火曜日, 10月 20, 2015

ミトコンドリアを活性化する9つの習慣

ミトコンドリアを活性化する9つの習慣

片頭痛治療上大切な点は、生まれつき「ミトコンドリアの活性低下」が存在しますので、これを、いかにして活性化させるかがポイントになってきます。


はじめに

ミトコンドリアとは、細胞の中にある小器官(オルガネラ)です。



人間の体の中には60兆個の細胞があるといわれていますが、その細胞、ひとつの中にミトコンドリアは50~50万個、平均で2000個近いミトコンドリアがいます。
このミトコンドリアが何をしているのかと言うと細胞や器官を動かすエネルギー、ATPと呼ばれるエネルギーを作っています。

一般にエネルギーというと石油や灯油を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、 石油や灯油とは違い、ATPは貯めてとっておくことができません。
作った瞬間使われてしまうので、保存がきかないのです。 

だから、私たちのからだの中でミトコンドリアが毎日毎秒、エネルギーを作るため働いていいます。さすがのミトコンドリアも毎日働きづめだとだんだん衰えてきます。
だから、加齢とともにミトコンドリアの数が減ったり、生産性が落ちたりするのです。

それと、もうひとつ、ミトコンドリアは細胞の代謝を指揮しています。
ミトコンドリアが衰えてくると新陳代謝がうまくいかなくなり、古い傷ついた細胞が残るので病気の原因になるともいわれています。

一般的には、女性では40歳のちょっと手前あたり、男性は厄年である42歳あたりから、ミトコンドリアの数は急速に減っていくと言われているので、アラフォーになったら あなたも注意が必要です。

このように、ミトコンドリアを知ることは元気と健康の源を知ることであり、誰しもが持っているミトコンドリアに注目することは、自分自身のカラダに目を向けることです。
自分を大切にし、からだの症状に目を向けていると、自然に自分のココロの声もきこえてくるようになります。

さらにミトコンドリアがすごい のは、このミトコンドリアはいくつになっても、増やすことができる点です。しかも、その方法は誰にでも簡単にでき、一切お金がかかりません。それを、私は「ミトコンドリアを活性化する9つの習慣」とまとめ、皆さんに紹介しています。

なぜなら、ほんのちょっとしたことを知るだけで、あなた自身の生活が、からだイキイキこころワクワクしてくるからです。


第1の習慣

「朝陽を浴びる」こと。


できれば、紫外線が強くなる前の時間帯、日の出から8時までの間が良いでしょう。
時間は5分~15分ほどで構いません。
両手を広げ、全身で朝陽を浴びてみましょう。
外に出るのが苦手な方は、カーテンを開け、部屋の中でも構いません。
全身に光を浴びることを意識し、できれば「気持ちいい~」と言葉に出してみましょう。
それだけでミトコンドリアは活性化します。

なぜ、朝陽でミトコンドリアが活性されるかと言うと、ミトコンドリアも細胞の核と同様、遺伝子をもっていますが、その遺伝子のスイッチの引き金となるのが「光」と「酸素」だからです。

そもそも地球上のほとんどの生物は太陽のエネルギーなくては生きていけません。
太陽の力というのは偉大です。この自然の恵みを全身に浴びることで、ミトコンドリアの遺伝子のスイッチがオンになると同時に、脳の中では、視交叉上核(しこうさじょうかく)というところが反応し、体内時計 がリセットされます 。

体内時計とは、私たち自身のからだ、臓器や器官がそれぞれもっている時計で、地球の自転(24時間)とは1時間ずれ、体内時計は1日25時間といわれています。
この時間を調整し、地球の自転とあわせてくれているのが朝陽なのです。
体内時計は25時間といわれています。

だから、放っておくとリズムが崩れ、生活リズムが乱れていきます。
そのリズムをもとに戻すキーワードが「朝陽」なのです。

また、太陽の光は、脳の中にある視交叉上核から松果体を刺激し、セロトニンやメラトニンというホルモンをつくってくれます
このふたつのホルモンは、ミトコンドリアの天敵「活性酸素」を除去する働きがあります。

メラトニンは睡眠ホルモンとして、セロトニンは心を鍛え、バランスを整えるホルモンとして、有名ですが、この二つとも、ミトコンドリアにとって天敵の活性酸素を除去する働きがあります。

活性酸素は、細胞を傷つけたり壊したりする働きがあるので、ミトコンドリアだけでなくからだにとっても天敵で、老化の原因とも言われています。
朝陽を浴びることは、この活性酸素を減らすホルモンをだす効果もあるのです。

時間がない方は朝5分で構いません。
両手を広げ、カラダ全身で、朝陽を浴びてみましょう。
きっとミトコンドリアがあなたを守ってくれます。


第2の習慣

ゆっくりと「深呼吸する」こと。



 第1の習慣でミトコンドリアスイッチをオンにするのは光と酸素と言いました。
私たちの祖先となる真核細胞が生まれる前、もともとはミトコンドリアは酸素を食べる細菌でした。

その、ミトコンドリアの栄養源はたったふたつ それは・・・ 「酸素」と「ブドウ糖」
私たちが酸素がないと生きていけない理由は、私たちの細胞を動かしているエネルギーを作るミトコンドリアが、酸素がないと生きていけないからです。
だから、ミトコンドリアは、酸素が大好きなのです。

酸素を得るために必要なこと、それは、皆さんご存知、「呼吸」。
勿論、黙っていても、呼吸はしています。

しかし、私が提唱する呼吸とは、意識した呼吸。すなわち「深呼吸」です。
なぜ、深呼吸がよいかというと、ミトコンドリアはゆっくりが好きだからです。
どういう ことかというと、ミトコンドリアが酸素とブドウ糖からエネルギーを作る際、
大変時間がかかります。(※注1)

※注1 ミトコンドリアがエネルギーを作る際、栄養素は一旦、アセチルCOAになり、そこからクエン酸回路系というところを経て、ATPを作ります。 

ミトコンドリアは一度にたくさんのエネルギーを作れますが、その分時間がかかります。
逆に短期間にたくさん酸素がきてしまうと、ミトコンドリアがエネルギー変換できなかったものが、活性酸素として排出されてしまいます。

活性酸素にちょっと触れただけで、赤色の活性化したミトコンドリアが一瞬に青色=死んでしまうほど、ミトコンドリア=からだにとっては天敵です。

だから、急激な運動や、あまり激しいトレーニングは、からだに良くないのです。
40歳を超えたら、運動は、ウォーキングや太極拳などゆっくりしたものがお薦めです。
運動できないにしても、まずは、吐くことを意識した深呼吸をしてみましょう。
それだけでこころとからだが喜びます。



第3の習慣

「唾液を出す」こと。



 なぜ、唾液=つばを出すのがいいのかというと、唾液には、アミラーゼと言う酵素が入っていて、食べたものを消化することを助けてくれるほか、成長ホルモンも含まれています。この成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復したり、新陳代謝を促し老化防止するなどミトコンドリアを守ってくれる要素があるからです。

すなわち、唾液の量が多いと、それだけミトコンドリアが守られ、数が減るのを防いでくれると言うことです。

成人が一日に出す唾液量は、0.5ℓから1.5ℓといわれています。
平均値だけ見ても一リットルもの開きがあるのです。

この量を増やすだけで、あなたのミトコンドリアは守られ、若さを保つアンチエイジングの効果もあります。

私が提唱している唾液を出す生活習慣とは
① よく噛む(一口目は30回噛む)
② うがい(外から帰ってきたらうがいする)
③ 歯磨きをする(食べていなくても時間になったら歯磨きする)
です。

ミトコンドリア活性化の手段として唾液を出すことを紹介しました。
たとえば、よく噛むと言っても 私たちは忙しい生活をしていますから、食事の際、毎回30回噛むのは難しいでしょう。

安心してください。 
一口目だけでも良いから30回かんでみましょう。
目的は唾液をだすことですから、最初によく噛むとあとは勝手に唾液がでてきてくれます。

②と③も同じ理由で、虫歯予防や抗菌作用の面より、私は唾液を出すことを目的にしているので、自分の決めた定期的時間に、うがいや歯磨きをするよう心がけています。
ほかにも、

④ 顔(唾液腺)のマッサージする。
⑤ ガムやあめをなめる。
⑥ 酸味があるものをイメージする
⑦ たばこはやめる 

など唾液を出す習慣はたくさんあります。
ミトコンドリアの数が減ると免疫力が下がります。
唾液はあなたの免疫力をあげてくれます。
是非 、唾液を出すこと、日常生活で意識してもらえると嬉しいです。



第4の習慣

「寝る」こと。



寝るといっても、眠らなくても構いません。ただ横になるだけでもよいのです。
勿論、睡眠をとることは大事な習慣です。

ただ、ポイントは眠らないとダメということではなく、一日の中で横になる習慣を持つことが大事と思っています。

具体的には昼寝の習慣です。昼休みの15分でかまいません。
横になってみてはいかがでしょうか。

「えっ!なんで横になることでミトコンドリアを活性化するの?」
とお思いの方もいるかもしれません。

理由は簡単です。

ミトコンドリアのキモチになって考えて見ましょう。
ミトコンドリアは、私たちのカラダを動かすエネルギーをつくってくれていますが、
基本的に24時間ずっとはたらき詰めです。
たとえば、運動したり、勉強したりしなくても、一定量のエネルギーは使われています。
(これを基礎代謝といいます)

ミトコンドリアだって、ずっとはたらいていたら疲れます。
やはり、休めるときはきちんと休む。 
だから、「寝る」ことはミトコンドリアを元気にする習慣のひとつなのです。

寝る、横になることがミトコンドリアを元気にする習慣のひとつと書きました。

これは言い方を変えると、なるべく、重力に逆らわない生活をするということを意味します。そもそも私たちのカラダは、地球から1Gもの重力をつねに受けています。
1Gなんてすごいと思いませんか? 
これだけの重力を、人間が二本の足で支えているわけですから、カラダには常に相当のストレスがかかっています。

なので、私はからだのためにも、ミトコンドリアのためにも、重力に逆らわない生き方、すなわち、横になることを薦めています。

かといって、常に横になれと言っているわけではありません。
疲れたと言うのは気持ちの問題、感情の問題もあります。
逆に疲れたと思って横になると疲れが増すこともあります。
これは疲れの原因となっている乳酸が、カラダが動かないでいると一層たまるからです。
だから逆に私は、本当に疲れたと感じた時は、身体を揺らすとか、ぶらぶらさせるなど簡単な運動を勧めています。

理由はその運動により血流の流れをよくし、疲れの元となっている乳酸の分泌を抑えられるからです。

ミトコンドリアからみると、常に横になるのではなく、時間を決めて、横になることを薦めています。時間は身体のリズムから考えると12時~2時まで。すなわち昼寝です。
時間は15分ぐらいで構いません。
からだとミトコンドリアのために、癒しの時間を与えてみましよう。


第5の習慣

「笑う」こと。



笑うことが、なぜ良いのでしょうか。

笑うと、脳内ではβエンドルフィンと言うホルモンが分泌されます。

「βエンドルフィン!?」

言葉だけはきいたことがある方は多いのではないでしょうか。
βエンドルフィンとは、別名「ハピネスホルモン」と呼ばれ、このホルモンが分泌されると、気持ちよくなり、幸せな気分になります。

血管が拡張されるので、血行がよくなったり、血圧が下がったりする効果もあります。
血行を良くすることは、ミトコンドリアとって、とても重要です。 
なぜなら、ミトコンドリアの栄養素である酸素やブドウ糖は血液が運んできてくれる からです。

血行がよくなると、ミトコンドリアの栄養源がくまなく届くので、ミトコンドリアの数を増やしたり、ミトコンドリアの生産性をあげ、免疫力や自己治癒力を高めてくれます。
笑いの効能を説明しました。

それを臨床例としてまとめたのがノーマン・カズンズ「笑いの治癒力」という本です。
日本でも、昇幹夫先生らが、笑いによりNK細胞を活性化し、ガンの治療法になることなどを紹介しています。「笑って長生き―笑いと長寿の健康科学 昇 幹夫 」

笑いはすごい効果があるといっても、「つねに笑っている」のは難しいですね。
皆さん、ご存知の通り、この世の中、楽しいことばかりではないですから。

私がお薦めするのは、笑うと言う動作をすることです。
具体的には「毎朝、鏡に向かって笑顔をつくる」という習慣です。

アメリカの心理学者、ウィリアム・ジェームスは
「楽しいから笑うのではない、笑うから楽しい」といいました。
すなわち、心から楽しくなくても、笑うという動作をしただけでも、楽しくなるし、
実際、脳内ではβエンドルフィンの分泌は起こります。

もっと簡単に言うと、「口角をあげる」だけで、笑いの効果はでてきます。
インド医学では、口角をあげるとチャクラの頭頂部にある第7チャクラが開くともいわれています。

笑うことで、ミトコンドリアの数は増えると書きました。
しかも、楽しいことがなくても、笑うと言う動作をするだけで、ミトコンドリアは増えていきます。

ここで、毎朝、私が実践している方法をご紹介しましょう。
実にシンプルです。

① まず鏡に向かって自分 の顔をみます。
② ニッと言って、笑ってみてください。
③ 口角が上がっていませんか?

それでも足りないようなら、人差し指を唇の両端にあて、ぎゅっとあげてみてください。
ポイントは口角を上げるということです。
たった、それだけで、脳内ではβエンドルフィンという、幸せな気分にし、血行をよくしてくるホルモンがでます。

そうすると、朝から何か幸せな気分になると同時に健康にも良いのです。
ただ、この動作、人によっては恥ずかしいというかもしれません。
だいじょうぶ。誰も見ていませんから。
このたった1分、朝に行う習慣があなたのこころを優しくし、1日を気分よくしてくれます。
そして、自分のことをもっと好きにして、あなたに自信をもたらしてくれます。



第5の習慣

「入浴する」。


去年までは「風呂上りに足に冷シャワーを浴びる」でした。
勿論、温かい水と冷たい水を交互に浴びる習慣は、足(下半身)を温め、自律神経のバランスを整え、入眠しやすくしてくれるのでとても良いことです。

しかし、今年はもっとシンプルに、まずは入浴する(お風呂に入る)にしました。
なぜ、入浴がミトコンドリアにとって良いか。

それは、からだを温めることは、免疫力をあげ、ミトコンドリアの生産性をあげ、
数を増やしてくれるからです。

なぜ、からだを温めるとミトコンドリアの生産性があがるのか。
それは、ミトコンドリアはもともと細菌だったからです。
これは生物学的には、DNAから証明されました。
細胞(核)のDNAの形は線状であるのに対し、ミトコンドリアDNAの形は環状です。

これは細菌と同じ形なのですね。
そもそも、病気になるところ、体の痛いところは、「冷えている」といいます。
私の尊敬する石原ゆうみ先生はこんな本も書かれています。 
「体温が1℃上がると人生が変わる、病気が治る」

からだを温めることは、健康にもとても良い習慣です。
ミトコンドリアは温かいところで活性化するので、「入浴」が良いと紹介しました。
これを私は「ミトコンドリアは温泉好き」と名づけました。

ミトコンドリアは、もともとは細菌の仲間なので、温かいところが好きだからです。
そもそも、生物は、酸素がない中で生まれました。

いま、私たちは酸素がないと生きていかれませんが、もともとは、酸素は生物にとって酸化(組織を破壊する)するため猛毒だったのです。
この毒である酸素を、地球上に初めて誕生させたのはシナノバクテリアという菌です。

今から約32億年前の話。彼が光合成をはじめるようになって、地球上に酸素が生まれ、彼らが繁殖にするにつれ、その酸素が増えていきました。
困ったのは酸素を嫌う生物たちでした。

私たち人間の祖先(真核生物)も例外でありません。
それを救ったのがミトコンドリアでした。
ミトコンドリアはこの酸素をつかってエネルギーを作ることができました。
これに目をつけた私たちの祖先は、ミトコンドリアを体の中に取り込み、毒である酸素を自分たちのからだを動かすエネルギーにかえたのです。

これが今から約21億年前の話。
だから、私たちが、酸素がないといきていけないのは、実は、ミトコンドリアが、酸素がないといけないからなのです。
そのミトコンドリアにとってベストな温度は36.7℃。

だからからだを温める習慣はミトコンドリアにとって良い習慣となるのです。
ぬるめの湯でゆっくり入浴、あなたも今日からしてみませんか?



第6の習慣

「歌う」「踊る」。



なぜ、「歌う」「踊る」ことがミトコンドリアによいのかというと
ミトコンドリアはからだの中で常に一定のリズムで振動しているからです。 
それと、ミトコンドリアは温かいところが好きと書きましたが
誰でもすぐできる、からだを温めるもっとも簡単な方法が
「カラダを揺らす」ということです。

寒さを感じたとき、ぶるっと震えますよね。
これはからだを震わすことでからだを温めようとする人間の本能なのです。

新潟大学の安保徹先生は、
「パーキンソン病で手が震えるのは、
震える事で体温を上げ、脳の血流をよくするための人間の本能」
とおっしゃっていました。

からだを揺らすと言う動きは、一定のリズム運動でもあります。
これを体系化したのがミトコン体操です。

ミトコン体操はしなくても、単純に、声を出して、歌ったり、躍ったりすることは、
ある意味リズム運動です。

何より声を出したり、からだを動かすと気分がすっきりします。
私は四国にいったとき、阿波踊りを体験しましたが みんなで「えらやっちゃ、えらいやっちゃよいよい」と踊っていたら、難しいことはわからなくても、じわ~と汗をかき、その後 、気分がスカっとして元気になりました。

特に踊りはよいです。
昔から「踊る」ことは日本人の文化の中に浸透して来ました。
阿波踊りを紹介しましたが、あなたの生地にも踊りがありませんか?

私の故郷、上田市では「うえだわっしょい」というのがあります。
「祭りだ、祭りだ、わっしょいだ、わっしょい、わっしょい、上田わっしょい」
といって歌いながら踊るのですが、夏などはこれをしないと夏が来た感じがしません。

もし、私の土地にはそんな踊りはないと言う方がいたとしたらお薦めは、ネイティブインディアンの踊りです。

どうやるのかというと

両手をあげて、バンザイの姿勢になって、「ハッハッハッハ」と叫びながら、足踏みしてみてください。えっ、そんなことは恥ずかしくてできない。そう思われるかもしれません。

ただ、やってみてください。インディアンの踊りをすると、からだの底から笑いがこみあげてくるとともに、不思議なパワーをもらえます。

祭りの踊りに限らず、日本舞踊や、ヨガ、太極拳、足が悪い人は座ったままできるタイチー(太極拳)もあります。

ミトコンドリアによい運動はすべてゆっくりなので、激しい運動より、ゆるやかな運動がお薦めです。皆さんも、どんどん自分のリズムに合わせてからだを動かしてみましょう。
声を出してみましょう。

ミトコンドリアはゆらぎが好きです。
これで、気持ちも、からだも、すっきりします。



第7の習慣

「四股をふむ」。


なぜ四股を踏むのが良いかというと、筋肉、特に下半身の筋肉を作るのに有用な運動が
「四股をふむ」だからです。

筋肉は全体の40%をしめる人体最大の発熱器官です。
筋肉量が多いと、それだけでからだを温める効果があります。

そして、ミトコンドリアが一番多くすんでいるのも、筋肉です。
実にミトコンドリアの約7割は筋肉の中にあるのです。
だから、筋肉を鍛え、筋肉の量を増やすことはミトコンドリアを増やすことであり、体を温めることでもあったのです。

嬉しいことに、筋肉は、年齢は関係なく、いくつになっても鍛える(増やす)ことができます。

特に、鍛えて欲しいのは下半身です。
なぜなら、筋肉の7割が足腰を含む下半身にあり、「老化は下半身から」
といわれるように加齢と共に一番衰えやすいのが下半身だからです。

筋肉は、何もしないと、30代から衰えだし、60代になると一気に衰えます。
60歳過ぎたら足腰が立たなくなるなんてことにはなりたくないですね。

そのために私が提唱しているのが「寝る前に四股をふむ」です。

ミトコンドリアは筋肉に一番多くすみ、筋肉はからだを温める効果があるからです。
回数は10回ぐらいで構いません。

そして、やる時間は、寝る前がお薦めです。
なぜかというと、この時間帯が筋肉を鍛えるのに一番効果的だからです。

筋肉を増やすためには、使うだけでなく、休むこととの繰り返しが必要です。
だから、筋肉を鍛えた後、いかに休むか、そして鍛えることで傷ついた部分(細胞)を
いかに早く直すかが重要です。

そのキーワードとなるのが「成長ホルモン」です。
成長ホルモンとは、寝ている間に傷ついた細胞を修復してくれるホルモンで、就寝後30分ぐらいしてから分泌がはじまり、一番良く出る時間帯が午後10時~午前2時といわれています。

だから、寝る前(=10時~12時の間)にこの筋肉を鍛える運動するのがよいのです。
しかも、四股を踏むと大腿四頭筋が鍛えられます。
ここを刺激することは、成長ホルモンの分泌を促す効果もあるのです。

また、東洋医学では「腎虚」といって、腎(下半身)の衰えは病気の原因ともいわれているので、下半身を鍛える「四股踏み」は、病気を未然に防ぐ効果もあるのです

さぁ、あなたも今日からはじめてみませんか?
寝る前に10回、「四股踏み」
残念ながら、四股を踏むと言う動作は、誰でもできるに少し当てはまりません。
なかには、膝や足が痛くて四股が踏めない人もいるでしょう。

そういう人にうってつけの方法を今回ご紹介します。

それは、「つまさき上げ」です。

やり方は簡単です。

①椅子に座ったままでよいので、かかとをつけたまま、つま先をちょっと持ち上げてみましょう。
②この状態でできれば3秒数えてください。
③これを片足ずつ5回ほどやってみて下さい。

これでも、しこを踏むと同じ効果があります。
なぜかというと、四股ふみの動作で鍛えているのは、太腿の筋肉(すなわち大腿四頭筋や大腿二頭筋)です。
つま先あげでも、この太腿の筋肉(大腿四頭筋や大腿二頭筋)を鍛えることができるからです。

つま先あげと平行して、もうひとつ体操を紹介します。

足首ふりです。

やり方は簡単です。仰向けに横になって、リラックスしたまま、足首を左右にぶらぶらふるだけで構いません。
これだけで、股関節をゆるませ、インナーマッスルを鍛える効果があります。
ポイントは股関節をゆるめる、そして太腿の筋肉を鍛える。

覚えておくと何かと便利です。



第8の習慣

「胸を張る」。



「えっ、胸をはることとミトコンドリアって関係があるの?」
と思う方がいるかもしれませんが、実はこの2つは大きく関係します。

理由は2つあります。

一つは「呼吸」です。
胸を張る動作は、胸郭を広げるので、肺が開き、それだけで酸素を、ゆっくりと、自然に取り込んでいきます。
第2の習慣。ミトコンドリアが酸素好き!は覚えていますね。


2つ目は姿勢が良くなることです。
良い姿勢はあなたを美しくするだけでなく、考え方まで変えてしまう力があります。
それな何かというと、こころとからだはつながっています。

たとえば、肩を縮め、目線を下げたまま状態でいるだけで、なんだか暗い気分になってきませんか?
これを逆手にとると、胸をはった状態では暗いことが考えられなくなります。
なぜかというと、視線は自然に、前または上にいくからです。

人間のからだは視線を上に向けたまま、ネガティブなことが考えられないようにできています。
だから、胸を張っただけで、気分を明るく、自分に自信がもてるようになるのです。

なぜ、胸をはることと、気分がつながっていくのでしょう。

ここでひとつ実験してみたいと思います。

あなたが今一番ネガティブと思うことを考えてみてください。

まずは肩を縮め、視線は下にして、どんより暗くなることを考えてみてください。
どんよ~~~~りした気分になってきたかと思います。

頭の中はそのどんよりしたままの気持ちで、そこから、上体だけ変えていきます。
まず、視線をまっすぐにして、胸を張ってみましょう。

どうですか?何か気持ちの変化はありますか?

これだけではあまり変化を感じない方は次に、右手の人差し指を立て、視線はその人差し指をみたまま、そのまあ手を天高くあげていってみましょう。

はい、そこでストップ!

さて、あなたは最初のどんよりした気分のままでいられましたか?

不思議なことに、先ほどまでの暗い気持ちが持続できないことに気づいてきませんか。

このように、からだの状態が変えることで、こころの状態を変えることができます。
それがこころとからだはつながっているということなのです。

私の尊敬する医師、帯津良一先生や西原克成先生は、病気は、生体のエネルギーバランスの乱れからくるといいます。 
(この目に見えない生体エネルギーを、東洋医学では「気」、インド医学では「プラーナ」といい、帯津先生は「生命場」と呼びます。)

ミトコンドリアも生体エネルギーの中でいきているので、「気」のエネルギーによって、活性化したり、停滞したりするのです。

胸をはる動作は、正しい姿勢をもたらし、この気の流れをよくしてくれます。

正しい姿勢とは何かというと、からだの力が抜けたリラックスした状態で、頭頂部から足の裏まで、天と地と自分がすっと1本の線でつながったような自然な姿勢をいいます。

キーとなるのは背中です。

正しい姿勢は背中にヘンな緊張がなく、すっと伸びた状態にしてくれます。

そのためには、肩甲骨を寄せる動作、すなわち胸をはることが良いのです。

正しい姿勢は、キレイなからだをもつくってくれます。

それは体全体で体重を支えられるようになり、からだに余計な負担がかからなくなるからです。

ミトコンドリアはキレイがすきといい、正しい姿勢はきれいなからだをつくるといいました。

正しい姿勢は、なぜきれいなからだをつくるか具体的事例を紹介しながら説明したいと思います。

たとえば、胸を張ると、背筋が自然に伸び、それに伴い首もすっと伸びてきます。
そうすると、首への負担が減ってきます。

首への負担が減ると、それとシンクロするように首を支えている腕、それから首の上の顔(あご)の負担も減っていきます。

これはどういう効果をもたらすかというと腕を支えている二の腕や、あごを支えている顔の部分に負担がかからなくなり、結果的に二の腕が細くなったり、二重あごがなくなったりするのです。

えっ。

たったそれだけでそんな効果があると疑問を持たれる方がいるかもしれません。
よく考えてみてください。

私たちは1日のうち2/3は立ったり、座ったりしているのです。

その時間、トレーニングしているとしたら。。。。

私は、そもそも、健康によいものはすべて美しいと思っています。

なぜなら、健康とは、人間本来の自然の姿であり、大自然の中で、自然の姿のままでいるものは、みな美しいからです。

ミトコンドリアはきれいが好き。あなたもきれいになってみませんか?



第9の習慣

「感動する」。



今年はより具体的に「思い切り笑う、泣く、そして恋をする」といいます。

カラダだけでなく、ココロを動かすことは、ミトコンドリアを活性化する大事な要素になります。

なぜなら、ミトコンドリアは感情で動く。

こころとからだはつながっているから・・

あなたも、思いっきり泣いたり、笑ったあと、気持ちがすっきりして、カラダの調子がよくなった経験はありませんか?。

自分の感情を吐き出すことは、気分をすっきりさせ、カラダもイキイキさせてくれます。
笑うとNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が増えるという話は、お話しましたね。

村上和雄先生は遺伝子工学の立場から、「思いが遺伝子を変える」ともおっしゃっていました。

感情には、時に細胞の中の遺伝子をも変え、そしてミトコンドリアを活性化させる働きがあるのです。

といっても、感動は、そんなたいそうなことでなく、身の回りにあるほんの些細なことからはじまります。
たとえば、きれいな花をみつめ「まぁ、きれい」といったり 空を見上げて、「おっ、すごい雲」と驚いたり、ささやかなことで十分です。


時間があれば、すこし散歩してみるといいかもしれませんね。




第1の習慣 「朝陽を浴びる」
第2の習慣  ゆっくりと「深呼吸する」
第3の習慣 「唾液を出す」ことです。
第4の習慣 「寝る」
第5の習慣 「入浴する」
第6の習慣 「歌う」「躍る」
第7の習慣  「四股をふむ」
第8の習慣は 「胸を張る」
第9の習慣は、「感動する」


以上、ミトコンドリアを活性化する9つの習慣でした。



参考までに、ミトコンドリアに関連して、セロトニン神経の活性化の方法について東邦大学生理学教室の有田秀穂先生は以下のように述べておられ、共通点が多いことが理解されると考え、これまでに記述と重複しますが、再度掲載します。

セロトニンを増やすための5つのポイント・・セロトニン神経を刺激する

(1.)早寝早起きの規則的な生活を心がける

セロトニンは、太陽の出ている日中に分泌されやすく、睡眠中は日が沈んでからは分泌が少なくなります。これは後述のメラトニンの働きと関係してい ますが、人間が本来持っている生活リズムは『日中に活動し夜は寝る』と言うもので、この原則を守ることがセロトニン神経の活性化に効果的だと言われていま す。

(2.)太陽の光を浴びる

セロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンと相対する性質があります。
セロトニンは脳の覚醒を促し、メラトニンは睡眠に作用します。
メラトニンが分泌している間はセロトニンの分泌は少なく、逆にセロトニンが多く分泌されている間はメラトニンの分泌は少なくなります。
太陽の光(のような非常に強い光・明かり)を浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌がストップし、代わりに脳の覚醒を促すセロトニンの分泌が活発化されるのです。
昼夜逆転の生活をしていたり、日中部屋の中にばかりいると、セロトニンとメラトニンの分泌のバランスが崩れ、不眠症になったり、片頭痛が起きやすくしてしまうのです。
毎朝日光を浴びる行為は、セロトニンを鍛えるだけで無く、生活リズムを整えることにもつながります。

(3.)リズミカルな運動をする

スクワットや階段の昇り降りなど、一定のリズムを刻む運動を反復して行うとセロトニン神経が活性化されるとされています。
国民栄誉賞を受賞された、女優の森光子さんも70歳から体力維持の目的でスクワットを始めて、ずっと継続していたそうです。
89歳でも舞台に立ち続けた彼女の元気の源も、このリズミカルな運動にあったといえるでしょう。
同様に活発な活動をされている黒柳徹子さんもスクワットを毎日しているのも知られています。
スクワットに限らず、『ウォーキング』や『深呼吸/腹式呼吸』、最近人気の『フラダンス』など、リズムの良い運動を継続して続けていくことが、セロトニン神経の活性化に役立つとされています。

また、こういった運動を5分以上行うとさらに効果的であると言われています。

(4.)食事をする際に、よく噛む

食事の際は必ず物を噛みますね。
このものを噛む動作(咀嚼) も、一定のリズムを伴った運動であるといえます。
上述のリズミカルな運動と同じく、セロトニンの活性化に役立ちます。
「運動はちょっと苦手・・・。」と、考えられている方でも、食事は必ず取るでしょうから、食事の際によく噛んで食べることを心がけてみてはいかがでしょうか。
『ものをよく噛む』と言うことは、栄養の効果的な摂取や、消化を助けることにもつながりますし、あごの筋肉の維持など、セロトニンの活性化以外にも様々なメリットがありますし、どなたでも簡単に試せる方法です。

 (5.)グルーミングという「人とのふれあい」

グルーミングは、仕事を終えた後の「オフの時のセロトニン活性」という意味で、太陽の光とリズム運動とは少し異なります。グルーミングは、「猿の 毛づくろい」としてよく知られていますが、その理由は動物行動学においては、はっきりしています。動物行動学では、グルーミングは「ノミ取りの行為だけで はなく、群れ社会のなかで発生するストレスに対して、緩和を試みている行為」として認識されつつあります。
それを人間社会にたとえると「人と人とが近い距離でふれあうこと」が原則になります。具体的には、「仕事後の赤ちょうちん」「おしゃべりをしながらの井 戸端会議」「家族で食事をする」、またそれに近い行為で「お風呂屋さんで一緒にお風呂に入る」というのもあります。これらの行為の結果として、何になるか というと「疲れが取れてストレス緩和になる」のです。

 

 

「ミトコンドリアのキモチ♪」から引用