水曜日, 9月 24, 2014

ハッカー歓迎のオープンプラットフォーム カメラ開発を始動。m4/3センサ部公開 |オリンパス


オリンパスがハッカー歓迎のオープンプラットフォーム カメラ開発を始動。m4/3センサ部公開



9月16日~21日までドイツ・ケルンで開催されたフォトキナ2014より。オリンパスブースでは、2014年7月から始まったオープンプラットフォームカメラのベースとなるカメラモジュールを展示していました。

オリンパスのオープンプラットフォーム構想は、「誰でも自由に参加して、ハックして、シェアする」ことを通してメーカー、デベロッパー、クリエイター、ユーザーによる持続的なコミュニティを形成し、これまでにない新しいカメラ体験・写真体験の世界の開拓を目指すプロジェクトです。

今回展示したカメラモジュールは、マイクロフォーサーズ規格のイメージセンサーとレンズマウントを搭載。同社が2年前よりMITメディアラボの学生と共に新しいカメラの使い方を研究・模索する目的で実施しているワークショップの中で、オープンプラットフォームによる新コンセプトの素体として提供したものです。すでに様々なアイディアが出ているそうですが、今はまだ言えないことが多いとのこと。

今後はアイデアソン、メイカソン、ハッカソンなどのイベントを随時開催予定。デベロッパー、クリエイター、ユーザーに対して、本プロジェクトの活動内容や技術などの情報をオープンにしていきます。その後の展開予定はまだ公開されていません。

パネルではスマートフォンやタブレットといった携帯端末とカメラモジュールをWifiで結び、交換レンズを付け替える図が示されていました。ソニーのレンズスタイルカメラに近い構成です

オープンプラットフォームによる製品開発はオリンパスとしても初めての試みであり、オープン開発のノウハウを構築する狙いもあるといいます。プロジェクト自体は始まって間もなく、まだ社内にコミュニティを作ったばかりという段階ですが、準備が整い次第、SDKの配布などを開始し、外部の協力者を交えて開発を進めていきたい意向です。

フォトキナでの展示意図は、来場者の反応や関心を見るため。既に面白い話がいくつも出てきているようで、担当者も「期待に応えられるようがんばらなければならないと思っている」と話していました。

現在のカメラは100年前から存在する完成されたシステムですが、オープンプラットフォーム構想は様々なものとカメラ組み合わせ、現在のカメラシステムでは難しいことの実現や、新たなカメラの使い方を見出し、新市場を開拓することも目的の一つです。担当者は「既存のビジネスを大事にしながら、+αの価値を生み出すものをつくっていきたい。そのためにも、今はたくさんのアイディアが必要な時期なのです」と現状を説明しました。

一般ユーザーがアイデア出しの段階からカメラ開発に関われるのは、デジタルカメラの歴史の中でも初めてのことではないでしょうか。プロジェクトのWebサイトでは、同社へメールによるコンタクトを取れますので、興味のある方は参加してみてください。


展示機はカメラマウントのほかシャッターやUSBポート、ホットシューを備えていました。最終的にどのような形になるかはまだ未知数です