パイオニア初の携帯音楽プレーヤーXDP-100R発表。DSD / MQA再生、最大288GBストレージ搭載可能で約6万円
ポータブルプレーヤーではあるものの OS には Android5.1.1 を搭載、タッチ対応の液晶パネルは4.7型1280 x
720pxと大きく高解像度で、スマートフォンで音楽プレーヤーアプリを使う感覚で操作ができそうです。 GUI は CUE
リスト(トラックリスト)やイコライザー画面を再生画面の上下に配置し、フリックで素早く行き来できるようにしました。
また本体側面には操作ボタンも装備。ポケットやバッグの中に入れたまま 電源のオン/オフ、再生/曲送り/曲戻し といった操作が可能です。目玉のひとつ DSD の再生機能ですがネイティブではなく、通常の再生では PCM 変換となります。一方、USB-DAC製品などへデジタル出力する場合は相手機器の対応次第でDSDネイティブ出力も可能です。XDP-100RにはUSB-DAC機能は搭載しません。
DAC には ESS 社最上位の SABPE ES9018K2M を採用、アンプに SABRE 9601K を搭載し、スムーズな音声信号の処理に最適化したとのこと。CPU 基板などをオーディオ部と別構成とし、各パーツの配置にも工夫を凝らすなど、サウンドへのノイズ混入を防止しています。オーディオ出力は 75mW x2。S/N 比 115dB 以上。再生周波数帯域は10Hz~80kHz。インピーダンスは16~300Ω。 802.11b /g /n /ac WiFi を搭載し、PCなどからのワイヤレス再生も可能。Google Play Music や onkyo music から直接楽曲をダウンロードすることもできます。Bluetooth は標準のSBCコーデックにくわえ高音質な aptX をサポートします。
内蔵ストレージは32GB。ほかに最大128GBまで対応の microSDXC カードスロットを2つ備えており最大288GBのハイレゾ音源を持ち歩けます。3極対応3.5mm ヘッドホン端子のほか、microUSB(OTG)端子を備えます。
再生可能なファイルは DSD 方式が DSD /DSF /DSD-IFF、最大11.2MHz。PCM 方式はFLAC /ALAC /WAV /AIFF /Ogg-Vorbis /MP3 /AAC。最大384kHz/32bit(Float/Integer)。ただしビット深度32bitのファイルは24bitへダウンコンバートします。
動画の再生も可能で、H.263 /H.264 AVC /H.265 HEVC /MPEG-4 /VP8 /VP9といったファイルに対応。JPEGやPNGといった静止画にも対応します。
本体大きさは高さ128.9 x 幅75.9 x 厚さ13mm。重さは198g(バンパー込みで203g)。
発売時期は11月下旬。オープン価格で、店頭予想価格は5万9800円前後の見込み。
ONKYO DP-X1
なお、オンキヨー&パイオニアイノベーションズはオンキヨーブランドからもハイレゾ対応のプレーヤー「DP-X1」を発表しました。こちらはほぼ XDP-100R を同じ機器構成ながら2.5mmのバランス出力を可能としており、より高音質を求めるユーザー向け。筐体デザインや UI にも若干の変更がくわえられています。 DP-X1 も11月下旬の発売予定。店頭予想価格は6万9800円です。
ちなみに XDP-100R、DP-X1 は、ともに新しいオーディオフォーマット「MQA」への対応を謳います。英メリディアンが開発した MQA はハイレゾ音源の「ほぼ聴こえないもののハイレゾ音源として重要なデータを CD音質のデータの中に折りたたんで記録する」フォーマット。MQA 非対応のプレーヤーでは CD 音質のデータとして再生され、MQAデコーダー搭載のプレーヤーではハイレゾ相当の音質で再生できるという都合のいい機能を備えます。 MQA フォーマットではファイル容量も CD 以下にまで小さくなります。ハイレゾ音源ライブラリの保管場所に悩む人にとっては救世主的なフォーマットとなるかもしれません。
オンキヨーは国内メーカーとして早くから MQA への対応を謳っています。ようやく MQA 対応の再生環境が出てきたところですが、次は e-onkyo music での MQA フォーマット採用音源の配信にも期待したいものです。