【試乗記】 「世界で最も心を奪われるクルマ」 シンガー社が手掛けたポルシェ「911」

異常に暖かい南カリフォルニアの秋の夕暮れ。全ての窓を閉め切った車内で私は象徴的なモモ製のステアリングホイール「プロトティーポ」を握り、1時間あまり起伏の激しい渓谷を攻めながら感極まっている。心臓は胸から飛び出しそうなほどバクバクと脈打ち、息は荒く、両手はじっとりと汗ばんでいる。私はすっかりこの素晴らしいマシンの虜になってしまった。

約4年もの間、辛抱強く待った末に、筆者はついにクラシックのポルシェ「911」を運転している。シンガー・ビークル・デザイン社がレストアとモディファイ、チューニングを施した911だ。筆者を包み込むこのクルマは、現在の状態でポルシェの組み立てラインから出たことは一度もない。しかし、その外観は時を経ても色あせず、品質は息をのむほど素晴らしく、ドライビングダイナミクスは他の追随を許さない。

クルマのエンスージアストである筆者にとって、このクルマは世界で最も心を奪われるクルマだ。


 

 


このポルシェ911を作り上げた立役者は、ロブ・ディキンソ氏だ。彼はレンチを握って生まれてきたわけではない。20代から30代にかけて、英国のオルタナティブ・ロックバンド「キャサリン・ホイール」でボーカルを務めていた。だから「シンガー・ビークル・デザイン」というキャッチーな社名になった理由もうなずけるだろう。だがそれは何十年も前の話だ。

ロサンゼルスにある同社のショップにお邪魔し、クラシックのポルシェ911と思われる4台のモデルを眺めている。その4台はそれぞれレストアの段階が異なり、シャッタードア付近に置かれたモデルは、レストアが完了した顧客のクルマで、太陽の下で走らせてくれと懇願しているようだ。日の光から一番遠いショップ後方では、下塗りされただけのむき出しの車体が粉体塗装されたスチールの台車の上でじっと待っている。前回、1年以上前に筆者が同ショップを訪れたとき、ここには1台しかなかった。だが、今では組み立てラインができている。シンガー社はとても長い道のりを歩んできたのだ。

ディキンソン氏が先頭に立って舵を取るシンガー社は、作品となるクルマ一つひとつに並々ならぬ努力ときめ細やかさを注ぎ込んでいる。ナットからステッチ、グロメット、ビスに至るまで、手が入れられないものは1つもない。完璧で徹底的なレストレーションはあらゆる箇所に至る。



 


シンガー・ビークル・デザイン社が設立されたのは2009年。きっかけは、ディキンソン氏が個人で所有していたポルシェ911が評判になったことだった。彼のワンオフカーは様々な部分がアップグレードや、モディファイされていたが、多くの"純粋なポルシェ"ファンが求めるクラッシックのポルシェの特徴を保っていた。自らも熱狂的なポルシェファンであるディキンソン氏は、すぐさま伝統的なレストア市場に"隙間"があると気づいた。もっと簡単に言えば、細心の注意を払ってハンドクラフトされ、軽量で現代的、しかも確かな技術でリビルトされたクラシックのポルシェ911に一握りの人々が喜んで大金を払うことに気付いたのだ。シンガー社のミッションはこのときに確立された。

しかし、ディキンソン氏が思い描くようなポルシェ911を作る工場はなかった。そこでディキンソン氏はその状況を変えることに乗り出した。その結果はまさに目覚ましいしものだった。

製作過程の話をする前に、シンガー・ビークル・デザイン社は自動車メーカーでも製造業者でもないということを言っておきたい。シンガー社のショップに持ち込まれる全ての車両は、ポルシェの工場のVIN(車両識別番号)で顧客に登録されている。その顧客がシンガー社にレストア、チューニング、カスタマイズを依頼する。つまり、シンガー社は車の販売をするのではなく、現存するポルシェ車をレストアし、モディファイする会社だ。ビスポーク(注文仕立て)はお金がかかる。価格は35万ドル(約3,551万円)からスタートし、カスタム仕様を加えていくとすぐにすごい金額になってしまう。



シンガー社は出発点としてプロトタイプ1号車に初期の911のシャシー(1963年~1989年)を使用した。チームはドナー車からパーツを外し塗装を剥がしてモノコックだけの状態にしてから、補強して下塗りを施した。スチール製のボディパネルは再造形された軽量なカーボンファイバー製に交換。全ての部品が慎重に取り外され、ポルシェの工場を出た状態以上に修復(あるいは、さらに質の高い部品と交換)された後、再び組み立てられた。


トーションバー式サスペンションはアイバッハ製のコイルオーバー(スプリングとショックアブソーバーが一体になったもの)に交換され、標準のブレーキは4ピストンのブレンボ製にアップグレード。最後に、綿密に設計された425hpを発生させるコスワース製の6気筒水平対向エンジン(フラット6)が6速マニュアルギアボックスと組み合わされ、内側にレザーが張られたエンジンルームに納められた。




室内も同様に情熱が注がれたものだった。ポルシェオリジナルのシートは、裂けて中のスプリングが見えていたので、新たに張り直された。また、現代の電気負荷に確実に対応できるようするため、航空機でも使われるような新しいワイヤーハーネスが使われた。内装が再び組み立てられると、柔らかいパーツは全て高級レザーで覆われ、ピカピカしたパーツは全てコントラストを利かせるようにツヤ消しのニッケルメッキ仕上げが施された。そして最後に、70年代のレースカーでよく見られた前述のモモ製「プロトティーポ」と呼ばれる黒革巻き3スポーク・ステアリングホイールが装着された。


何カ月にもわたった徹底的な作業が報われる時がきた。シンガー・ビークル・デザイン社は、2009年、米カリフォルニア州のクラシックカーイベント「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」でプロトタイプ1号車を発表した。驚くほど美しいオレンジ色の911(上の写真)は、来場者の口だけでなく、彼らの小切手帳もこじ開けた。こうしてシンガー社のビジネスは幕を開けたのだ。



 


我慢強く4年以上待った筆者は、今度はシンガー社の最新作の周りをウロウロしている。その最新作はレーシング・ブルーの911で、2013年のペブルビーチのフェスティバルに先駆けて、セレブも集まるビンテージカーや航空機のイベント「ゴードン・マッコールズ・モーターワークス・リバイバル」で発表された。ガルフ・ブルーに塗られた911の外観は、我々が何年も前に恋い焦がれたオレンジのプロトタイプ車とほぼ同じだったが、既に売約済みのこのクルマは、次の世代の「964」型シャシー(1990年~1994年)をベースに造られている。より現代のものに近づいたプラットフォームは、改造により適していると言える。剛性が高められたボディ、トーションバーからアップグレードされたコイルオーバー、アンチロック・ブレーキ、パワーステアリング、電子式クライメート・コントロールなど、完成品をさらに磨きあげる数々の改良がメーカーによって施されているからだ。


このブルーの911はオレンジのプロトタイプと全く同様に卓越しているが、さらに磨きをかけられている。インテリアを一瞥すれは、より洗練されていることが分かるが、クラシックへの回帰をうかがわせるさらなる加工も施されている。フロアのレザーは減らされ、美しく塗装されたシャシーが露わになり、空調システムは利便性を考えて、さらに現代的なシステムに変更された。シンプルで軽量なドアパネルはそのまま残されており、室内側にはドアオープナー用にレザーのストラップが取り付けられている。また、小さなニッケルメッキ仕上げのサイドミラーは運転席側だけでなく右側にも装着されていた。プロトタイプと同様に、このブルーの911はレース仕様の21ガロン(約79.5ℓ)の競技用燃料タンクがノーズ部分に装備され、ボンネット中央という目につく場所に給油口がある(右後方のクオーターパネルには、エンジンのサンプタンク用にオイルを注入するためのキャップがある)。


ドライバーの視点から最も注目に値するのは、調節可能なカーボンファイバー製バケット・レーシング・シートだ。両席ともにオレンジ色の編んだレザーで包まれ、通気用に真鍮のボタンがついている(籠目状に編んだレザーのほかにも、孔開きレザー、スムーズレザー、ダイヤキルトレザーなど、シンガー社は、顧客の好みのスタイルでシートを包んでくれる)。



  


メカニカルな話をすると、持ち込まれるクルマの大半はKW製のコイルオーバー・サスペンションにアップグレードされる。しかし、この911の顧客は、オーリンズ製ダンパーとアイバッハ製スプリング、ソリッドなレース用のブッシュを組み合わせたハードコアなオーリンズのスポーツ・サスペンション・パッケージをリクエストした。ブレーキは、フロントがポルシェの有名な4ピストン「ビッグ・レッド」キャリパーで、リアがブレンボ製。4カ所ともに鉄製クロスドリルド・ベンチレーテッド・ローターが備わっている。ホイールは間違いなくゴージャスなディープディッシュタイプの鍛造アルミ製で、フックスのホイールによく似ていている(フロント8.5×17インチ、フロント10.5×17インチ)。そして、組み合わせられるタイヤはミシュランの「パイロット スポーツPS2」(フロント225/45ZR17、リア265/40ZR17)だ。ちなみに、ラグナットは真鍮製となっている。


電動スポイラーを装備するリア・フードの下に隠れているのは、コスワース製の3.8リッター水平対向6気筒エンジンで、「996」型GT3のクランクシャフトが組み込まれている。この自然吸気式エンジンは、最高出力360hpと最大トルク38.7kgmを発揮する。この数値が驚くほどでもないと思うなら、この911の車両重量が2,650ポンド(約1,202kg)しかないことを考えてみてほしい。パワーウェイトレシオがシボレー「コルベット・スティングレイ」と同レベルなのだ。


1991年モデルのポルシェ911(964型)は、現在の米国の基準では"サブコンパクトカー"の部類に入る。しかし、身長6フィート2インチ(約188cm)の筆者がこじんまりしたフロントシートに滑り込むのに何ら問題はなかった(顧客はシートのサイズ、形、色を好みで注文できる)。筆者のおしりをキュッとつかむスポーツバケットシートは、レンチがないと座面角度を調節できないにもかかわらず、驚くほど快適だった。筆者の靴は調節可能なペダルにスッとフィットし、ステアリングホイールとシフトノブは筆者の手の長さに完璧な位置に配されていた。全体として、運転席はレトロ調で素晴らしく、コックピットはゴチャゴチャしていなくてシンプルだ。プラットフォームは素晴らしい視界を提供してくれ、ほうきの柄みたいに細いルーフピラーと広いグリーンハウスのおかげで、ほぼ全方向の視界が良好だった。




ステアリングホイールの左側にあるスロットに当然のようにキーを差し込んでひねると、フラット6が点火し、脊髄がとろけそうなサウンドが響く。巧みに組まれた空冷エンジンは、不意に筆者を心から魅了する深くて機械的なサウンドと共にアイドリング状態になった。エンジンの燃焼室で起こる小さな爆発一つ一つが、背中に伝わる振動と同期し、筆者の聴覚と触覚をうっとりさせる。心地よいマッサージのような振動とは別に、911の後方から流れてくるサウンドは滑らかで、本物で、心を落ち着かせてくれる。

下から生えているクラッチ・ペダルをウッドが張られたトーボードに向けて踏み込むには、かなりの力が必要だった。6速MTのギアをリバースに優しく入れ、ショップからバックで出る。クラッチの戻りは漸進的で、調整もしやすく、スムーズな発進のためにプレッシャープレートを余計に滑らせる必要はなかった。筆者はギアを1速に入れ、しっかりとアクセルペダルを踏み込み、大きな音を立てながら車道に飛び出した。

午後のLAを行き交う車の流れをうまく擦り抜け、エンジェルス国立森林公園の渓谷に向かって北へ進む。アップグレードされたエアコンから氷のように冷たい風が吹き出していたが、筆者はエグゾーストノートを楽しみたいがために数分前からわざと窓を開けていた。市街地をクルージングするスピードでは、暖かいそよ風が心地よくキャビンを吹き抜ける。開け放たれた2つの窓のそばで空気が勢いよく流れる音が聞こえたが、それでもフラット6から生まれる威厳のあるエグゾーストノートとシリンダーの冷却フィンに外気を引き込むオルタネーター・ファンの間違いようのない回転音を聞き分けることがまだできた。

  


他の30万ドル(約3,046万円)以上するクルマとは違い、筆者は市街地の混雑を急いで進んだ。そのためか、道路にできた予想外のくぼみやクオーターパネルの傷、蛇行運転する注意散漫なドライバーを気にするたびに筆者の脈は速くなるようだった。しかし、筆者が危険を察知すると、このポルシェは扱いやすいアプローチアングル、周囲を邪魔しない視界、低いうなり声を上げる従順なパワーデリバリーのおかげでその難を素早く切り抜け、筆者をホッとさせてくれた。市街地での走行はほとんど2速か3速で済み、滑らかに磨き上げられたギアを切り替える楽しみだけのために、2速と3速の間を行ったり来たりさせた。

ロサンゼルス盆地から東に向かってビッグ・タハンガを登り、エンジェルス・フォレスト・ハイウェイにぶつかるまで進む。エンジェルス・フォレスト・ハイウェイをそのまま北上すればカリフォルニア州道14号線とモハベ砂漠につながっている。よく整備されたこのルートは素晴らしいワインディングだが、この道を毎日走っている地元の人でその走り方を知っている人はほとんどいない(くたびれたポンティアック「6000」を猛スピードですっ飛ばしていくような人ばかりだ)。このポルシェのドライビングダイナミクスにも慣れたところで、そろそろ911の能力を道路で試したくて仕方がなかったので、恥ずかしげもなくブルーのポルシェで攻めてみた。




筆者が最初に注目したのは、車体後方に搭載された素晴らしいフラット6だった。964型に元々搭載されていた3.6リッターエンジンよりも最高出力は113hp増えて、車両重量は380ポンド(約172kg)軽くなっているブルーの911は小気味よくスタートし、エンジンの回転数は3,500rpmをすぐに上回った。自然吸気エンジンのパワーデリバリーは完璧なまでにリニアで、詰まるところなど一切なくレッドラインを超え、最終的には燃料カットに達する(何度かそこまで回してしまったことを認めよう。タコメーターの表面がオレンジ色で針が赤だったためコントラストがあまりなく、正確なレッドラインを読み取るのが難しかったのだ)。

パワーがあり過ぎたり、ミッドコーナーでフルスロットルにすると予測不能になったりするような、現代の0-60mphを4秒台で走るクルマの多くとは違い、コーナーのエイペックスでアクセルペダルを踏み込んだとき、このレストアされた911の挙動は完璧だった。グリップするタイヤにただ車体を沈み込ませ、目に見えない巨人の手で後ろから叩かれたように勢いよく前方に飛び出して行く。


ステアリングにもまた圧倒された。ポルシェは964型で油圧式パワーステアリングを採用した。これは喜ばしい追加装備で、フィードバックや感覚を失うことなく駐車を大いに楽にしてくれた。現代の電動式システムも重さは適度なのだが、まだ道路から切り離されている感じがする。しかし、この911に装着された3スポークのステアリングホイールは、ギガバイト単位のデータをリアルタイムに指の腹に伝えて来る。最初のターンインはカミソリの刃のように鋭くはないものの(最新型のGT3とは対照的)、ステアリングをちょっと切っただけでテレパシーを受けたかのように車体の鼻先が素早く向きを変える。フィードバック、ギア比、操舵力は非の打ち所がほとんどなかった。


  

オーナーのリクエストによるものだが、サスペンションは予想通り固かった(注文するときにはもうちょっと柔らかいポリウレタンのブッシュを選んだ方がいいだろう)。しかし荒い乗り心地ではなく、このコイルオーバーは最も大きな衝撃を吸収するときには称賛に値する仕事をしてくれた。ボディのロールは最小限で911は自信に満ちた様子でコーナーを曲がっていく。ポルシェの初期のリアエンジン車は、いい加減な運転をしたら吹っ飛びそうなオーバーステアを予感させたものだ。

このレストアされたポルシェもそうした振る舞いをするだろうが、予期せぬオーバーステアよりも、どちらかといえば意図的にそれを求めるように思えた。テールを振るように促して来るのだ。少々不安を感じたときには、穴の空いたブレーキペダルを力強く踏み込めば、難なくスピードを徐々に落とせることが分かった。素人でもこのクラシック911を速く走らせることはできるだろうし、シートのクッションに(冷や汗の)染みを残すことはないだろう。


渓谷道に入って20分ほどしたところで、完全にこの淡いブルーのポルシェの魔法にかかってしまっていることに気付いた。何百台ものクルマを運転したことがある人間にとって、個人的に純粋に心をわしづかみにされたと思えるクルマは数えるほどしかない。だが、今回運転していたのは、まさに自動車エンスージアスト魂を目覚めさせるマシンだった。びっくりするほど楽しく、どこをとっても魅力的で、ドライバーの全ての指示に対して無条件に従ってくれる。まったく、このクルマはこの上なく完璧に近い。私は瞬きをして込み上げてくる涙を払った。



ところで、シンガー社のレストアは他のレストアされたクラシックのポルシェ911と何が違うのだろうか。


ドイツのポルシェミュージアムをはじめ、無数のショップが初期の911に細かく手を入れ、ショールームに展示されていた状態に戻している。しかし、シンガー・ビークル・デザイン社は、何ステップも先を行っている。レストアするだけではなく、30年の時を超えて最高の特性が引き出せるようにカスタマイズしているのだ。同社が改良を加えた、あるいは再創作した車両は、初期モデルの素晴らしいロングフード、魅力的なターボモデルの張り出したフェンダーをまとい、後期モデルの効果的な電子機器と空調システムを誇る。スペックに合う部品が存在しなければ、シンガー社が製造する(例えば、17インチのフックス仕様の鍛造ホイールやカスタムのヘラー製HIDバケット・ヘッドライト)。たとえ他社で似たようなレストアサービスをしていたとしても、シンガー社ほど細部に至るまで徹底的に完璧にこだわる会社は存在しないだろう。


完成車はどれも指紋のように固有で各顧客のテイストに合わせて徹底的にあつらえられている。量は少なく、価格も相応に高いが、唯一無二のクルマだ。シンガー・ビークル・デザイン社が蘇らせたポルシェ911のようなクルマは地球上どこを探しても他にない。この自動車評論家にとって、それは世界で最も心を奪われるクルマだ。



【基本情報】
エンジン:3.8リッター水平対向6気筒
パワー:最高出力360hp/最大トルク38.7kgm
トランスミッション:6速MT
0-60mph: 4.0秒(推定)
駆動方式:後輪駆動
車体重量:2,650ポンド(1,202kg)
座席数:2+2
ベース価格:35万ドル(約3,551万円)〔推定〕
試乗車価格:49万ドル(約4,976万円)〔推定〕





By Michael Harley