月曜日, 7月 21, 2014

2013年度(第62回) 朝日広告賞 決まる!

第62回(2013年度)朝日広告賞 一般公募の部


「一般公募の部」の応募総数は1,111点。候補作品が30点あまりに絞られた段階で中間講評を実施。各審査委員から注目した作品への感想や推薦理由が述べられた。上位作品の決定においては審査委員の意見が分かれ、白熱した議論が繰り広げられた。

【朝日広告賞】         ※画像をクリックすると拡大して表示されます。

出光興産〈ニッポンに、エネルギーを。〉
江口昌宏




 朝日広告賞一般公募の部 グランプリ 出光興産の課題〈ニッポンに、エネルギーを。〉江口昌宏
朝日広告賞一般公募の部 グランプリ 出光興産の課題〈ニッポンに、エネルギーを。〉江口昌宏


「『日の丸』の丸の部分がよく見ると紙風船で、その素材感から風や森林といったイメージが湧いてくる。自然エネルギーのメタファーになっていると感じた」(タナカノリユキ氏)
「ビジュアルからいろんなことを考えさせられ、長く見ていられる」(葛西薫氏)
「2020年の東京五輪のマークにしてもいいのでは……」(浅葉克己氏)
「表現としてはいいと思うが、出光興産の活動とリンクしているかどうかという点については少し引っかかった」(川口清勝氏)


【準朝日広告賞】
資生堂の課題〈HAKUメラノフォーカスCR〉清水龍之介、根本悠生

資生堂〈HAKUメラノフォーカスCR〉
清水龍之介、根本悠生
「実際の化粧品の広告では作らない、作れない、あり得ない表現。だから評価しにくかったが、評価しにくいことに新しさやエネルギーも感じた」(児島令子氏)
「少々乱暴に見えるが、枠を壊そうとしている印象はある。説明を省いたところに作り手の意思を感じた」(佐藤尚之氏)
「資生堂は絶対にこういう広告は作らないだろう。一般公募の部から『こんな表現もありなのではないか』と示してみるのは面白い」(副田高行氏)
「応募作品の中でいちばん『とんがっている』感じがした。実際の広告にしたら物議をかもしそうだが、じっと見ているとなかなか深いものがある」(浅葉氏)

旭化成の課題〈サランラップ〉工藤尚弥、谷本潤哉、瀬知エリカ

旭化成〈サランラップ〉
工藤尚弥、谷本潤哉、瀬知エリカ
「記事の中にこのビジュアルを見つけたら引きつけられると思う。作り手の気持ちが伝わってくる。丁寧に仕上げているところに好感を持った」(森本千絵氏)
「イラストにもコピーにもユーモアがある」(小山薫堂氏)


大日本除虫菊の課題〈キンチョール〉藤崎周子、由井正太

大日本除虫菊
〈キンチョール〉
藤崎周子、由井正太
「キンチョールという商品は、5段くらいのスペースがちょうどいい。スリッパとハエたたきと新聞という3大ライバルに対して商品が『こういう下品なやり方はやめましょう』と言っているよう」(佐々木宏氏)
「キンチョールの課題を扱った作品はたくさん見てきたが、この作品はとても品がよくて新鮮だった。自分は発想できないアイデア」(森本氏)
「ハエたたきやスリッパが虫退治に活躍していた時代が懐かしく思い出される。ネガティブなアプローチだが、久しぶりにこういうとぼけた表現を見てかわいらしいなと思った」(葛西氏)

【梶祐輔記念賞】
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出版共通課題〈読書のかたち〉
守谷直紀
「アニメ、ドラマ、映画といった世の中のコンテンツと比較して『出版とは何だろう』と考え、自分ごととして感情移入できる読書の魅力をシンプルに伝えている」(児島氏)
「この表現をもしウェブで展開したらつまらないだろう。しかし新聞で展開したら心に届くと思う」(佐藤尚之氏)





【入選】
入選 旭化成の課題〈サランラップ〉竹内一峰、島村朋子

旭化成〈サランラップ〉
竹内一峰、島村朋子
「写真を見てサランラップを使いたいと思った。サランラップに針が刺さった拍子にワインがこぼれて画面がワイン色に染まっていく……というような見せ方をウェブ上でやっても面白そう」(小山氏)
「応募作品のなかで特に気に入った1点。シズル感がある」(佐々木氏)




入選 カメヤマの課題〈ローソクの炎から発せられるメッセージを表現してください〉北川秀彦、三宅幸代

カメヤマ〈ローソクの炎から発せられるメッセージを表現してください〉
北川秀彦、三宅幸代
「ろうそくをともす行為は故人に対して『祈る』という意味合いがあると思うが、その習慣をケータイにからめたアイデアに好感。デザインはもう一歩。全30段の必然性はなく小型広告でもよかった」(佐々木氏)
「悲しくも、いい話」(葛西氏)

入選 シャボン玉石けんの課題〈無添加に切り替えて40周年を活用した企業広告〉5点シリーズ関戸貴美子、銭谷 侑

シャボン玉石けん〈無添加に切り替えて40周年を活用した企業広告〉5点シリーズ
関戸貴美子、銭谷 侑
「キャッチコピーはないが、子どもが触るものにたくさんの菌がついているということが一見してわかる。せっけんの広告というと手や泡から発想するものが多い中、新しさを感じた。『手を洗いましょう』という標語よりもよほど効果がある気がする」(児島氏)
「紙面に新聞の裏写りが出たら面白そう。文字がぎっしり詰まった新聞をめくってこのビジュアルに出合ったら、子どもと一緒に見たくなると思う」(森本氏)

入選 パナソニックの課題〈携帯用おしり洗浄器「ハンディトワレ・スリム」〉3点シリーズ 阿部 至

パナソニック〈携帯用おしり洗浄機「ハンディトワレ・スリム」〉3点シリーズ
阿部 至
「ウェブで展開したらつまらない企画だが、新聞の大きさで展開したら面白いし新しい」(佐藤尚之氏)
「快適さの訴求ではなく『ないと困る』ということをユーモラスに表現していて共感もできる。今の世の中の気分をよく表している」(児島氏)
「3点シリーズでなく1点でもよかったと思う」(佐々木氏)



入選 旭化成の課題〈サランラップ〉5点シリーズ 上田太規、堀 崇将

旭化成〈サランラップ〉5点シリーズ
上田太規、堀 崇将
「野菜の包装にお使いくださいといったん一歩引いてから、『でもきんぴらになったらサランラップ』などとアピールを忘れない、その落とし方がうまいと思った」(小山氏)
「実際に展開されたら読者が喜ぶと思う。30段活用など現実味がないところも含めて大胆さを感じる」(タナカ氏)

入選 ユースキン製薬の課題〈企業広告〉3点シリーズ 工藤大貴

ユースキン製薬〈企業広告〉3点シリーズ
工藤大貴
「手のひらで乾いた砂漠をうまく表現していて、写真がすばらしい」(上田氏)
「アイデアがあり写真も秀逸」(タナカ氏)





入選 サントリーホールディングスの課題〈ペプシNEX ZERO〉3点シリーズ 間垣晋司、塚越友弘

サントリーホールディングス〈ペプシNEX ZERO〉3点シリーズ
間垣晋司、塚越友弘
「ペプシの色に目をつけたところがいい。リアリティーのない3点シリーズや全30段広告は好きではないが、この作品は3点あるから楽しく、見ていてワクワクした」(佐々木氏)
「コピーはなくてもよかったかも」(佐藤尚之氏)




入選 大関の課題〈いつの時代にも愛されるワンカップ〉2点シリーズ 岩下安博、大澤裕史、武藤貴俊、石原誠也、新見和美

大関〈いつの時代にも愛されるワンカップ〉2点シリーズ
岩下安博、大澤裕史、武藤貴俊、石原誠也、新見和美
「新しい感じはしないが、ほのぼのとしていてよかった」(児島氏)
「ワンカップに人のたたずまいが感じられて、商品の世界観もよく出ていた」(タナカ氏)





入選 トンボ鉛筆の課題〈TOMBOW文具のブランド広告〉 江波戸李生、森 悠哉

トンボ鉛筆〈TOMBOW文具のブランド広告〉
江波戸李生、森 悠哉
「デザインがきれい」(浅葉氏)






入選 トンボ鉛筆の課題〈TOMBOW文具のブランド広告〉3点シリーズ 竹之内洋平

トンボ鉛筆〈TOMBOW文具のブランド広告〉3点シリーズ
竹之内洋平
「全10段というスペースがちょうどいい。思わず動物の柄を描き入れたくなる」(葛西氏)



【小型広告賞】
小型広告賞 カメヤマの課題〈ローソクの炎から発せられるメッセージを表現してください〉5点シリーズ 雨海祐介、露木卓也

カメヤマ〈ローソクの炎から発せられるメッセージを表現してください〉5点シリーズ
雨海祐介、露木卓也





小型広告賞 小型広告賞 トンボ鉛筆の課題〈TOMBOW文具のブランド広告〉15点シリーズ 佐藤茉央里、門井 舜

トンボ鉛筆〈TOMBOW文具のブランド広告〉15点シリーズ
佐藤茉央里、門井 舜





【審査委員賞(イラストレーション賞)】
小型広告賞 小型広告賞 旭化成の課題〈サランラップ〉坂本 航、林 佳明

旭化成〈サランラップ〉
坂本 航、林 佳明






◎ 審査のポイントについては、
「技術的な完成度よりも、着眼点の良さや新規性を重視した」(川口氏)
「世の中や時代を踏まえた上で課題をどう自分の視点で解釈し表現したかということに注目した」(児島氏)
「広告を出す側の視点と、自分自身が『この表現を見て買うかな』という視点で選んだ」(小山氏)
「ウェブでもできる表現は評価の対象にしなかった。また、紙面をカメラで撮影してソーシャルメディアでシェアしたくなるかどうか、ということに基準を置いた」(佐藤尚之氏)
といったことが語られた。また、審査の感想については、
「今年の応募作品は粒ぞろいだった反面、レベルが同等で『これぞ』という作品が見つからず、選ぶのが難しかった」(葛西氏)
「朝日広告賞は審査委員同士の意見交換が活発なので、自分と全く違う評価をしている審査委員の話を聞くと視界が広がる。特に今年は上位の絞り込みに際してとても有意義な議論ができたと思う」(副田氏)といった意見が聞かれた。

侃々諤々、議論を尽くす

葛西 薫氏
 審査が大詰めに近づくと、全審査委員がそれぞれ注目した作品を挙げ、その理由を述べる。さらに何度かの投票を重ねて上位入賞作が決まる。そこからグランプリ1点の選出となるとガラッと意識が変わる。その投票の結果、出光興産と資生堂とで票が二つに割れた。
  出光の「ニッポンに、エネルギーを。」は赤一色の端正な画面。アポロンがフーッと息で紙風船を宙に浮かせ、それが日の丸にも見えてくる、静かで不思議な広告だ。資生堂の美白を題材にした作品は、子どもが描いたと思われるお母さんの白い顔の絵に「怒っても白いママ。」のコピーで笑わせる。このまったく対照的な作品を前に、侃々諤々(かんかんがくがく)、熱い議論となった。「出光は、混迷している今の日本のエネルギーの未来について、見る者に様々なことを思わせる。完成度も高い」「いや、グランプリに求められるのは、多少粗削りでも新鮮で大胆な提案だ。資生堂はこれまでの化粧品広告にはなかった表現。目を留めさせる力がある」「目立つことが目的ではない。長く見させるのはこちらだ」と意見が対立。完成度か型破りか・・・ 最終投票の結果、わずか1票の差で出光が勝(まさ)った。
  新聞広告は今のままでいいのか、変わらなくては、という審査委員各人の悩みと情熱が存分にぶつかりあい、僅差(きんさ)でありながら爽快な決定だった。この2作に続いて準朝日広告賞となった、サランラップの「新鮮事件。」と名付けた独特な空想世界、キンチョールのささやかなユーモア、梶祐輔記念賞となった出版共通課題の「アニメ化、ドラマ化、映画化、オレ化。」などなど、入選作にたくさんの個性が並び、来年につながると確信した。
(アートディレクター 葛西 薫氏) 




応募の締め切り日にドラマ 「ギリギリのもう一作」に栄冠


一般公募の部 グランプリ  電通 アートディレクター 江口昌宏氏


 第62回(2013年度)朝日広告賞「一般公募の部」の最高賞は、出光興産の課題「ニッポンに、エネルギーを。」を制作した電通のアートディレクター、江口昌宏さんが受賞した。受賞の喜びについて次のように語る。
「夜遅くに帰宅したらポストに速達が入っていて、開封するとグランプリを知らせる通知でした。連絡ミスじゃないかとにわかに信じられなかったのですが(笑)、後日、グランプリ受賞者が例年担当する『朝日広告賞入賞作品集』の表紙デザインを依頼された時にようやく実感が湧きました」




江口昌宏氏
江口昌宏氏

 江口さんは入社2年目。電通の新人アートディレクターは営業部で研修する期間があり、グランプリを受賞した作品はちょうどその期間に制作した。「クリエーティブの現場から一歩離れたことで、気負いなく制作に臨めたのかも」と振り返る江口さん。制作に際しては、コピーライターと組まず、一人で完成させることを選んだ。
「自分が具現化したいことをコピーライターに伝えるのは意外と難しいんです。今回は仕事ではないので、一人で作ったほうが感じていることを100%出し切れると思いました」
 提出の約1カ月前から制作準備を始め、出光興産の課題に注目した。江口さんの心を捉えたのは、「ニッポンに、エネルギーを。」という企業スローガンだ。
「スローガンを見て、震災の時の経験を思い出しました。当時の僕は美大の学生でしたが、自分に何ができるのかと悩み、復興支援のボランティアに参加したりしました。出光興産は、利益追求だけでなく日本の未来に貢献しようとしている。その意気込みをスローガンから感じ、とても共感しました」
 さらにもう一社の課題に注目し、出光興産の課題と合わせて2作品を完成させた。提出したのは締め切り当日。朝日新聞社に足を運び、応募作品の受付窓口が閉まる17時ギリギリに作品を提出した。
「その帰りに同僚と出くわして、『作品の郵送受付は、今日の24時消印まで有効だよ』と教えてもらったんです。じゃあもう一つ作品を出せるなと思って、急いで帰社して出光の課題でもう一作品を作り、24時直前に銀座の郵便局に出しました」
最後に提出したこの1点が、グランプリを受賞した。
「サッカーのアディショナルタイムでゴールを決めた感覚ですね(笑)。制作時間が短い分、純粋な思いをストレートに出した作品でした。あれこれ考えを巡らせて作った最初の2作品は自分に酔っているようなところがあって、今考えると全然ダメでした」

様々な想像が広がるデザインを「手で考えた」

 受賞作にかけた時間は正味5時間。先に提出した作品を作る際に出光興産の企業理念や事業内容を調べていたものの、かなり短い。制作はどのように進めたのだろう。
「写真を撮影する時間はないのでアイデアとデザインで勝負することに決め、最初はスケッチブックに落書きのようなラフ案を描き並べました。1時間ほど描いて紙面を眺めていたら、『日の丸』の丸の部分を出光興産のシンボルマーク「アポロマーク」が息で吹いている絵がパッと“見えた”のです。それが、日本を上昇させ膨らませている出光興産の企業イメージにつながっていきました」
 イメージが固まるとパソコンでデザインを詰め、大枠を整えてから原寸でプリントアウトし、さらに微調整を加えて完成させた。
「デザインのポイントは、丸の大きさです。日の丸と同じ比率だと大きすぎてアポロマークが懸命に吹き上げているように見えてしまうので、小さめにしてやさしく吹いて持ち上げている印象にしました。また、丸を小さくしたことによって生まれる余白が、見る人の想像をかきたてるのではないかと考えました。もう一つのポイントは、アポロマークが途中で切れていることです。マークの下に体が続いていることを想像させ、見た人がその体を“自分ごと”に置き換えられやすいのではないかと考えました」
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 一般公募の部 朝日広告賞グランプリ (出光興産の課題)
一般公募の部 朝日広告賞グランプリ (出光興産の課題)

 ちなみに江口さんは、出光興産のスローガンの言葉を考えたのが電通の同じ職場の先輩であることを後で知った。
「このスローガンにはいろんなことを想像させる力があり、グラフィックも同じような世界観を目指したのがよかったのかなと思います。今回、自分の思いを100%出し切りたいと思ってコピーライターと組まなかったのですが、結果的にコピーの偉大さを痛感しました。また、現実の仕事では、打ち合わせで出たキーワードを手がかりに、いきなりパソコンでデザイン作業に入ることが多かったのですが、スケッチブックにアイデア出しして“手で考える”ことが大事だと改めて実感しました。今後の仕事で実践していきたいと思います」

震災時のCMに感動して希望の進路を転向

 江口さんが広告の道を志したきっかけは、3年前の震災だったという。大学2年生だった。それまではプロダクトデザインの道に進もうと考えていたそうだ。
「あこがれはプロダクトデザイナーの深澤直人さんで、深澤さんは自分が専攻していた学部の教授でもありました。当時、私はプロダクトデザインの『人の生活に最低限必要なものを豊かにする』というところに意義を感じていて、広告は『人の生活に最低限必要なものではない余剰』という意識を持っていました。ところが震災があって、何が人を幸せにするのか分からなくなる時期がありました。そんな時、JR九州の『祝!九州縦断ウェーブ』や、サントリーの『歌のリレー』のCMを見て、広告の花火的な魅力に感銘を受け、広告の世界に興味を持つようになりました」
 江口さん自身の発想源やデザインポリシーについても聞いてみた。
江口昌宏氏
「学生時代に深澤さんから教わったことが自分のベースになっています。その一つは、完成されたデザインだけでなく、ふだんの生活の中で心地いいと思うものを採用する、ということです。今回の作品でいえば、紙風船を吹いている姿に純心さを感じる感覚です。もう一つは、押しつけがましくないデザイン。深澤さんが作り出す『スーパーノーマル』のように、誰もが共感できるデザインを広告で実現できたらいいなと思っています」
 新聞広告と朝日広告賞のイメージについては次のように語る。
「新聞は毎朝読んでいて、気になった新聞広告はスクラップしています。リテラシーのある媒体でもあるので、世の中へのメッセージ性とデザイン性を発揮できるメディアでもあると思います。朝日広告賞は、メッセージ性が評価されるイメージがあるので、純粋な思いをぶつけた作品が評価されてとてもうれしいです。親も喜んでくれました。デザインの勉強で美大に行くよりも、一般の大学に行ってほしかったようなので、少しは安心させられたかなと思います(笑)。あとは身の丈以上に大きな賞をいただいてしまったので、賞の名前を汚さないようにしなければ(笑)」
 同社の新人クリエーターは、先輩から指導を受ける「トレーナー制度」がある。「受賞できたのは先輩のご指導のおかげ」と、真っ先に担当トレーナーに報告したという江口さん。賞金の使い道については、「奨学金の返済と『ADC年鑑』を10冊(年)分のオトナ買い」だそうだ。

江口昌宏(えぐち・まさひろ)
電通 アートディレクター1990年福岡県生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業後、電通入社。現在、第2クリエーティブプランニング局所属。




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