時速1000kmオーバー! イーロン・マスク提唱の超高速旅客システム Hyperloop 、テストコース着工へ。海外展開も検討中
米国の Hyperloop Transportation Technologies(HTT)が、テスラモーターズおよび SpaceX CEO イーロン・マスクが提唱した超高速移動手段 Hyperloop の最初のテストコース建設に着手すると発表しました。場所は当初の発表どおりカリフォルニア州クエイ・バレーで、総延長は約8kmに及びます。
Hyperloop
といえば、実業家イーロン・マスクが2013年に提唱した超高速移動手段。空気抵抗を減らすため負圧に保たれたチューブ状の軌道を設け、その中を最高速度
約1220km/hで走行します。これは、ロサンゼルス~サンフランシスコ間を約30分で結ぶ速さです。
HTT がカリフォルニアに建設するテストコースは総延長約8km。工期は32か月を予定し、総工費は1億5000万ドル。日本円にして約180億円の規模となります。
構想では、Hyperloop が使う電力はコース状に設置する太陽光パネルや風力発電などで供給するとしており、HTT は余剰分を売電することで、早ければ初期投資分の金額を7年前後で回収できるとしています。
さらに HTT は Hyperloop の海外展開も考えています。現時点では、英国ロンドン~グラスゴー間を結ぶ路線を検討中とのこと。
なお、HTT のほかにも、Hyperloop 用のポッドを製作するデザインコンペが 開催中です。これは SpaceX が主催しているもので、HTT の Hyperloop と直接の関係はありません。こちらも来年にはカリフォルニア州ホーソンに1/2サイズのテストコースを作るとしており、早ければ2016年中にもコンペを 勝ち抜いたテスト用ポッドの走行試験が実施される見込みです。