会議で意見を言えないあなたへ。「自分で考える力」を身につける5つの方法
「考える」こと、「自分の意見をもつ」ことの重要性が増しています。
会議で意見を言えない人は「いない」のと同じ。
自分の考えをもたない人は、他人の考えに従うしかない。それは、他人の人生を生きることを意味します。
「鋭い意見」を言える人、「広い視点」でモノをみることのできる人との違いは、どこにあるのでしょうか。
2013/6 /22発売、TED で「It's Thinking Time 」というプレゼンをした狩野みきさんの本『世界のエリートが学んできた 「自分で考える力」の授業 』に、そのヒントがあります。
今日は本書から、「自分で考える力」を身につける5つの方法を紹介します。
1. 常に「根拠」を意識する
アメリカ人の友人から「夕飯に何を食べたい?」と尋ねられたので「餃子」と答えたところ、「なんで?」。「餃子を食べたいことに理由も何もあるもんですか」と。
そのときはあきれましたが、気がついてみれば、欧米人、特にアメリカ人は、どんなことにも根拠を聞くし、言ってきます。
(中略)
根拠をきちんと述べることが、説得力のある意見をもつための第一歩
そのときはあきれましたが、気がついてみれば、欧米人、特にアメリカ人は、どんなことにも根拠を聞くし、言ってきます。
(中略)
根拠をきちんと述べることが、説得力のある意見をもつための第一歩
P.30
自分の意見を押し付ける人がいますが、意見を言うなら「相手を納得させる」プレゼン能力が必要。
意見を言う前に根拠を固めておけば、自分の意見に自信をもつことができるだけでなく、説得力が増しますね。
他人の意見を聞くときも同様に「根拠」を意識していれば、ツイッターで流れてくるデマに騙されることはないし、会議中に雰囲気で周りに同調してしまうこともなさそうです。
2. 「5W1H」でツッコミを入れる
「それ、本当に正しいの?」などと、自分でツッコミを入れてみるのが効果的です。
いちばん手っ取り早くツッコミを入れる方法は、5W1Hにきちんと答えられるか、と自問することです。Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように)、という問いに答えられるか、ということですね。ビジネスの場合にはこれに、to Whom(誰に向けて)、How much(いくらで)などを加えて、色々なバリエーションを作るとよいでしょう。
P.50
自分の意見にこの視点がなければ、他人からツッコまれるのは明らかです。
逆に、他人の意見にはこれらをツッコみましょう。
目的は、理解を深めることです。相手を非難するためではありません。
3. 「事実」と「意見」を区別する
クリティカル・シンキングの基本として必ずおさえておかなければいけないものの1つに、「事実」と「意見」を区別する、
というものがあります。この2つを区別することは、いわば考え抜く力の大事な基本でもあります。
「事実」はなんらかの形で証拠を示せるもの(たとえば「地球は丸い」の証拠は、丸い地球の写真など)。
一方で、「意見」は私たちが考えたことで、人それぞれ違い得るもの(たとえば「地球はどの惑星よりも美しい」など)。
「事実」はなんらかの形で証拠を示せるもの(たとえば「地球は丸い」の証拠は、丸い地球の写真など)。
一方で、「意見」は私たちが考えたことで、人それぞれ違い得るもの(たとえば「地球はどの惑星よりも美しい」など)。
P.67
「事実」であるかのように「意見」を言う人がいるので、人の話を聞くときには注意が必要です(笑)。
自分が発言するときにも、区別して話すことで相手に理解してもらえるでしょう。
4. 「一人弁証法」で自分の意見を作る
「弁証法」は哲学における、一種の対話法です。弁証法には色々な種類がありますが、私がここで言う「弁証法」とは、
- 「A」という考えがある
- それに反対する「非A」という考え方を持ちだして「A」と戦わせる
- 「B」という、新たなアイデアが生まれる
P.94
「Aに決まってる」「Aが絶対正しい」と考えてしまうこと、ありませんか?
「非A」という考え方を持ち出すことで、視野を広げることが大切ですね。
そして面白いのは、結果的に「A」でも「非A」でもない、より良い考え「B」が生まれるということです。
ブログで意見を述べるときなども、この「一人弁証法」が使えそうです。
5. 未来の視点で現実的な選択肢を手に入れる
先の予測をする手順
- その案の「うまくいった場合」と「いかなかった場合」のシナリオを想定する
- それぞれのシナリオのために、何か手を打つべきことはあるか、考える
- その行動は実行可能なのか考える
- その行動は、今、しておくべきことかを考える
P.162
「想定する」「考える」とありますが、「書く」と良いでしょう。
本書には「A4・1枚決断シート」という方法が紹介されています。詳しくは本を読んでみてください。
どうなるかわからない未来のことには不安がありますが、上記のように考えれば、前へ進めることができそうですね。
まとめ
「自分で考える」ことができるということは、「問題解決ができる」ということ。
困難があっても、自分で道を切り開いていくためには、自分の意見・考えを持つことは大切ですね。
日本では、反対意見を言いにくい雰囲気がありませんか?
特に、立場が上の人に対しては意見を言いづらい。
場の雰囲気を壊さないために、嫌われないために、意見を言わない、というのは残念です。
反論は人格否定ではありません。
する ほうも、されるほうも、これを意識することが大切ではないでしょうか。
アイデアを磨くために批判を繰り返し、それに耐えぬいた打たれ強いアイデアは、きっと大きな結果に変わります。
本『世 界のエリートが学んできた 「自分で考える力」の授業 』には他にも、
- 自分の意見を作るステップ
- 「よい質問」のポイント、12か条
- 意見を交換する14のルール
もう、「それでいいです」「特にありません」なんていう、「ないのと同じな発言」とはサヨナラです。
あなたはどう思いますか?