水曜日, 10月 22, 2014

最新Mac OS「Yosemite」は検索データと位置情報をアップルとMSに送信



「最新Mac OS X」は検索データと位置情報をアップルとMSに送信

「Mac OS X Yosemite」では、検索機能「Spotlight」が利用される際に位置情報と検索データがアップルやマイクロソフトにデフォルトで送信されることを非難する声が上がった。アップルからのコメントも紹介。


画像はすべて別の英文記事より
アップルは最近、プライヴァシー擁護派から称賛された。同社が最新モバイルOS「iOS 8」で、データの暗号化をデフォルトにしたからだ(米連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コメイ長官は、こうした動きは捜査の障害になると批判している)。
しかし10月20日(米国時間)、そのアップルが批判に直面した。最新OS「Mac OS X Yosemite」では、検索機能「Spotlight」が利用される際に場所と検索データがデフォルトでリアルタイム送信されることに、独立系リサーチャーらが気づいたのだ。
Fix-MacOSX.comによると、この機能は、ユーザーのコンピューター上を検索するだけでなく、アップルとマイクロソフトのサービスから検索結果を得るために、両社に情報を送信しているという。
Spotlight設定の画面キャプチャ。ソルタニ氏によると、画像のリストのうち19、20、21をオフにすれば、アップルやマイクロソフトへの情報送信が行われなくなるという。Image by Ashkan Soltani
Fix-MacOSX.comは、アップルの「About Spotlight & Privacy(Spotlightとそのプライヴァシーについて)」ドキュメントのキャプチャ画像を掲載している。それによるとアップルは、「Spotlightを使うと、検索クエリ、ユーザーが選択したSpotlight検索候補、および関連する利用データがアップルに送られます」「デヴァイスの位置サービスをオンにすると、Spotlight検索の際に、デヴァイスのそのときの位置情報がアップルに送信されます」と説明している。
独立系技術コンサルタントのアシュカン・ソルタニはさらに、たとえ検索をしなくても、Spotlightを開くだけでユーザーの位置情報が送信されると主張している
その後、アップルは各メディアに配布した声明において、こうした批判に回答した。検索機能はユーザーのプライヴァシーを保護するようにつくられているというものだ。
Spotlight検索候補でアップルに送られる情報は最小化されています。アップルはデヴァイスのIPアドレスを保持していません。Spotlightがデヴァイスの位置情報を曖昧にするので、正確な位置情報がアップルに送信されることはありません。Spotlightは永続識別子を用いておらず、アップルやほかの誰かによって、ユーザーの検索履歴がつくられることはありません。アップルのデヴァイスは一時的な匿名のセッションIDを使うだけであり、15分でそのIDを破棄します。
アップルはまた、ユーザーのプライヴァシー保護のためマイクロソフトと緊密に協力しました。アップルが「Bing」に転送するのは、よく検索されるフレーズと都市レベルの位置情報だけです。マイクロソフトは検索クエリを保存しておらず、IPアドレスも受け取っていません。
さらにアップルは、この機能はオフにすることができると説明した。Fix-MacOSX.comは、Mac OS X Yosemiteで位置情報と検索データの送信を停止する手順を紹介している。

※なお、2014年7月には、「iOS 7」で追加された機能「Frequent Locations」(「利用頻度の高い位置情報」:ユーザーの位置情報をトラックし、記録する機能)について、中国政府が「国家安全上の懸念」として問題視したと報道された。アップルサイトは「利用頻度の高い位置情報」について、iPhone には、ユーザーにとって重要な場所を学習するために、最近行った場所のほかに、その場所に行く頻度や行った日時が記録されています。このデータは、お使いのデバイスに保存されるだけで、同意なしに Appleには送信されません」と説明している。