい」と答えた人は基本的に男性が多めでした。ただロボット・AIの種類によって差があり、Pepperに対しては男女いずれも75%程度が「交流したい」と答えたのに対し、チャットボット「Kuki」の場合は男性73%に対して女性44%、女性型ロボット「ソフィア」の場合は男性50%に対して女性が29%と、差が大きく出ました。また、見た目が人間に近づくと嫌悪感が高まる「不気味の谷現象」も確認されています。

 


 

ロボットを説明するための言葉についても調査されました。ポジティブなワードとしては「Cute(かわいい)」「Fun(楽しい)」「Elegant(優雅)」というものが多く、逆にネガティブな言葉としては「Scary(怖い)」「Creepy(気味が悪い)」「Weird(奇妙)」という言葉が多かった模様。

 

 



 

また、「どのようなシチュエーションであればAIを歓迎するか」という質問が行われたところ、最も歓迎される仕事の上位3つは「家の掃除」「食事の準備」「予算計画と納税」でした。逆に適切ではないと判断された使用用途3つは「ロマンティックな関係を築く」「性行為」「就職面接の録画し職につけそうかどうかを判断させる」といったもの。性行為についても回答に男女差があり、男性回答者のうち人間的なロボットと性行為することを歓迎したのは48%だったのに対し、女性は33%。またロボットとロマンティックな関係を築くことを肯定した人も男性回答者が43%だったのに対し女性は33%と、やや男性の方が肯定者が多いという結果になりました。

 

 

さまざまな懸念が持たれているロボットですが、逆に「懸念していない事柄」についてランキングにすると、「人間に報復する」「世界をのっとる」「戦争を宣言する」といったものが上位に。ただし、この3つの事柄についても、半数程度の回答者は懸念しているようです。

 

 

 

 

さらに、回答者の95%が「AIは大企業がビジネスを自動化するために利用される」と考えていますが、一方でAIによって人々の生活が便利になると考えている人の割合は70%にとどまりました。また回答者のうち68%が、一部の富裕層によってのみAIがコントロールされることを懸念しているとも示されています。

 

 


 

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「ついに来るべき時が来た」有効射程1200メートルの銃器を装備したロボドッグ

銃器装備の犬型ロボットが登場、「来るべき時が来た」と海外紙
 

 

 

30倍光学ズーム・暗視用サーマルカメラを備える有効射程1200メートルの銃器を装備した四足歩行ロボットが登場しました。IT系ニュースサイトのThe Vergeは「来るべき時が来た」と表現しています。

They’re putting guns on robot dogs now - The Verge
https://www.theverge.com/2021/10/14/22726111/robot-dogs-with-guns-sword-international-ghost-robotics

このロボットは、アメリカのGhost Roboticsが開発した「Vision 60」という四足歩行ロボットに、個人携行用銃器を専門とするSWORD Internationalが製造した、ロボットプラットフォームに取り付る用途の専用の銃器「Special Purpose Unmanned Rifle(SPUR)」を装着したもの。SPURは30倍光学ズーム・暗視用サーマルカメラを備えており、有効射程は1200メートルとのことです。

 



SPUR - SWORD Defense
https://sworddefense.com/spur/

 

Ghost RoboticsとSWORD Internationalがどの程度の協力関係を結んでいるのかは不明ですが、少なくともGhost Roboticsの四足歩行ロボットはアメリカ軍によって運用されています。2020年にフロリダ州のティンダル空軍基地にある第325治安部隊は国防総省傘下の中で初めて四足歩行ロボットを通常業務の中で運用しましたが、その際に用いられたのがGhost Roboticsの機体でした。当時のインタビューの中で、Ghost RoboticsのCEOは「(四足歩行ロボットは)人間や車両にとって好ましくない湿地帯などで運用されている」と解答しています。

 


 

この機体は2021年10月11日から13日にかけて開催されたアメリカ陸軍協会主催の年次会議「陸戦用兵器に関する展示および専門的開発フォーラム」の中で初めて披露されたもので、実際に販売されているかどうかは不明。ただし、SWORD InternationalはSPURの専用ページに今回の機体の写真を掲載し、「SWORD Defense SystemsのSPURは無人兵器システムの未来であり、その未来は今です」と銘打っているため、The Vergeは「販売していなかったとしても、販売されるのは時間の問題だろう」と述べています。

 


四足歩行ロボット「Spot」の知名度によって四足歩行ロボット業界最大手と評されるボストン・ダイナミクスは、軍事運用を禁じる厳格なルールを設けていますが、当然ながら全てのメーカーがこうしたルールを設けているわけではありません。The Vergeは多くの団体が求めているにもかかわらず(PDFファイル)アメリカの公式政策が自律型致死兵器システムに関する開発や販売を禁止していない点を指摘し、来るべき時が来たと述べています。

 



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金曜日, 10月 08, 2021

バンドしようぜ<第54話>「渚にまつわるエトセトラ」吉泉 知彦

 

バンドしようぜ<第54話>「渚にまつわるエトセトラ」


待ちに待った宣言解除! 引き続き、感染対策を怠らずスタジオに集まる「しなリバ」の面々。夏を取り戻すべく、aikoの「カブトムシ」を練習するのかと思いきや……!?

 

第54話 『渚にまつわるエトセトラ』

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(1)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(2)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(3)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(4)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(5)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(6)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(7)

第54話『渚にまつわるエトセトラ』(8)

 

青春時代に影響を受けた「あまりにも 絵になりそうな」アーティストって、いくつになっても気になる存在ですよね……。久しぶりに同級生と「カニ 食べ 行こう」♪ PUFFYデビュー25周年 おめでとうございます!!
 

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<登場人物 プロフィール>


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沢尻肇(ドラム)45歳 家電量販店勤務
高校生の時からコピーバンドを趣味で続けている。18歳の息子の竹夫は引きニートだが宅録が趣味。音楽の話をしようとすると煙たがられる。今のところ腕力では優勢。

 

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菊池ミキ(ボーカル)39歳 理容師だったが今はスナック勤務
佐々木と付き合っていた過去がある。カッとしやすい性格。酒が入るとヒートアップしがち。スナック「五色沼」のエースホステスとして、日々常連のボトルを飲み干している。

 

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佐々木達郎(ギター)40歳 自動車整備工場勤務
7歳の娘がいるが別れて暮らしている。現在の彼女は、aiko系女子・よし子。身近な女性にすぐ惚れがち。

 

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土沼孝之(ベース)44歳 高校の社会科教師
沢尻の高校の同級生で当時から一緒にバンドをしていた。
佐々木に車を直してもらった縁でバンドを始める。趣味はバス釣り。理不尽な怒りを向けられがち。

 

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桜井仁美 24歳 家電量販店勤務
一回り以上年の離れた上司、ドラム沢尻に好意を寄せている(すでに告白済み)。細身だがボイン。ピアノが上手く、バンド経験あり。客や同僚など、ストーカーを惹きつけがち。

 


♪第54話のアーティスト&楽曲

渚にまつわるエトセトラ/PUFFY
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