火曜日, 4月 28, 2015

iXpand|SanDisk

iPhoneの容量不足に強力な助っ人。 Lightning端子搭載USBメモリ、サンディスク『iXpand』とは



iPhoneをはじめとするiOS機を使っていて、多くのユーザーが一度は悩んだことがあるのが、容量不足との闘いではないでしょうか。とくに慣れていないうちは、本体価格が比較的手頃な16GB版を買ったはいいものの、遊んでいるゲームの度重なるアップデートや動画や写真を入れていたら、いつの間にか空き容量の警告が……という経験は、『iPhoneユーザーあるある』でしょう。

そうした容量不足の解決の一助となりそうなのが、昨今登場してきたiPhoneに直接接続可能なフラッシュメモリ。なかでも、ユニークな機能や信頼性の高さから注目を集めつつあるのが、フラッシュメモリ最大手メーカーであるサンディスクの iXpand (アイエクスパンド)フラッシュドライブです。




iXpandとは? そのメリットは?



さてまずは、iXpandがどういった製品なのかを紹介します。機能としては、Lightning端子とUSB(2.0)端子を本体に備えたフラッシュメモリ。いわゆるUSBメモリのLightning兼用版といった趣です。

特徴は iPhoneをはじめとするiOS機に接続し、専用アプリを経由することで、iXpand上の写真や音楽を直接再生できること。つまり、Mac や Windows PCにUSBメモリを装着した状態のように、一時的にですが本体のストレージ容量が増えたイメージで使えるわけです。



また Mac や Windows PCとUSB接続すると、一般的なUSBメモリとして使えます。このためiTunesやネット転送を使わなくても、PCから動画や写真を転送し、素早くiPhoneで見ることもできます。

今回は便宜上、対象機種をiPhone(シリーズ)でまとめますが、もちろんiPadやiPod Touchなど、他のiOS機でも使えます。ただし専用アプリの対応OSは iOS 7以降です。

iXpandの容量は16GB/32GB/64GBの3種類。実売価格はそれぞれ1万2000円前後、1万6000円前後、2万3000円前後。フラッシュメモリ製品としては正直なところ安価ではありませんが、他の製品にはない特徴を備えています。


専用アプリiXpand Syncは多機能で面白い



さてこう紹介すると、Engadget読者であれば当然出てくるのが、「ではiPhone側とのファイルのやりとりはどうするのか?」という疑問でしょう。ここはある意味でシンプル。iXpandは専用アプリ『iXpand Sync』を経由して本体からのバックアップや、ファイルの管理、動画や音楽の再生をおこないます。



インストールの手間を軽減するため、未導入状態のiXpandをiPhoneに装着すると、App Storeからのダウンロードが促される仕組みとなっています。



機能としては、iXpandに収録されたファイルの確認をはじめ、iPhoneに接続するだけでカメラロールの写真や動画を自動バックアップする機能、連絡先のバックアップ機能などを備えています。

カメラロールの写真や動画は手動でのコピーも可能。ファイルの選択も容易な操作でできるため、慣れていないユーザーでも使える仕様です(最後で紹介しますが、実はここが大きなポイントです)。



さて、先ほどは「ファイルの確認」とだけ紹介しましたが、もう一つの主軸は、iXpandに保存した動画や写真、音楽、そして各種書類を見るためのプレーヤー機能。

ちょっと面白いのは、このプレーヤーはオープンソースの強力なメディア再生アプリ『VLC Media Player』をベースとしていること。このためビデオファイルであればWMV、AVI、MKV、MP4、MOV、M4V、音楽ファイルでもWAV、AIF(AIFF)、WMA、OGGといった、iOS側では再生不可能なファイルが使えます。

また書類ではPDFやMicrosoft Excel、Wordの一部にも対応と、対応ファイル形式がとても幅広いことが特長です。

こうした多くのファイルに対応しているため、PCやMacからファイルを移してiPhoneで見たい、という際には、転送だけでなくファイル変換の手間も軽減でき、さらに素早く運用できる、というわけです。



また iXpand側のファイルにパスワードロック(暗号化)を掛ける機能も搭載します。設定は簡単で、暗号化強度も128bit AESベースと水準。万が一紛失してしまっても、内容を見られるリスクを軽減します。

このように、iXpand Syncは単なるデータ転送アプリを超えて、非常に多くの機能を備えています。上手に使うことで、iPhoneの使い勝手を広げることも可能です。

初見で驚く装着状態。実は持った際の収まりを考えた形状



実は Lightning端子の付いたiPhone用フラッシュメモリ製品は iXpandだけではなく、他社からもいくつか対抗製品が登場しています。しかしそうした中でも本機は、いくつかのユニークな機能を備えているのがポイントです。

まずはLightning端子装着部が、柔軟なゴム系の素材で「根元が曲がる」こと。というより、根元を曲げないと本体に装着できないのです。最初は「なぜこんな収まりの悪そうな位置なの?」と思いましたが、実際に使ってみると、外観とはうらはらに実用性の高い仕様でした。



たとえば、屋外でiXpandに収録した動画などを見る場合は、装着したまま本体を持つことになりますが、iPhone本体に装着したままでホールドしても、写真での見た目とは異なりあまり邪魔にならないのです。もちろん、これで抜けてしまうようであれば意味が薄いですが、実際はLightning端子の形状もあり、かなりガッチリ固定されます。



実際には持ち方にも左右されますが、手のひらがわに包み込まれるように位置することから重心が安定し、違和感が生じにくいと感じました。
これがライバル製品の場合は、一般的なUSBメモリと同じく端に端子があるため、手には当たりませんが、持ち方を工夫しないとブラブラしてしまい、神経を使います。

ここまで紹介したように、iXpandのメリットは動画や写真などをiPhone側容量を圧迫せずに見られるという点にあるので「装着した状態で安定して持てる」というのは、実用性を考えた場合に地味に大きなメリットとなるのです。



そしてサンディスクがアピールするのは、iPhoneにケースを装着していても使えること。
曲げられる箇所の柔軟性が高いため、iPadにかなり厚いケースを装着していても使えるという仕掛けです。

さすがにiPhoneやiPad用にはユニークな形状のケースも販売されているため、そのまま装着できない場合もありますが、ほとんどのケースではそのまま使えるはずです。


充電式バッテリーで長時間の動画も安心、信頼性も◎



またもう一つユニークなポイントは、リチウムイオンバッテリーを内蔵する点。ライバル製品ではiPhoneからの給電で動作するタイプもありますが、例えば長時間の動画を見る場合は常時アクセスしますから、地味に本体のバッテリー容量を減らします。対してiXpandは自前のバッテリーから給電するので、こうした場合でもiPhoneの電池を余計に消耗しません。

ただしその反面、大きさは36.78×64.17×11.80mm(縦長状態で置いた際の幅×高さ×厚さ)と、一般的なUSBより若干大柄。この場合はかえってわかりにくいかもしれませんが、iPhone 6 Plusと比べた写真からも存在感があります(USB端子部との比較も大きさの手がかりになるでしょう)。

またサンディスクはこの仕様により、Lightning接続時の高速転送が可能になるとアピールしています。これはアクセス時のコントローラーやフラッシュメモリに対し、安定した電流が供給できるためでしょう。

ただし一方で、電池が消耗した状態では使用不可。充電にはUSB端子を使うため、PCなどに接続すればそのまま充電できます。



さらに、動作状態やバッテリーの残容量を表示するためのアクセスランプも搭載しています。これは本体右側(USB端子を天面にした場合)に搭載されていますが、色で内蔵バッテリーの状態表示を兼ねる仕様。残量が少ないと赤色になるため、電池の状態もある程度の確認可能です。



ちなみに速度ですが、Surface Pro 3を使いUSB 2.0経由でテクシムの『TxBENCH』を使い測定してみたところ、水準以上の速度でした。連続リードは12MB/秒超え、ライトは13MB/秒超えと、USB 2.0メモリとしてはトップクラスの製品と肩を並べます。さらにランダムアクセスはライト、リードの両方で1MB/秒を切らないという、USB 2.0接続としては特筆すべき速度です。

実際にiPhoneとの接続でも、ベンチマークこそ計れませんでしたが操作は軽快で、例えば50枚ほどの写真データのバックアップなども十数秒程度で終わり、待たされ感はありませんでした。



なによりフラッシュメモリメーカーの中でも信頼性の高さで知られるサンディスク製品だけあり、信頼性が高い点も特徴です。データ保護の点で重要なフラッシュメモリチップはもちろん自社製品を採用しています(写真は同社製フラッシュメモリチップのシリコンウェハー)。



本体の外装は剛性の高い金属製。素材は未公表ですが、実際の質感や剛性からはアルミと思われます。また、USB端子のキャップは端子に当たる箇所に金属カバーが装着された、コストの掛かった設計。取り外しもしっかりと行えます。

さらに、USBメモリ全体を見ても珍しいことに、ユーザー側でのファームウェア(システムプログラム)のアップデートが可能です。もしiPhoneの新機種が登場して、システムプログラムレベルでの修正が必要になった場合などでも、ユーザー側でのアップデートが可能な安心設計です。

もちろん、AppleのMade for iPhoneとiPadロゴ認証もしっかり得ています。



さらに専用アプリ『iXpand Sync』はなんとオープンソースで、ソース公開サイト『GitHub』でソースコードが公開されているのもユニークなところ。iOSのプログラム開発者であれば、このソースをベースにしてiXpandを使った独自プログラムの作成も可能です。

慣れていないユーザーからの写真の集積などには抜群に便利



Engadget読者の場合、他の人からスマートフォンの運用に関する相談を持ちかけられることもあるかと思いますが、iPhoneでのトラブルの場合、この製品が適している状況がいくつか考えられます。

まずはiPhoneをPCやMacなしで運用している方が容量で困った場合の、一時的なバックアップ用として。最近ではアプリの対応などからiOSアップデートが必要となり、結果として数GB以上の大容量を空ける必要性が生じる場合もあります。

PCやMacでiTunesを併用していればなんてことはない状況ですが、昨今ではiTunesを使わずにiPhoneが運用できることもあり、iOS 8が出た際などにはここがニュースとなった点は記憶に新しいところ。そうしたユーザーでも、比較的簡単な操作で写真や動画をバックアップできるiXpandは、よい助っ人となるでしょう。



また、実は「複数人がiPhoneで撮影した写真などを集めて、アルバムを作りたい」という状況などでは非常に便利。たとえば家族や友人で旅行に行って、今日のまとめとしてみんなの傑作写真を見たい、という場合、iXpandはかなり好適です。

理由は素早く複数台のiPhoneからデータを集められること。そしてiXpand Syncの操作が、慣れていないユーザーでも自分で写真の転送をしてもらえるぐらい容易なこと。

とくに後者は意外と重要で、iPhoneには家族や友人だからといって見せたくない写真がある人も少なくありません。こうした人に、たとえば iCloudの共有アルバムやPCの iTunes の使い方から始めて、「必要な写真を自分で選んで転送してもらう」までには非常に手間が掛かります。



対してiXpand Syncはインストールさえできれば、慣れていないユーザーでも少しトレーニングすれば、一人で写真を選んで転送することが可能というわけです。

もちろん、コスト的には不利になりますが、PCを使っていないユーザーのバックアップにも適しています。とくに(現在となっては高齢者などでも少数派でしょうが)、Wi-Fiを使っておらず基本的に携帯電話回線だけで運用している方には便利でしょう。


ユニークな機能と形状、信頼性の高さが魅力




このように、iXpandはiPhone用のフラッシュメモリとして、ユニークな機能を備えた製品。高価ではありますが、慣れていないユーザーでもデータのやりとりが可能といった操作性や、接続されていない場合は画面表示でしっかりとわかる(上画面のようなエラー表示となります)といったわかりやすさなどは、クラウドストレージやMac、PCとの接続によるデータ転送では得られがたい特徴です。



また、ライバル製品に対しては、ユニークかつ実用性もあるLightning端子の形状や信頼性といった点が強力な強みとなります。iPhoneのストレージ容量で困った方が回りにいる場合、そしてその方が比較的初心者である場合などは、ぜひ一度検討してみる価値アリと言える一品です。




5LACK|INTERVIEW

5LACK『夢から覚め。』インタビュー

どの世界でも牽引する者は他者との比較対象や批評の的にされるのが常だ。自ら望まなくとも5lackは、デビュー間もない頃からその存在でいることを宿命づけられた日本のヒップホップシーンにおける数少ない男である。その中でも5lackはこれまでも言わないことよりも言うことのリスクを承知の上で恐れず言葉にし続けてきた。

キラーボングは5lackをこう称す。「あいつは本当にタフな男だよ」。


アルバムリリース前に行われたこのインタビューでは、本人の意向により7分のティーザー音源のみが渡された。したがって作品の全貌について事細かく聞くことはできていない。しかしそのティーザーを繰り返し聴く中で浮かび上がってきたのは、時の経過と共に移り行く環境と人間関係を経て、再びフラットになった姿だった。過去を振り返ることで未来を見通し、そして理想と現実を自問自答し続けた今作『夢から覚め。』。5lackは今何を想う。

 
Pics&Text:yaminoni



 


TROY:まずは2月27日に代官山UNITであったイベント”Diagonal”でのライヴの話から聞ければと思うんだけど、ソロライブって去年の秋の渋谷clubasiaでの”EL NINO”以来だよね。あの時はpunpeeとの2人名義だったけど。

5LACK:今回もあいつにかなりやってもらったんで、基本は前回のノリに近いっすね。

TROY:兄貴には5LACKから声をかけたの?

5LACK:そうっすね。ここはこうしたいとか一緒にスタジオ入って。あいつは盛り上げるのが上手いっていうか、そういうのをしたがる感じで。俺が作るとわかりづらくしてやろうとか企んじゃうんで。今回は他のメンツも凄いし、兄貴向いてるだろうなって思って。

TROY:へぇ。事前にしっかり構成を組み立ててたんだ。

5LACK:とはいえ、実際には酔っ払ったりするとちょっと変わっちゃいますけど。一曲忘れてたりとか。

TROY:(笑)。前だったらその場のノリを重視するために、スタジオに入って作り込むことをあえてしていなかったと思うんだけど。

5LACK:結構ちゃんとするようになりましたね。大人になったというか、みんなと寄り添えるっつうか、聴いてくれるヤツがいるっていう自覚をそろそろ少しはしないと。しないとっていうかしてみて。まぁ、いろいろやってみてるっすね。

TROY:PSGも「サマーシンフォニー」もやったりで、こんな言われ方は好きじゃないかもしれないけど、これまでのベストみたいなセットだったよね。

5LACK:俺もそんな風に言ってましたね。

TROY:それって今までだったらあえて避けそうなところっていうか。

5LACK:そうっすね。それこそ昔はわかりづらくしたり今できる最新をやりたがったんですけど、今はわかりやすくっつうか。いっぱいアルバムを出してみんなが知ってる曲も増えたんで。PVがある曲だけを並べても時間使えるし。

TROY:凄い盛り上がりだったけど、自分の手応えとしてはどうだった?

5LACK:よかったっす。だし、自分が完全に作った構成じゃないからやっててもちょっと他人のに参加してるようなセッション感があったし。

TROY:この間出てたSALUとかKOHHとか、自分より年下のラッパーたちの…
5LACK:SALUはタメだと思うんすよね。

TROY:あ、そうなんだ。

5LACK:意外とタメで。

TROY:あの辺のラッパーのこともチェックしてたりする?

5LACK:チェックっていうか嫌でも目に入るくらい目立ってますし。B.Lくんがトラック作ってるし、318君とも昔から遊んでたし、その流れでなんとなく繋がりもあったし。

TROY:音源とかも聴いてるんだ。

5LACK:日本語ラップでいいヤツいねぇのかなっていうのはちょっとは期待してるんで。

TROY:ちなみに誰かおもしろいなって思うヤツはいる?

5LACK:スタイルとか自分の好みとかは別にして、見てる側としては表で頑張ってる人は応援したくなるっていうか。そういう点では上手くいかないヤツが多い中、KOHH君とかANARCHY君みたいな人たちはやってるなって。あとFLA$HBACKSもカッコイイ。若いからこれからやらなきゃいけないことがいっぱいあって大変だろうなって思いますけど。

TROY:ほうほう。

5LACK:Kボン君とよく環境について話をするんすけど、あの人は若い頃、みんな年上で自分が一番年下って環境でやっててその中でも凄い目立ってて。俺もどこ行っても年下だったんで。もちろん先輩に良くされることもあるとは思うんすけど、そうじゃなくて自分で壊していかなきゃいけなかったっていうのがあるんで、そういう宿命が待ってるんだろうなとか思うとなんか応援しちゃいますね。

TROY:そういった新しい世代がここ2、3年で急に出てきて、日本のヒップホップもおもしろくなってきたなって個人的には思っているんだけど5lackもそう思う部分はある?

5LACK:本当にガチで言いたいこと言えって言われたら思うことは全然あるし欠点もいっぱいだと思うけど、自然に流れていくしかないから。ダメになるものはダメになるしモノがよければちゃんと残っていくし。

TROY:確かにね。ただ、少なからず新しい人たちが常に出てきて新陳代謝されてるっていうのは先があるのかなって。

5LACK:俺が出てきた時にラップ始めたヤツらでももう4、5年経つから。

TROY:
実際、すでに5lackを聴いてラップ始めましたって言う人も結構いるよね。

5LACK:いますね。最初ファンっていうか客で来てたヤツがデビューしたとか。OTOGIBANASHI’Sのbimとかもそうっすね。それよりもっと子供の子たちはさらにスキルつけるだろうし、どうなっていくのかなって。ただ、日本のシーンって一個の流行りにみんな寄っていくんすよ、何個もあるんじゃなくて。しかも流行ってることもわからずに乗っかってたりとかも結構ある。

TROY:それってアーティストだけじゃなくリスナーにも言えることだよね。じゃあ、そろそろアルバムのことについて聞いていければと思うんだけど…って言っても7分のティーザーしか聴いてないんでそこから汲み取ったものになるんだけど(笑)。まずイントロで「周りも上手くやってるみたい」って言ってるけど、それは5lack自身にも言えることで、生きていく上での問題を背負いながらも上手くやっていくことに慣れたのかなって。

5LACK:というか責任意識とか、「俺にはもっとできることがある」「変えれるものがある」って頑張ってた時期がちょっと前にあって。でもそれに対してちょっと挫折っていうか、上手くいかなくて、それにトライするのをやめたんですよ。そしたら意外と落ち着いて見れるようになった気がしてて。良い意味で適当にまた一周した感じで。

TROY:その適当さと、そうではないリリックのバランスが今作は凄くいいのかなって。

5LACK:単純に音楽アルバムとして聴いて欲しくて。音楽のモノとしては絶対に自信があるものを作ってるんで。今回ははっきりいってシーンのこととか、誰がいてとか、他人の様子はガン無視ですね。

TROY:フィーチャリングも一切ないし、トラックも2曲以外すべて自分でやってるしね。とはいえ、Kボンとオリーブオイルがプロデュースした2曲はアルバムの最初と最後に位置する今作にとってかなり重要な曲になってると思うんだけど。

5LACK:そうですね。存在感がありますよね。

TROY:この2人は5LACKの音楽的なこともそうだし、生き方にも大きな影響を与えた2人なのかなって。

5LACK:普通に仲良くなって、しょっちゅう一緒に酒飲んでますね。本当遊び仲間です。かつ、Kさんとは音楽的なセッションをしたことがなかったんで。

TROY:
オフィシャルでは今回が初めてになるけど、音楽のセッションはなかったの?

5LACK:なかったっすね。普通に遊んでましたね。女の話とか(笑)。 このトラックはKさんの事務所に遊びに行った時にかけてくれたやつで、(聴きながら)頭の中でラップしてたら思いついちゃって。ずっと凄いファンだったんですよ。出会った時から一緒に曲をやりたいって思ってたけど声をかけれるところまで気分がきたっていうか、最高のタイミングでやりたかったんで。



TROY:20代も後半になってくると周りの環境も変わっていくじゃない。その中で音楽をやり続けていくっていうことは、一般的な世の中っていうか一般的な人の当たり前とはどんどんかけ離れていくわけじゃん。

5LACK:悲しい。本当っすよね。でも一般的というか心が貧しい人間が今の日本は確実に多いなってのは思いますね。自分だけが良い気分になるためにみんなが奪い合ってて、チームワーク感がまったくないなって。人が困ったとしても自分を肯定するために助けるんじゃなく引きづりおろそうとするようなことをしたりとか、プライドが邪魔をしてカッコイイ人のこともカッコイイって言えなかったり。

TROY:それって音楽のシーンでも言えることだよね。

5LACK:まぁ、どの国でもどこの世界でもあると思うんすけど。

TROY:でも、確かに日本はよりそうなってきてるよね。

5LACK:不景気も絶対影響してますよね。稼がなきゃいけないから、余裕も時間もなくなってるし。そういうことから挫折っつうか考えることをやめて、俺もじゃあ俺のことをやろうっていう感じがさっき言った通りっすね。

TROY:福岡にはもう住んで2年ぐらい?

5LACK:1年過ぎぐらいっすね。

TROY:『5 O』を出したのが2年前ぐらいだけどその後から住み始めた感じだ。

5LACK:出た後に行ったぐらいですね。でも今も月一くらいではこっちに来てるんで、行ったり来たりしてる感じっす。

TROY:結構東京にも来てるんだね。でも生活のベースは福岡なんでしょ。

5LACK:そうっすね。

TROY:福岡の街のどういうところがいいの?

5LACK:ちょうどいいっすね。例えば東京は棘っていうか、そこは刺激だから必要なんすけど、それに対してのデメリットも生じるじゃないですか。人がいっぱいいて動きづらくてとか。そういうのが解消さててて全部の意味でちょうどいい。けど、東京にしか得られないものもかなりいっぱいあるからその辺は使い分けてます。それに飛行機で1時間半とかで着くんで、今までは地元と渋谷だった移動距離を広めたっていうか。

TROY:ちなみに福岡のヒップホップシーンにコミットはしてるの?

5LACK:今のところ何も知らないですね。オリーブさんは凄い尊敬してるんすけどあそこだけの人ではないし。ただ生活してますね。スーパー行って買い物して飯作ってあと曲は家で作るんで、それは東京でもあっちでも変わらないんで。

TROY:じゃあ自分のペースとしては、東京でも福岡でも別に同じようにやってる感じかな。

5LACK:やっぱあっち行くと落ち着きます。東京も地元だから落ち着くとこはあるんすけど。でも、来るとやっぱ東京すげぇなって着いてからの家路まででも思いますね。

TROY:そうなんだ(笑)。それこそ1st出した頃ってスケボーでどこでも行くぜって感じの、刺激はあればあるほどいい超都会っ子ってイメージだったからさ。

5LACK:東京を抜け出して客観的に見ると東京にあるメリットっていうか良かったものがわかるから、そういう点ではプラスっていうかかなり良くて。一回(東京が)住む場所じゃないのか確かめてもいいのかなって。

TROY:とは言っても、月一で東京来たりできてるんだから全然いいよね。

5LACK:そうっすね。飯が美味いとか私生活レベルのメリットがあっちは高くて。東京では一気に仕事して毎晩朝まで飲んで、1週間ぐらいでもう疲れちゃって最後落ち込んできたぐらいに帰る。

STAFF M:何も言わず帰るとかあるよね。

TROY:福岡でゆっくりしている反動があるからだろうね。

5LACK:福岡ではクラブに行かないんでクラブとか行くと、前だったらすぐ帰ろうってなってたけど、もったいなくなっちゃって最後までいるみたいな。

TROY:それは良いね。

5LACK:なんか開き直ったっていうか、自然にもうちょっとやりたいなって。作り込んでカッコつける、そういう年でもないのかなって。

TROY:今回の『夢から覚めて。』ってタイトルなんだけど、ティーザーの中だけでも何度か”時”を連想させる言葉が出てきてたけど、今作はこの”時”がキーワードになっているのかなって。特にタイトル曲の「夢から覚め」は“GOOD MORNING SUNSHINE”って『MY SPACE』の「GOOD MORE」と入りが一緒だよね。「GOOD MORE」は、朝起きたらいつもと変わらない日常が永遠に続く感じがあったと思うんだけど、それに対して「夢から覚め」は、 「起きりゃ現実の始まり/足は止めれない/自分が好きで選んだ道だから/過去には戻れないから」って、時が有限であることへの意識が強く感じられるなって。

5LACK:そういうイメージが最近すげぇあって。年をとってきたのかわかんないけど、結婚するヤツも年齢的に出てきたり、子供ができて遊べなくなるヤツもどんどん増えてくるじゃないですか。そういうことから思うことも凄いあったし。これまでストリートの中にいてやってきたのが考えが変わってOBになったわけじゃないけどちょっと振り返ってみて。その過去の部分が夢でそれから覚めたっていうか 、気づいたっていうか。

TROY:タイトルに繋がるわけだ。俺は前作の『5 SENCE』より今回の方が原点回帰してるなって強く思ったんだけどどうかな。『MY SPACE』との共通点も感じるし。

5LACK:『5 SENCE』で言ってた原点ってのはオーソドックスな90’sスタイルのHIP HOPとしてのベーシックって感じで、その他はテーマ性があるものも作ってましたよね。『この島の上』だったり『5 O』だったり。それに対して『5 SENCE』は普段録って聴いてたものからいいのを取っていって作った、それこそ前のライヴみたいなベスト盤っぽい感じなんすよ。そういう意味で原点回帰っつうかスタートラインにやっと立ったっていうか。だから『MY SPACE』から1周したっていうと確かにこれですね。

TROY:曲は相変わらずデイリーで作り続けてる感じなのかな?

5LACK:前よりはゆっくり作ってますね。前はずっと作ってたしそれがカッコイイと思ってたんすけど今は抜いてますね。これだけの人じゃないっつうか絵も描いてるし。食いぶちっていうか生き方はいっぱいあるから。

TROY:そう思うようになったのはなんでなの?

5LACK:5LACKのラッパーとしてのアイデンティティがみんなに認知される以前の自分は余裕でそういうヤツだったんですよ。バンドやったり、写真もやったし。

TROY:そこから意識的にヒップホップに没頭していたってことだよね。

5LACK:それを楽しんでましたね。ヒップホップを客観的に見つつ、そこにいるカッコイイ奴を自分で通してたし、そういう生活感だったし。でも本当にカッコよくてアンダーグラウンドにいるヤツなのか、ただ上がれないヤツなだけなのか、とかそういう風にも見えてきちゃって。もちろんメジャーで調子に乗ってるヤツは寒いけど、アングラで結局演技して無理してるヤツもファッションだし、そんなのお互い様だよ。っていうことに気づいて。なんか冷静になりましたね。

TROY:ちなみに音作りの機材環境は今はどんな感じなの?

5LACK:なんも変わってないかな。SP404も使うし、なんでも使いますね。

TROY:今回も自分で弾いたりとかもしてるの?

5LACK:少し弾いたりとかもしてると思いますね。でも作ってる過程は決まりごとがあんまないっていうか、説明しづらい。

TROY:そこはあんまり言いたくないところなんだ。

5LACK:いや、どう作ったか記憶にないっていうか。

TROY:その場のテンションで作ってるってことかな。

5LACK:機材とかもこれがいいとか全然わかんなくて。でも機材じゃなくてスキルをつけることには凄い興味があってずっとやってたんで、もうクソな機材でも絶対カッコよくできますね。っていう感じです。実は今回のトラックは『MY SPACE』の時期に作ったものをちょっといじって使ったりしてるんすよ。なんで昔の自分とセッションしたみたいな感じもしていて。でもラップのスキルは完全に上がってるからあの頃とは違う捉え方で。

TROY:へぇ、そうだったんだ。アルバムをリリース後のライヴは考えたりしてるの?

5LACK:このアルバムのライブはあんまりしないかもしれないっす。この間みたいなオールスター戦に何曲か入ってくるかって感じですね。これは作品としてこれで完成されてるんでライヴとか待つんじゃなくて、ここで結果をみんなで出してくれ聴いてくれって。

TROY:ここ最近の作品は、基本プロモーションをしないで突然音源を出して、その後の露出もあまりしないっていうスタンスだったと思うんだけど、今までの話からすると今年はおもしろい場があれば積極的に出ていこうって感じかな?

5LACK:ライヴとかあれば全然出るしそんな逃げ腰になってないっすね。昔はこれ以上顔が人に知られたくないって思ってたけど今はもう無理っしょ、今さら遅いでしょみたいな。

TROY:そりゃそうだ(笑)。

5LACK:デカイところでやりたいです。みんなもそういうアクションをトライしてほしい。この間のイベントも内容はいろいろ欠点もあっただろうけど、ああいう出来事を起こさないといけないし、やればやるしかないから。っていう人たちが増えてほしいっすね。



http://troymag.net/5lackinterview-2/


ラップは5lack、曲はSilent Poets。NTTドコモの新CM。

金曜日, 4月 24, 2015

3,000円以下のおすすめイヤホン ♪

3,000円まででオススメ!


CARBO TENORE 
高域よりのイヤホン。コスパは良いです。低音も結構出ています。
 http://s.kakaku.com/item/K0000398152 




CARBO BASSO 
 上に対して、低域よりのイヤホン。こちらも良コスパ。

http://s.kakaku.com/item/K0000398153 



XBA-C10 
中高域が綺麗に聴けます。この価格でのBAは珍しいです。
http://s.kakaku.com/item/J0000005865 



SHE9710 
低価格の定番。迷ったらこれで良いと思います。 
http://s.kakaku.com/item/J0000009965 



HA-FX11X 
低価格で重低音を求めるならオススメ。 
http://s.kakaku.com/item/J0000013738 



PIANO FORTE II FI-DC1550M1 
インナーイヤー型なので、カナル型がお嫌いな人にもオススメ。全体的にクリアーで中高域が優れています。
http://s.kakaku.com/item/J0000000306

2016 Mercedes-AMG GT


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2016 Mercedes-AMG GT オフィシャルビデオ

Mercedes-AMGが解き放つ「リアルスポーツカー」、Mercedes-AMG GTのオフィシャル動画がYoutubeのMercedes-AMGチャネルで公開されました。

「Born on the racetrack」。メルセデスUSAがMercedes-AMG GTに与えたキャッチコピーです。新開発のAMG4.0リッターV8ツインターボエンジン、フロントミッドシップエンジンレイアウト、アッファルターバッハのボディエンジニアによる「魔術」かのような素晴らしいライトウェイトボディ、そしてEuro6準拠の環境性能。非の打ち所がありません。

生産はメルセデスベンツの最先端基幹ファクトリー、ジンゲルフィンゲンで行われます。スチールとアルミのハイブリッドボディとなったW222 Sクラスの製造を受け持つ職人達により生産されます。生産は来年からですが、既にジンゲルフィンゲンのエントランス前には黒のMercedes-AMG GTが展示されているようです!

The Mercedes-AMG GT: Witness now the world’s next great sports car.


The New Mercedes-AMG GT at the “Circuit of the Americas”



独Mercedes-AMG GmbHは、同社のスーパースポーツカー「SLS AMG」の後継車種となるモデル、Mercedes-AMG GTのオフィシャル情報を公開しました。10月のパリモーターショウでワールドプレミアとなります。
大きさですが、全長4,546mm、全幅1,939mm、全高1,289mmです。全幅はSLS AMGと同じですが、全長が92mm短く、全高が37mm低くなっています。SLS AMGのスーパーカー・セグメントではなく、ポルシェ911ターボやジャガーFタイプRの量産GTカーとの競合を想定しており、価格もSLS AMGと比べ40%安くなっています。

先進の軽量アルミボディ

2009年のSLS-AMGでオールアルミのスペースフレームにトライしたAMG。AMGは、メルセデスベンツのレーシングコンストラクター&チューニング部門から上級高性能モデルの製造メーカーとして脱皮を図るべくSLS AMGを開発しました。「AMGが初めて完全独自開発したモデル」として大変話題となりましたが、ボディの製造をマグナシュタイアーに移管した事から、20万ドルを軽く超えるクルマでありながら「AMGオールインハウス」でない点に不満の声も少なからずありました。
ボディコンストラクションの詳細はまだわかりませんが、AMG GTの生産は、W222 S-Classを製造している「スリーポインテッドスターの聖地」ジンゲルフィンゲンで行われます。車両重量はアルミスペースフレームによって1,540kgを実現しています。

SLS AMGの遺伝子を受け継ぐフロントミッドシップエンジンレイアウト

シャシーですが、エンジンの重心がフロントアクスルより後ろになるフロントミッドシップエンジンレイアウトを採用しました。前後重量配分は47:53となっており、スポーツカーとしては理想的な配分を実現しています。なお、AMG GTのライバルとなるポルシェ911の前後重量配分は38:50でかなりリアヘビー、そしてジャガーFタイプは50:50となっています。なお、SLS-AMGも47:53でした。メルセデスAMGの考える最適解は47:53のようです。前が47と若干重くなりますので、前側のサスは鍛造アルミニウム製のダブルウィッシュボーンを採用しています。

AMGの新しい歴史を開くM178エンジン

AMG GTは、新しいV8エンジン(M178)を搭載しています。最高出力503hp、最大トルク650Nm/1,750〜4,750rpmを発生する4.0リッターV8ツインターボエンジンです。M178のV8レイアウトが特徴的で、ボルグ・ワーナー製2つのターボチャージャーをV8レイアウトの挟角に設置しています(AMGは「hot inside V」と呼んでます)。AMGによると、このレイアウトのベネフィットは、コンパクト設計が可能で軽量化に貢献できる点です。V8でありながら重量208kgを実現しました。その他、最適なレスポンス、そしてガスエミッションの低減にある、とのことです。なお、このM178エンジンはEuro6環境規制に適合するエンジンとなります。
また、このエンジンには7速デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされます。トランスミッションは重量配分がフロントヘビーになることを避けるためトランスアクスルにしています。

2016 Mercedes-AMG GTファーストフォト